摩耶山の中腹に佇むその建物は

廃墟であるにも関わらず

国の重要文化財になる程の魅力を持つ

廃墟の女王 摩耶観光ホテル

略してマヤカン!

今回は廃墟の女王の内部に潜入して来ました!


摩耶ケーブルの虹の駅横の展望台から

その姿を拝む事ができます

廃墟なので木々にさえぎられて

あんまり見えないけどね


1月にこの摩耶観光ホテルの中に入れるという

超特別なツアーがあったので

テンション爆上がりで参加しました!

虹の駅からマヤカンへ繋がる階段を降りるだけで

ワクワクです♪

そしてここがマヤカンの入り口前!

ああん!この完全なる廃墟感!めっちゃええ!

廃墟マニアの憧れ

マヤカンに入れるなんて嬉し過ぎる!!


摩耶観光ホテルは1930年に完成した

今北乙吉設計のアールデコ風の建物です

元々は摩耶鋼索鉄道の福利厚生施設でした

ホテルとしての華やかな期間は意外と短く

戦争の影響で1945年に営業休止になり

1961年に全面改装して再オープンするも

1967年には台風の被害により完全に閉館

その後、1974年から摩耶学生センターと呼ばれ

合宿所のような形で運営されていましたが

それも1993年に完全閉鎖され

マヤカンはそのまま廃墟となっていたのです

ところが近年、その廃墟としての美しさが廃墟マニアの心を鷲掴みにし

2021年に廃墟としては国内初の

登録有形文化財となりました

正に廃墟の女王!

その歴史は波瀾万丈ですね!


マヤカンに興味がある人向けに

時々見学会も開催されているのですが

それは建物の周りを見て歩く感じらしく

当然普段は建物の中には入れないのですよ


まずは先程の入り口を入って真っ直ぐ進みます

ここは進んだ先にある4階の余興場

マヤカンは山の斜面に建っているので

建物の入り口が最上階の4階にあるんです

立入禁止の文字すら素敵に見える


この日は雪が降っていて

溶けた雪が伝って雨漏りしており

中には水溜まりができていました

広い!そして思ったより明るい!!素敵!

しかし特別見学会でやって来た私達も

ここは危険だからと中に入れませんでした!悲


この部屋は以前デスノートのロケで使われた場所

実は当時、奥のステージの壁には

大量の落書きがあったそうなのですが

デスノの美術の人が「作風に合わないから」と

廃墟風に塗り潰したのだそうです

でも私も落書きより今の廃墟風の方が好きだな

そして舞台手前にあるこの椅子は

1985年の映画ユーガッタチャンスで

吉川晃司さんがピアノ弾く時に使ってた椅子

…って案内の方が言ってたと思う(うろ覚え)

マヤカンは色んな作品のロケに使われているのだ


全く関係ないんですが

誰か知らんけど部屋の入り口に扇風機置いてて

なんなん、めっちゃええ感じの写真撮れそう!

ってテンション上がった

で、張り切って撮ったけど上手く撮れず笑笑

雰囲気だけなんかいい感じに味わって下さい


余興場の外に出ると通路はこんな状態

あー!やっぱりここは廃墟やな!って感じ


この通路の手前右側は外のテラスに続いていて

そのまま広いテラスを歩いていると

ここは以前屋内だったんですよと案内の方

「ここはグリルと呼ばれる場所で

この上の5階に宴会場があったらしいです」

え?嘘やん?ここ完全に外やし

屋根の痕跡無くない?

ていうかこの場所はテラスとして完成してて

柱とかも無いやん


あ、でもよく見たらなんか古い柱みたいのがある

屋根はどうなったんですか?と聞いたら


「屋根はこの下に落ちてる黒いやつですね〜」

との返事

え〜?

どうやら火事で丸々焼けたらしい

学生さんが火を使ってて火事になったのではと


そんな全部無くなる事ある?と思ったけど

試しにユーガッタチャンスをチラリと見たら

ホンマに屋内やった笑(笑い事じゃない)

動画から画像お借りしました↓

この張り出してる建物部分の1番上の階が

先程のテラスの場所です

この時点で既に5階部分が無くなってますね

てか、元はテラスだった場所を増築して

グリルと宴会場を作ったらしいんですよ

やっぱりあそこはテラスとして設計されてるよね


因みにこの映画の撮影時

ここはまだ学生センターとして営業中でしたが

マヤカンは既に立派な廃墟でありました

どういう事かと言うと

1967年のホテル閉館後、廃墟だったマヤカンに

不法侵入して中を荒らす人や

勝手に住み着く人がいたようなのです

それを排除して安全を守る為に

建物の持ち主が住み込み管理人を配置したところ

その管理人の人が管理費を捻出する為に

学生センターを始めたらしいのですよ

当時、摩耶学生センターは

「廃墟風」がウリだったそうです

いやいや!

「風」じゃなくてまんまリアル廃墟やないか!笑


4階を満喫したところで階段を降ります

3階から見上げる階段はこんな感じ

崩れた様子も大変良い味わいです


こちらが階段降りてすぐの3階の入り口前

写ってないけど右手側にドアがあります

ここから先は通常中に入れないエリアです

ここは玄関前の受付になるようですね

後ろの丸窓のステンドグラスが素敵です


玄関を入るとロビーがあります

広い!そして明るい!

三角コーンの左側には

危険なので入らないようにと注意がありました


振り返るとこう!

ああ〜!いいわぁこの廃墟感〜!


ロビーに入って右手を見ると

扉の向こうにピアノが見えます

この部屋は大食堂です


中に入るとこの光景

なんだこの完成度の高い廃墟は!!

このピアノは2023年のドラマ

「たとえあなたを忘れても」のロケで使用した

中身のないピアノです


鍵盤はあるけど中身はないので弾けません

ただこの場所にピアノがあるだけで

廃墟のドラマ性が格段に高まりますね!


食堂入り口の端にはカウンターがありました

落ちた照明も最高だわぁ!

余談ですが、見学時はヘルメット着用の上

照明の下は歩かないようにと注意がありました

見学ツアーと言っても廃墟には違いないので

何が起こるかわからないですもんね

自分の身とルールを守る事で

無事に楽しく見学する事ができたと思います


次に見学したのは「額縁の間」と呼ばれる部屋

この部屋は元々高級な部屋のお風呂だったそう

今や床が完全に陥没しちゃって入れません


鏡やタイルにお風呂の雰囲気が残ってますが

どんなお風呂だったのか想像がつかない

お風呂にしては窓が広過ぎない?

露天風呂気取りなの?


額縁の間の向かいの部屋には洗面台

荒れまくってんな…

そして左側のドアの先はお風呂です

いや、ホンマによくわからんのだけど

風呂部屋の向かいにまた風呂ってどゆこと?


でもこのお風呂はとても良かった

見て!このタイルと石のデザイン!

独特で素敵じゃない?!


狭いお風呂なんだけど

このコンパクトさがまた良いねん!

洗い場狭くて体洗いにくそうという

現実的な感想はおいといて

こういうレトロ感溢れるデザイン大好きです


手洗い場の小さいタイルが可愛い♡

なんで風呂場に手洗い場が?という疑問は

この際スルーやで


お風呂の部屋を出て向かいの広い部屋を覗く

ここには入れませんでしたが

部屋の真ん中に柱があるのスゴイなと思いました

そしてあの柱の先にチラリと見えている入り口

あの先もお風呂だと言う事です


こちらは陽当たりの良い場所にある部屋

窓側の壁がジグザグになっていて

ジグザグの部屋と呼ばれているようです

昔はここがチャペルに使われてたらしいです
でも横に風呂場があるみたいなので(また!)
元は客室だったのかな?


ジグザグの部屋の向かい側にある階段

今回は3階より下の階には行けませんでした

この下には浴場があるらしいんですよ

いや、風呂多過ぎん⁇⁇⁇

部屋より風呂の方が多いんじゃないの⁇⁇

なんなん?

もしかしてマヤカンってスーパー銭湯なん??


今回見学できたのはここまでですが

後半には自由見学時間があり

立ち入る事のできる場所を自分で自由に見学して

撮影する事ができました

とてもありがたかったです!!

それはもうじっくりと見学させて頂きました!

落ちてない照明も今の内に撮影しとかんと!

いつ全部落ちるかわからんしな


摩耶観光ホテル特別内部見学

憧れのマヤカンに入る事ができて

それだけでもう最高の気分でした!!

マヤカンの中は全体的に乾いていると言うか

荒れてるんだけど有機的な匂いがしないので

なんというか気持ち良く(?)見て回れました

マヤカンはジグザグの部屋や額縁の部屋のように

部屋全体のデザインがめちゃくちゃ凝っていたり

お風呂のタイルのように細部まで可愛いかったり

余興場の様に素晴らしい空間が作られていたりと

廃墟ではあるけれど見どころが多くて

とても素晴らしい建物だと思います

朽ちていく様もまた美しいこの女王様を

これからもできるだけ長く残せるよう

皆で大切に守っていきたいですね

帰りにケーブル駅に行くと

小さな雪だるまが飾られてました

可愛いな!

雪の摩耶山もなかなかオツで良かったですよ♪


マヤカンの中をVRで見る事ができます↓


私が参加したツアーはこちら

次回開催は未定だそうです↓


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