日本の映画会社のタイトル付ける役の人のセンスを疑うわ。この映画のタイトルを「最高の人生の見つけ方」とした時点で、老人の残された人生への執着とゆーか、過ぎ去りし人生への悔恨とゆーか、そーゆー暗澹としたもんが見事にこそぎ落とされて、平べったくなってしもた。原題は「棺桶リスト」ちゅーんやから、センセーショナルとまでは言わんにしても、心がざわつくよーなニュアンスがある。しかし、ネットの翻訳サイトで調べたら、「BUCKET LIST」の和訳に「棺桶リスト」ゆーのは出てこんかった。「バケツリスト◆生きているうちに成し遂げたい行動や業績のリスト」ちゅーことなんやが、ここは、やっぱり、「バケツリスト」やのーて、「棺桶リスト」の方がぴったりや。いや待てよ、「骨缶リスト」のほーがええかもしれん。「骨壺」より「骨缶」に骨入れて埋葬してほしいゆーとったからな。ま、いっぺん、おっちゃんも「骨缶リスト」ちゅーもんを作ってみよと思う。閑話休題。今、2013年9月8日午前5時20分。2020年のオリンピック開催都市に東京が選ばれた。よっしゃ、7年後か、多分まだ生きてるつもりやから、見に行けるかもしれん。リストの1番目は、「東京オリンピックを見に行く」にしとこか。2番目は、「兵馬俑を見に行く」かな、それから3番目は、「マチュピチュを見に行く」やな。後は、今んとこ思いつかんわ。それにしてもジャック・ニコルソンはんは、キョーレツな風貌の持ち主やね。なんとゆーても眼ぇがスゴい。あの眼ぇは、狂気とまでは言わんが、エキセントリックなもんを孕んどる。そのジャック・ニコルソンはんが、引退するちゅー記事が2・3日前にJ CASTニュースに出とったが、台詞を覚えられんよーになったと書いたった。役者が記憶障害になったら、こら、命取りや。一方で「引退は事実ではない」との報道もあるらしいから、ここは、誤報であることを祈っとこ。
ゆーてみたら純文学映画やね。この監督の長編第1作の「ミツバチのささやき」の方は、ケッコー贔屓にしてたんやが、この映画は、話があまりにも見えんかったんで、何ともはやや。映画観た後で、DVDの付録の解説読んだら、どーもこの映画には原作があったようーで、原作を読んでから映画を観るか?映画を先に観てから原作を読むか?の永遠の疑問に一つの答えを与えてくれる。この映画の場合は、原作を読んどいた方がええ。原作では、主人公の女の子の行動もお父ちゃんの行動も少しは説明されてるよーやから、読者はしぶしぶ納得させられるのかもしれんんが、映画だけ観たんではいっさい説明されんから、何のこっちゃ?と訝りながら観てるうちに、唐突にエンドロールが始まってしまう。エンドマークすら出んかった。
それでも、芸術系の映画好きのおっちゃんとしては、けっこー気に入ってるんやけど、なんでかゆーと、画面がキレかった。しっとりした名画、映画やのーて絵画の方、フェルメールの絵ぇのよーな奥深い趣があった。ちょっくら考察してみるに、絵は画家が描いたものやから,画家の目ぇを通した風景やけど、映画の映像は、CG使いまくりで鬼面人を驚かす類いの派手な映像はあっても、映像美ゆーほどの映像は滅多にお目にかかれん。なんでかな?とつらつら考えるに、映画監督はついつい役者の演技の方に目ぇがいって、背景にまで目配りできひんのとちゃうか?それとも,カメラマンの腕の問題か?何れにしても、この映画みたいに,監督が映像美にしか興味がないんちゃうかとゆーよーな映画は珍しい。
それにしても、このお父ちゃん、水脈判定師ゆーんやろか、よーするに、ここ掘れワンワン、井戸掘る場所を見つける仕事をやってる(のか?)よーなんやけど、そんな仕事で食っていけるんやろか?実家はケッコーお金持ちみたいやったから、嫁さんが亭主に内緒で援助してもろてたんやろか?それにしても、あのお父ちゃんは何が気に入らんゆーて失踪してしもたんや?
しかし、まぁ、なんですなぁ。こーゆー映画はDVDで観るに限る。この映画の予告編も特典映像に入ってたけど、これも何じゃらホイ?の代物やった。この予告編観て、映画館に足運んだら、おっちゃんのよーに寛大な人格者でも「金返せ」ゆーな。わざわざ映画館に行って、なけなしの金払ろて観た映画が、なんのこっちゃか訳分からんかったら、客怒るのはしょーがない。監督はんもーちょっと、客の立場ちゅーもんに配慮がいるのんちゃうか?
それでも、芸術系の映画好きのおっちゃんとしては、けっこー気に入ってるんやけど、なんでかゆーと、画面がキレかった。しっとりした名画、映画やのーて絵画の方、フェルメールの絵ぇのよーな奥深い趣があった。ちょっくら考察してみるに、絵は画家が描いたものやから,画家の目ぇを通した風景やけど、映画の映像は、CG使いまくりで鬼面人を驚かす類いの派手な映像はあっても、映像美ゆーほどの映像は滅多にお目にかかれん。なんでかな?とつらつら考えるに、映画監督はついつい役者の演技の方に目ぇがいって、背景にまで目配りできひんのとちゃうか?それとも,カメラマンの腕の問題か?何れにしても、この映画みたいに,監督が映像美にしか興味がないんちゃうかとゆーよーな映画は珍しい。
それにしても、このお父ちゃん、水脈判定師ゆーんやろか、よーするに、ここ掘れワンワン、井戸掘る場所を見つける仕事をやってる(のか?)よーなんやけど、そんな仕事で食っていけるんやろか?実家はケッコーお金持ちみたいやったから、嫁さんが亭主に内緒で援助してもろてたんやろか?それにしても、あのお父ちゃんは何が気に入らんゆーて失踪してしもたんや?
しかし、まぁ、なんですなぁ。こーゆー映画はDVDで観るに限る。この映画の予告編も特典映像に入ってたけど、これも何じゃらホイ?の代物やった。この予告編観て、映画館に足運んだら、おっちゃんのよーに寛大な人格者でも「金返せ」ゆーな。わざわざ映画館に行って、なけなしの金払ろて観た映画が、なんのこっちゃか訳分からんかったら、客怒るのはしょーがない。監督はんもーちょっと、客の立場ちゅーもんに配慮がいるのんちゃうか?
イギリス王室は、なんやかやとスキャンダルまみれの感じがするけど、この映画の主人公のジョージ6世の兄貴のエドワードはんが離婚歴のあるアメリカ人のシンプソン夫人を取って、国王の座を降りてしもたあたりが最初ちゃうか?
この映画ではシンプソン夫人はちょっといけずなおなごはんに描かれてたけど、ま、成り行き上しゃーないわな。実話に基づいてるこの映画なんで、あんまりめちゃくちゃな演出はされてないみたいや。せやから、どことゆーて突っ込むとこもあんましあらへん。
ま、この王さんも子どもの時からぎっちょを直されたり、X脚直されたりと、めっちゃストレス受けた末に、ごっつー努力して吃音症を克服しはったんやなと感心したし、王妃のエリザベスはんもうまいことええセンセ見つけはったもんやと思た。言語聴覚士のセンセも相手が王族やゆーても自分のスタイルを曲げんところがカッコよろし。それにしても、王族がお忍びで街中に出掛けていったりできたんやろか?ま、国王になる前やったし、王族の一員ゆーても、皇太子でもなかったから、結構自由やったんかもしれん。今ほどパパラッチもおらんかったんやろ。イギリスは階級社会やから、庶民階級にとっては、貴族階級は羨望の的であると同時に嘲りや妬みの対象でもあるので、王さんもつらいよとゆー雰囲気がよー分かった。
それにしても、あの「開戦のスピーチ」は圧巻やった。あのスピーチを聞かされたら、イギリス人は、こぞって参戦を支持したやろ。そもそもイギリス人の英語は、アメリカ人のよーに巻き舌の早口やないから、おっちゃんでもヒヤリングしやすいんやけど、さすがにここまでゆっくり喋ってくれる人はあんまりおらんやろ。それでも、DVDの特典に入ってた「終戦のスピーチ」の方は、かなり流暢になってた、って、えらそーに。
ところで、その「終戦のスピーチ」の中で、ナチスドイツには勝ったけど、「まだ日本ゆー粘り強く無地補な敵との戦いが残ってる」とゆーてたのを聞いて、ちょっと複雑な気分になってしもたなぁ。
この映画ではシンプソン夫人はちょっといけずなおなごはんに描かれてたけど、ま、成り行き上しゃーないわな。実話に基づいてるこの映画なんで、あんまりめちゃくちゃな演出はされてないみたいや。せやから、どことゆーて突っ込むとこもあんましあらへん。
ま、この王さんも子どもの時からぎっちょを直されたり、X脚直されたりと、めっちゃストレス受けた末に、ごっつー努力して吃音症を克服しはったんやなと感心したし、王妃のエリザベスはんもうまいことええセンセ見つけはったもんやと思た。言語聴覚士のセンセも相手が王族やゆーても自分のスタイルを曲げんところがカッコよろし。それにしても、王族がお忍びで街中に出掛けていったりできたんやろか?ま、国王になる前やったし、王族の一員ゆーても、皇太子でもなかったから、結構自由やったんかもしれん。今ほどパパラッチもおらんかったんやろ。イギリスは階級社会やから、庶民階級にとっては、貴族階級は羨望の的であると同時に嘲りや妬みの対象でもあるので、王さんもつらいよとゆー雰囲気がよー分かった。
それにしても、あの「開戦のスピーチ」は圧巻やった。あのスピーチを聞かされたら、イギリス人は、こぞって参戦を支持したやろ。そもそもイギリス人の英語は、アメリカ人のよーに巻き舌の早口やないから、おっちゃんでもヒヤリングしやすいんやけど、さすがにここまでゆっくり喋ってくれる人はあんまりおらんやろ。それでも、DVDの特典に入ってた「終戦のスピーチ」の方は、かなり流暢になってた、って、えらそーに。
ところで、その「終戦のスピーチ」の中で、ナチスドイツには勝ったけど、「まだ日本ゆー粘り強く無地補な敵との戦いが残ってる」とゆーてたのを聞いて、ちょっと複雑な気分になってしもたなぁ。
iPadでレンタルしてた「時代屋の女房」をなかなか観る機会がなかった、ゆーか、観る気にならんで、ほったらかしにしてたんやが、あと一日でレンタル期間が終了しまっせゆーメッセージがiPadの画面に表示されたんで、やっと観る気になったゆーか、観る気がないんなら初めっからレンタルせんといたらええちゅーもんの、このままレンタル期間が終了してしまうのんも癪に障るんで、重い腰を上げたっちゅー訳や。
この映画、1983年製作やから、ざっと28年前になる。そんな昔の映画やったんかゆー感慨が一入やった。それにしても、夏目雅子はんはお美しかった。当時26歳や。近頃の日本の女優はんは、カワイ子ちゃん系が多なって、ほんまもんの美人ゆーのんはあんまりおらん。その点、夏目はんは美しさがほんまもんゆー感じがした。今時の26歳の女の子にはない(かもしれん?)気品ゆーよーなもんが漂ってた。主人公の時代屋の主人は当時のおっちゃんと同年代の男やったが、おっちゃんの周りには、謎めーた女が登場することもなかったし、日々の生活に追いまくられてた。
あんなに別嬪さんがふいに目の目に現れて、しかも何の前触れもなしに失踪されたら、普通の男なら、こらもーおかしなってまうんやないやろか?ところがどっこい、この主人公はあんまりこたえてる風やなかった。ま、ボディブロウ気味にはこたえてたよーやが・・・。
さらに、この男も、他の登場人物も、それぞれが事情を抱えてるのやが、それぞれの事情にあんまし深入りすることはせんので、いまいち印象が味噌の足らん味噌スープやった。飲み屋に集まる面々のうちでは、津川雅彦の喫茶店のマスターだけが、人品骨柄がしっかり構築されとった。こーゆー50がらみのオヤジがおってもおかしないリアリティーちゅーもんがあった。とゆーても、あの役は大阪弁にかなり助けられてたと思うけど・・・。時代遅れの男ゆー意味では、こっちの方がぴったしやった。
しか~し、この時代の日本映画のアカン部分がいっぱいの映画でもあった。何よりシナリオに必然性が感じられんエピソードが多すぎちゅーこっちゃ。そんな奴おらんやろと思わせるよーな不自然なキャラクター設定、さらに、なくてもええのんちゃうのんゆーサービスカット。いずれも、作品としての完成度をはなはだしく毀損しとった。
原作を読んでないんで、どの程度脚色したるのか判らんのやが、謎の女としての真弓の謎の部分を描くか、もっと時代屋の主人との不条理な関わりに重点を置いたシナリオであったらよかったんちゃうか、飲み屋に集う面々のそれぞれの個人的事情のよーなもんも、もっと深堀されるか、それをせんのやったら、カットされるべきや。
監督にしても、脚本家にしても、ややこしいことは表現したなかったんか、あるいは、夏目雅子の魅力だけを出せたらええねんと会社からきつーに言われてたんか?
夏目雅子はんは、やはり若い女ならではの軽さと、その裏にある重さの両方を表現してた。どーゆーこっちゃと言うと、軽さというのは、真弓とゆー女は、出処来歴の定かでない、架空の存在のような女、まさに男の妄想の中にしか存在せーへん女、ゆーてみたら、「気狂いピエロ」のアンナ・カリーナみたいな、重力の影響を受けてないよーな女や。とはゆーても、ここはおフランスとちごーて、ジャポンや。それも1980年代初頭の日本のしかも、トーキョーの大井町や。品川が今ほど脚光を浴びてへんかった頃の大井ゆーたら、大井競馬場以外にイメージ湧かへんがな。その競馬場もまだまだ垢抜けせんかった頃や。大阪でゆーたら園田競馬場みたいなもんや。
この年、5月4日に寺山修司が亡くなった。7月15日に「ファミコン」が発売された。10月12日、ロッキード事件 丸紅ルート判決公判があって、田中元首相に懲役4年、追徴金5億円の実刑判決。12月8日には、愛人バンク第1号「夕ぐれ族」ゆーのんが売春周旋容疑で摘発された。年末に第2次中曽根内閣が発足した。世相全体では、ワープロが急速に普及/東京ディズニーランド開園/NHKドラマ「おしん」・「キン肉マン」人気/AIDS騒ぎと、まーイカにもタコにも昭和な時代やった。
そんな時代の日本人なんやから、思いの外に重いのは仕方ない。ま、これはどっちかゆーと、一人二役の美郷の方に色濃く出てた。
この映画、1983年製作やから、ざっと28年前になる。そんな昔の映画やったんかゆー感慨が一入やった。それにしても、夏目雅子はんはお美しかった。当時26歳や。近頃の日本の女優はんは、カワイ子ちゃん系が多なって、ほんまもんの美人ゆーのんはあんまりおらん。その点、夏目はんは美しさがほんまもんゆー感じがした。今時の26歳の女の子にはない(かもしれん?)気品ゆーよーなもんが漂ってた。主人公の時代屋の主人は当時のおっちゃんと同年代の男やったが、おっちゃんの周りには、謎めーた女が登場することもなかったし、日々の生活に追いまくられてた。
あんなに別嬪さんがふいに目の目に現れて、しかも何の前触れもなしに失踪されたら、普通の男なら、こらもーおかしなってまうんやないやろか?ところがどっこい、この主人公はあんまりこたえてる風やなかった。ま、ボディブロウ気味にはこたえてたよーやが・・・。
さらに、この男も、他の登場人物も、それぞれが事情を抱えてるのやが、それぞれの事情にあんまし深入りすることはせんので、いまいち印象が味噌の足らん味噌スープやった。飲み屋に集まる面々のうちでは、津川雅彦の喫茶店のマスターだけが、人品骨柄がしっかり構築されとった。こーゆー50がらみのオヤジがおってもおかしないリアリティーちゅーもんがあった。とゆーても、あの役は大阪弁にかなり助けられてたと思うけど・・・。時代遅れの男ゆー意味では、こっちの方がぴったしやった。
しか~し、この時代の日本映画のアカン部分がいっぱいの映画でもあった。何よりシナリオに必然性が感じられんエピソードが多すぎちゅーこっちゃ。そんな奴おらんやろと思わせるよーな不自然なキャラクター設定、さらに、なくてもええのんちゃうのんゆーサービスカット。いずれも、作品としての完成度をはなはだしく毀損しとった。
原作を読んでないんで、どの程度脚色したるのか判らんのやが、謎の女としての真弓の謎の部分を描くか、もっと時代屋の主人との不条理な関わりに重点を置いたシナリオであったらよかったんちゃうか、飲み屋に集う面々のそれぞれの個人的事情のよーなもんも、もっと深堀されるか、それをせんのやったら、カットされるべきや。
監督にしても、脚本家にしても、ややこしいことは表現したなかったんか、あるいは、夏目雅子の魅力だけを出せたらええねんと会社からきつーに言われてたんか?
夏目雅子はんは、やはり若い女ならではの軽さと、その裏にある重さの両方を表現してた。どーゆーこっちゃと言うと、軽さというのは、真弓とゆー女は、出処来歴の定かでない、架空の存在のような女、まさに男の妄想の中にしか存在せーへん女、ゆーてみたら、「気狂いピエロ」のアンナ・カリーナみたいな、重力の影響を受けてないよーな女や。とはゆーても、ここはおフランスとちごーて、ジャポンや。それも1980年代初頭の日本のしかも、トーキョーの大井町や。品川が今ほど脚光を浴びてへんかった頃の大井ゆーたら、大井競馬場以外にイメージ湧かへんがな。その競馬場もまだまだ垢抜けせんかった頃や。大阪でゆーたら園田競馬場みたいなもんや。
この年、5月4日に寺山修司が亡くなった。7月15日に「ファミコン」が発売された。10月12日、ロッキード事件 丸紅ルート判決公判があって、田中元首相に懲役4年、追徴金5億円の実刑判決。12月8日には、愛人バンク第1号「夕ぐれ族」ゆーのんが売春周旋容疑で摘発された。年末に第2次中曽根内閣が発足した。世相全体では、ワープロが急速に普及/東京ディズニーランド開園/NHKドラマ「おしん」・「キン肉マン」人気/AIDS騒ぎと、まーイカにもタコにも昭和な時代やった。
そんな時代の日本人なんやから、思いの外に重いのは仕方ない。ま、これはどっちかゆーと、一人二役の美郷の方に色濃く出てた。
アップルがやってる映画の配信サービスは、最初の頃に比べてだいぶ本数も増えてきたんやが、いまいちレンタルしたい映画があらしません。確かに、新作や話題作が早々とレンタルできることも大切やろが、こーゆーサービスの場合は、旧作、名作の充実が欠かせんやろ。例えば、映画雑誌などがたんまにまとめよる歴史上の映画ベスト200くらいがきちんとラインナップされてたら、文化財的な価値もぐっと上がるちゅーもんや。
できることなら、おっちゃんみたいにマイナーな映画ばっか追っかけてる映画好きのために、マニアックな作品ももっと増やしてもらいたいもんや。日本で公開された映画でDVD化されてるもんやったら、比較的簡単にラインアップできると思んやけど・・・。ま、2・3年後にはかなり充実してるこっちゃろ。頼むで。アップルはん。
今朝はめっちゃ早よーに目ぇ覚めたんで、一丁映画でも見て時間をつぶしたろかと思い、iTunesの映画のサイトにアクセスして、何かええのんないかいなと物色してたら、黒澤明監督の「羅生門」のデジタル完全版ゆーのんがレンタルできるちゅーことやった。
早速ダウンロードしたんやが、何しろ60年も前の映画なんやが、いっこも古くっさい感じはせなんだ。いや、たいしたもんやで。この映画はどーも初見のようやった。所々見たことがあるよーな、ないよーなシーンがあるんやが、予告編とか、何かの折に部分的に見てたんやろか?
ところで、黒澤明ゆー監督はリアリズムとは無縁のお方やとゆーのんがよーわかった。極端なことをゆーたら、あの映画は舞台劇でもあったちゅーこっちゃ。舞台ではどんだけ血なまぐさいシーンでも、実際に血糊べったりゆー訳にはいかん。そんなことをせんでも、観客と舞台の間に、「虚構でんがな、お客さん」ゆーお約束があるから、見てる方もさほど違和感を感じんで済むんやね。
ところが、今時の映画は、仮想現実ゆーか、あらゆるシーンにリアリティを持たせよーとしよる。宇宙の果てであれ、太古の昔であれ、未来であれ、目の前にあるがごとくに再現するちゅーのが今時の映画ですわ。
確かに、この映画でも、クレーンで俯瞰から荒れ果てた羅生門の全景を映したりしてるから、いかにもたこにも映画的ではあるのやが、本質的には舞台劇そのものやった。
すなわち、役者の台詞は標準語やし、衣装はそれなりに汚れてたり、華麗やったり、たとえ暴漢に手込めにされた後やゆーても、女優はんの胸もとはちゃーんと合わされてたり、化粧もそれなり乱れてへんし、無精髭のはずやのにきれいに整えられてたり、役者の肉体も遠目には判らんものの、近くに寄ったら、肉体労働者の荒ぶる筋肉なんかやなくて、ひ弱なそれやったり。ま、何とも上品な映画やった。
この映画やったら、当時のPTAのおばはんも女学生が映画館で観ても問題なしゆーたやろ、いや、やっぱし、こーゆー女の本質を描いたよーな映画は、良妻賢母教育にはちょいマズイんちゃうかと、観たらアカンと決めたかも・・・。
待てよ。ここはやっぱし黒澤監督ゆーたら芸術なんやから、観たらアカンとは言えんかったかも。それとも、そもそも文部省推薦の映画しか観たら阿寒のか・・・。
それにしても、ナンですね。京マチ子はんは、見事に平安の女性(にょしょう)を演じたはりました。撮影当時は多分25歳くらいやろが、妖艶さと初々しさと荒々しい情念とをないまぜにした。これぞ女優の演技ゆーもんやった。いずれにしても、若き京マチ子を観賞するだけでも一見の価値ありや。
それにしても、ラストの捨て子のシーンはいらなかったんちゃうか?あのシーンが必要やったとしたら、やっぱし1950年ゆー終戦後5年目の映画やったからかも知れんなぁ・・・・。
できることなら、おっちゃんみたいにマイナーな映画ばっか追っかけてる映画好きのために、マニアックな作品ももっと増やしてもらいたいもんや。日本で公開された映画でDVD化されてるもんやったら、比較的簡単にラインアップできると思んやけど・・・。ま、2・3年後にはかなり充実してるこっちゃろ。頼むで。アップルはん。
今朝はめっちゃ早よーに目ぇ覚めたんで、一丁映画でも見て時間をつぶしたろかと思い、iTunesの映画のサイトにアクセスして、何かええのんないかいなと物色してたら、黒澤明監督の「羅生門」のデジタル完全版ゆーのんがレンタルできるちゅーことやった。
早速ダウンロードしたんやが、何しろ60年も前の映画なんやが、いっこも古くっさい感じはせなんだ。いや、たいしたもんやで。この映画はどーも初見のようやった。所々見たことがあるよーな、ないよーなシーンがあるんやが、予告編とか、何かの折に部分的に見てたんやろか?
ところで、黒澤明ゆー監督はリアリズムとは無縁のお方やとゆーのんがよーわかった。極端なことをゆーたら、あの映画は舞台劇でもあったちゅーこっちゃ。舞台ではどんだけ血なまぐさいシーンでも、実際に血糊べったりゆー訳にはいかん。そんなことをせんでも、観客と舞台の間に、「虚構でんがな、お客さん」ゆーお約束があるから、見てる方もさほど違和感を感じんで済むんやね。
ところが、今時の映画は、仮想現実ゆーか、あらゆるシーンにリアリティを持たせよーとしよる。宇宙の果てであれ、太古の昔であれ、未来であれ、目の前にあるがごとくに再現するちゅーのが今時の映画ですわ。
確かに、この映画でも、クレーンで俯瞰から荒れ果てた羅生門の全景を映したりしてるから、いかにもたこにも映画的ではあるのやが、本質的には舞台劇そのものやった。
すなわち、役者の台詞は標準語やし、衣装はそれなりに汚れてたり、華麗やったり、たとえ暴漢に手込めにされた後やゆーても、女優はんの胸もとはちゃーんと合わされてたり、化粧もそれなり乱れてへんし、無精髭のはずやのにきれいに整えられてたり、役者の肉体も遠目には判らんものの、近くに寄ったら、肉体労働者の荒ぶる筋肉なんかやなくて、ひ弱なそれやったり。ま、何とも上品な映画やった。
この映画やったら、当時のPTAのおばはんも女学生が映画館で観ても問題なしゆーたやろ、いや、やっぱし、こーゆー女の本質を描いたよーな映画は、良妻賢母教育にはちょいマズイんちゃうかと、観たらアカンと決めたかも・・・。
待てよ。ここはやっぱし黒澤監督ゆーたら芸術なんやから、観たらアカンとは言えんかったかも。それとも、そもそも文部省推薦の映画しか観たら阿寒のか・・・。
それにしても、ナンですね。京マチ子はんは、見事に平安の女性(にょしょう)を演じたはりました。撮影当時は多分25歳くらいやろが、妖艶さと初々しさと荒々しい情念とをないまぜにした。これぞ女優の演技ゆーもんやった。いずれにしても、若き京マチ子を観賞するだけでも一見の価値ありや。
それにしても、ラストの捨て子のシーンはいらなかったんちゃうか?あのシーンが必要やったとしたら、やっぱし1950年ゆー終戦後5年目の映画やったからかも知れんなぁ・・・・。
アリス・イン・ワンダーランド
ALICE in WONDERLAND (2010) アメリカ
監督:ティム・バートン
出演:ミア・ワシコウスカ、ジョニー・デップ、ヘレナ・ボナム=カーター、アン・ハサウェイ
ほぼ10ヶ月ぶりに映画を観た。ゆーてもDVDでやけど。今度の映画はジョニー・デップの「アリス・イン・ワンダーランド」や。正確に言うと、この前東京出張の帰りの新幹線で、オードリー・ヘップバーンの「ローマの休日」を観たから、2週間ぶりの映画ということになる。しかし、「ローマの休日」は最後まで観んかったんで、(映画が終わる前に、列車が新大阪に着いてしもたんや。それにしても、iPadで映画が観れるゆーのんは、凄いこっちゃ。まだ他の映画は観られんよーやが・・・。)あの映画のレビューは後回しになるんで、ま、10ヶ月ぶりとゆーても構わんやろ。
19才のアリス役のミア・ワシコウスカゆー新人の女優さんやが、あんまりかいらしないな。なんちゅーか本中華、ナチュラルな感じはする娘や。しかし、もうちょいアイドルっぽい子ぉでもよかったんちゃうやろか?ま、あんまロリータ系に振ったら、いかんやろけど・・・。西欧人の感覚で観たら、ケッコーおぼこい感じなんやろか?我ら日本男子が西洋婦人を観賞するときには、ベビーフェイスをもって美人とするきらいがあるんとちゃうやろか・・・?モンローしかり、ヘップバーンしかり、バルドーしかり。ソフィア・ローレンなんかは迫力ありすぎて、たじたじになる感じやった。って、人選が古いなー!
けど、アリスが「EAT MEクッキー」食べて、でっかなってからは、割とチャーミングな感じがした。なんでやろ?おっちゃん、でかい女の子好みなんやろか?それにしても、「EAT MEクッキー」を食べても、服までは大きならんのやったら、びりびりに裂けるんちゃうか?っちゅーのも大人げないな。ディスニーやし・・・。
この映画は、ジョニー・デップの映画なんやろけど、ま、怪優振りはいつも通りやった。しかし、CGてんこ盛りの映画の中では、少々の怪演も影が薄い。まして、マッドハターゆー役は、はなからマッドなんやから、狂おしく振舞えば振舞うほど、観客としては冷静に演技を観てしまう。ジョニーデップの踊りゆーのんもカズダンスと同じで、ちょいキモい。逆に、赤の女王のヘレナ・ボナム=カーターの方は本まもんのエキセントリックな名演やった。ちょい朝青龍似やったけど・・・。
赤の女王と白の女王の確執ゆーのんも、いまいち説明不足やった。事の発端は、赤のねーちゃんの方が白の妹になんか気に入らんことを言われたかなんかしたらしい。頭がでかいことを笑われでもしたんやったら、怒るのもしゃーない。赤の女王の取り巻き連中が、偽りの肉体変造をしてるんやが、これはこれでケッコー深い意味があった。
監督のティム・バートンは、半端やないオタクなんやから、もっととんでもないワンダーランドにしたかったんちゃうやろか?この映画のワンダーランドは、ビジュアル的にも、こんなもんかの想定内の範囲を超えてなかった。これに較べたら「千と千尋」の方が、まだしもかもしれん。
貶してばっかりではいかんので、褒めとこと思たんやが、見あたらん。夢落ちの典型的エンディング手法の蝶々もかなり興醒めやった。
「マリス・イン・ワンダーランド」ゆーイギリス映画があるらしい。こっちは、現代物でやっぱり大人になったアリスちゃん(マリスちゃんかも?)が、不条理な世界に引きずり込まれて、わやにされるとゆーお話みたいや。このタイトル、カタカナのアとマが似てることに引っかけた邦題やとばっかり思てたんやが、英語でも「MALICE IN WONDERLAND」と書いたった。まだ、DVDは発売になってないんやが、売り出したら買うてしまいそうな悪い予感がする。おっちゃん、こーゆーのんケッコー好きなんや。
話は変わるが、范冰冰(ファン・ビンビン)という中国の女優さんはえらい別嬪さんや。この映画と何の関係もあらへんけど・・・。
ALICE in WONDERLAND (2010) アメリカ
監督:ティム・バートン
出演:ミア・ワシコウスカ、ジョニー・デップ、ヘレナ・ボナム=カーター、アン・ハサウェイ
ほぼ10ヶ月ぶりに映画を観た。ゆーてもDVDでやけど。今度の映画はジョニー・デップの「アリス・イン・ワンダーランド」や。正確に言うと、この前東京出張の帰りの新幹線で、オードリー・ヘップバーンの「ローマの休日」を観たから、2週間ぶりの映画ということになる。しかし、「ローマの休日」は最後まで観んかったんで、(映画が終わる前に、列車が新大阪に着いてしもたんや。それにしても、iPadで映画が観れるゆーのんは、凄いこっちゃ。まだ他の映画は観られんよーやが・・・。)あの映画のレビューは後回しになるんで、ま、10ヶ月ぶりとゆーても構わんやろ。
19才のアリス役のミア・ワシコウスカゆー新人の女優さんやが、あんまりかいらしないな。なんちゅーか本中華、ナチュラルな感じはする娘や。しかし、もうちょいアイドルっぽい子ぉでもよかったんちゃうやろか?ま、あんまロリータ系に振ったら、いかんやろけど・・・。西欧人の感覚で観たら、ケッコーおぼこい感じなんやろか?我ら日本男子が西洋婦人を観賞するときには、ベビーフェイスをもって美人とするきらいがあるんとちゃうやろか・・・?モンローしかり、ヘップバーンしかり、バルドーしかり。ソフィア・ローレンなんかは迫力ありすぎて、たじたじになる感じやった。って、人選が古いなー!
けど、アリスが「EAT MEクッキー」食べて、でっかなってからは、割とチャーミングな感じがした。なんでやろ?おっちゃん、でかい女の子好みなんやろか?それにしても、「EAT MEクッキー」を食べても、服までは大きならんのやったら、びりびりに裂けるんちゃうか?っちゅーのも大人げないな。ディスニーやし・・・。
この映画は、ジョニー・デップの映画なんやろけど、ま、怪優振りはいつも通りやった。しかし、CGてんこ盛りの映画の中では、少々の怪演も影が薄い。まして、マッドハターゆー役は、はなからマッドなんやから、狂おしく振舞えば振舞うほど、観客としては冷静に演技を観てしまう。ジョニーデップの踊りゆーのんもカズダンスと同じで、ちょいキモい。逆に、赤の女王のヘレナ・ボナム=カーターの方は本まもんのエキセントリックな名演やった。ちょい朝青龍似やったけど・・・。
赤の女王と白の女王の確執ゆーのんも、いまいち説明不足やった。事の発端は、赤のねーちゃんの方が白の妹になんか気に入らんことを言われたかなんかしたらしい。頭がでかいことを笑われでもしたんやったら、怒るのもしゃーない。赤の女王の取り巻き連中が、偽りの肉体変造をしてるんやが、これはこれでケッコー深い意味があった。
監督のティム・バートンは、半端やないオタクなんやから、もっととんでもないワンダーランドにしたかったんちゃうやろか?この映画のワンダーランドは、ビジュアル的にも、こんなもんかの想定内の範囲を超えてなかった。これに較べたら「千と千尋」の方が、まだしもかもしれん。
貶してばっかりではいかんので、褒めとこと思たんやが、見あたらん。夢落ちの典型的エンディング手法の蝶々もかなり興醒めやった。
「マリス・イン・ワンダーランド」ゆーイギリス映画があるらしい。こっちは、現代物でやっぱり大人になったアリスちゃん(マリスちゃんかも?)が、不条理な世界に引きずり込まれて、わやにされるとゆーお話みたいや。このタイトル、カタカナのアとマが似てることに引っかけた邦題やとばっかり思てたんやが、英語でも「MALICE IN WONDERLAND」と書いたった。まだ、DVDは発売になってないんやが、売り出したら買うてしまいそうな悪い予感がする。おっちゃん、こーゆーのんケッコー好きなんや。
話は変わるが、范冰冰(ファン・ビンビン)という中国の女優さんはえらい別嬪さんや。この映画と何の関係もあらへんけど・・・。
2ヶ月ぶりで自転車に乗った。2ヶ月前に1回乗って、その前は去年の9月だから、この1年で2回しか走っていない。年間4219.5km走破の目標を達成したとたんに燃え尽き症候群に罹ってしまった。一旦熱が冷めると、なかなか再挑戦できないものだ。昨日、タイヤの空気圧を調整しておいたので、今朝目が覚めて、走ろうと気持ちが沸々とわいて来た。が、レーパン、ジャージに着替えるのは止めにして、Tシャツ短パンで出掛けることにした。6時過ぎに出発して、自宅の近所を1時間ほど走っただけで、お尻が痛くなり、暑さも結構こたえた。今朝はやや薄曇りだったが、陽が差し始めると、汗が吹き出し、喉はカラカラ。もう自転車で走る気になれましぇ~ん。ま、「年寄りの冷や水」は禁物なので、ぼちぼち体を慣らして行こうと思っている今日この頃である。
走行時間:1時間12分 走行距離:16.68km 気温:26℃ 風向き:北北東1m 天候:薄曇り
走行時間:1時間12分 走行距離:16.68km 気温:26℃ 風向き:北北東1m 天候:薄曇り
ほぼ10ヶ月ぶりに自転車に乗った。昨日は6月6日、習い事や芸事は6才の6月6日に始めるのがよいとされているので、私も60才の6月6日から再度自転車を始めることにした。自転車はシクロクロスにした、この自転車はハンドルの中程にサブのブレーキレバーがついているので、前傾姿勢をしないで街中を走るときにはちょうどいい。神州橋までは比較的スムーズに走れたのだが、神崎川右岸に入ると向かい風のせいかスピードが落ちた。やっとこさで江口橋に着いた。小休止後、サドルをやや前傾させ、さらに少し上げる。やはり、ペダルが真下に来たときに膝がまっすぐくらいがスムーズに走れる。引き返す。今度は左岸のなにわ自転車道を走る。こちら側はジョギングやらウォーキングやら犬のお散歩やらの人が多い。自転車にも何台も追い抜かれた。ま、無理はしないでおこう。少し右膝と右肘が痛い。それとお尻が・・・。10ヶ月のブランクは、ケツ圧に反映されている。少しの勾配でもペダルが重くなる。何しろ90kg近い重荷を運んでいるのだから、しかも、1949年製のポンコツ一人力エンジンで。

朝6時半起床。7時半会社の前に集合。とりあえずコンビニでおにぎりとお茶を買って腹ごしらえをする。本日は会社のサイクルクラブ発足記念ツーリング。参加者は40代男子、30代男子、20代女子と、還暦男子の4人。ワンボックスに自転車を積み込んで、8時過ぎに出発。一路名阪国道針インターを目指す。途中事故渋滞に巻き込まれたが、山道に逃げ、針インター手前で名阪国道に復帰。9時過ぎ、室生口の公共駐車場に到着。早速自転車を組み立て、9時半出発。ここから、室生寺に向かう坂道を栂坂峠まで登ることになるのだが、駐車場からほんの50mで坂が始まった。何しろこの夏の40日間、1度も自転車に乗っていなかったのに、いきなり坂道はこたえた。3人は快調に高度を稼いでいるが、こちらは息絶え絶えになってペダルを踏み続けた。心拍数は一気に160近くまで跳ね上がった。何しろ最大心拍数は162なんだから、もう限界ぎりぎり。吐きそうになりながら、約6キロ先の室生寺前に到着。しかし、地獄の激坂はこの先にあった。室生寺前を過ぎてしばらくは同じようなゆるい坂が続いていたが、10キロを越えたあたりから、傾斜が急に急になって、万事休す。それでも、しばらくは歯を食いしばってペダルを漕いだが、ついに力つきしてしまった。峠の手前で自転車を押して登った。11時半栂坂峠に到着。栂坂峠は出発点から約15キロ。2時間で15キロだから、時速7.5キロ。高低差450m。歩いていたのは30分くらいか。ま、ギブアップしなかっただけで良しとしよう。ここからはずっと下り坂。道幅もそこそこあり、クルマもそんなに通らないので、最高速は50キロを越えた。途中の蕎麦屋着12時。おろし蕎麦と野菜の天ぷら、ノンアルコールビールで乾杯。昼食後すぐに出発。途中の青蓮寺ダム沿いの道は結構クルマが多かったが、まずまずスムーズに走れた。青蓮寺川が国道165号に交わるところからはゆるい上りに変わった。この国道165号は車の通行が多く、路肩もほとんどないので、結構怖かった。しかも4カ所の登り坂があり、何度目かの登り坂では、ふらつくと危険なので、自転車を押して歩いた。左足の太ももが攣るという。今まで経験のないアクシデントが起きた。ペダルが下になったときに力を入れると攣りそうになる。たぶん、坂を登る時にビンディングペダルを使っていたのだが、引き足で今まで使うことのほとんどなかった太ももの筋肉を使ったことが原因だろう。ボディーブローのようにここに来て効いてきたというわけだ。何とか道の駅に着いた。ここまで来たら、もうすぐゴールだということだったが、魔の登り坂が待っていた。後で調べたら、35mの高低差だった。もう行けません。2・3度ペダルを漕ぐだけで、息が上がって、目眩がする。こらアカン。やっぱり自転車を押して歩いた。坂を登り切って、下りになったので、最後は自転車に乗ってゴールした。午後2時過ぎ、朝の駐車場に到着。5時間弱の過酷な激坂ツーリングだった。ああ、しんど。
総走行距離:57.52km 走行時間(押して歩いた時間含む):3時間30分 休憩時間:1時間 昼食::30分
総走行距離:57.52km 走行時間(押して歩いた時間含む):3時間30分 休憩時間:1時間 昼食::30分

今日は午前中に残り6.6キロを走りに行くつもりだったが、朝から雨で諦めた。昼から老母の見舞いに行かなければならなかったので、午後からも走れなかった。雨は午前中に止んでいたので、帰ってから一走りすればいいかと思っていたのだが、結局病院から帰ってきた頃にまた雨がぽつぽつ落ちてきた。ま、一応所期の目標はクリアしてるので、残り6.6キロはなかったことにしようか。一昨年の11月に急に自転車乗りになることを決意し、早速近所の自転車屋で安売りしていたシクロクロスを買い、それで2000キロを走り切り、次に買ったバイクフライデーで4219.5キロを完走出来たので、もう目標を立てて、達成を目指す走り方は卒業することにした。奇しくも明日10日で還暦なので、ちょうどいい区切りになったと思う。あと何年生きるか分からないが、老後の愉しみがひとつ増えたのはよかった。この1年で急速に歳をとったような気がする。週末に自転車で走っていたことが多少とも老化を遅らせてくれたのか、それとも老化を早めたのか、今のところは分からない。いずれにしても、若返った訳ではないし、歳相応の走りしかできないのも厳然たる事実だ。年寄りの冷や水にならないように、これからもぼちぼち走ろうと思う今日この頃です。
