11年前の記事
11年前から、続けてきた人と、11年知らないままだった人とは、当然
違う場所にいるんです
だから、わかった時から、はじめましょう。巻カレ&コミュメモのある暮らし
<コミュメモの一筆で広がる快適な暮らし>
毎日同じ時間に同じことが行われるなら、それを繰り返していけばいいのだから、困らないでしょう。でも、私たちの暮らしは、毎日同じ時間に同じことが、同じ人と同じ場所で、行われていますか?けしてそうではありません。
先日、ショートのスケジュールを施設に送ると、「今回は、インフルエンザの入居者さんがいらっしゃるので、食事を居室で取っていただくことになりました。」と連絡がありました。
その施設を利用するときは、いつも食堂で食事をします。今回は、居室です。同じ活動、同じ時間、同じ支援者さんだったとしても、同じ場所ではない、本人に関わる変更です。
それを、前もって伝えておくと、「そうなんだ」となりますが、自閉症の人にとっては、伝えてもらっていないと、前回経験したことを倣うと考えますから(別に自閉症じゃなくてもですが)、その変更に戸惑います。
変更が全くいやなわけじゃありませんが、それまで、「そうするもの」と思ってきていますから、そのことを、納得するのには時間がかかります。すぐその場とは、いきません。置き換えるということがいるのです。
また、その理由も聞かされることがなければ、もっと納得がいきません。でも、知的障害がある発達障害がある場合は、わからないかもしれないと、そこで、理由は教えられないこともあります。それが「仲間外れ」です。
仲間外れにされている感覚は、障害があるなしに関わらず、伝わっていきます。だから、前もって知らない、おざなりに扱われたとダブルの負がやってきます。
おめめどうのコミュメモは、前もって伝えるためのグッズとも言えます。上記の場所の変更は、「みとおしメモ」のスケジュールで伝えることもできますし、「どうしてメモ」で、理由も伝えることができます。また、支援員さんの言葉として、「おはなしメモ」でも、書けるでしょう。
そうして、本人に関わることは、仲間外れにしないで、本人に前もって伝える。本人が選べる部分があるなら、選んで、決めてもらっておくなどをすることで、暮らしも理解もは、どんどん自然になっていきます。
知的障害・発達障害の人たちの暮らしが、不自然になってしまうのは、私たちが、「どうせわからない」「きっとこうに違いない」と、ごまかしてしまうからなのです。
どうぞ、おめめどうのコミュメモを使って、仲間外れにしない、自然な暮らしをしてください。
そんなに難しいことじゃありません。私たちの一筆から、それは広がっていくのです。
自閉症の支援は「環境調整」と「人権尊重」です
この二つが、共にあることで、スクスクとした成長と、居心地の良い暮らしができるのです