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「閖上のお茶飲み場」
開設日時:毎週日の9:30-15:30頃(悪天候時はお休みします)
お茶飲み場の新聞記事:
河北新報:<挽歌の宛先 祈りと震災>(6)思い出 気配 薄れゆく/第1部魂はどこに(5)
TV:
ETV特集:「更地と風とカレーライス」(2015/10/3放送)
東北復興カレンダー:Kizuna Trip 2014(YOUTUBE)※お茶飲み場の映像あり
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•お茶飲み場の開設について
東日本大震災から約1年後。
早々に瓦礫の撤去が終わった閖上の街は、僅かばかりの被災地観光の方や復旧作業の工事関係者だけが行き交う状況。
何も無くなった街には生活の痕跡は殆ど無い為に、住居や公園、学校などの住民にとってかけがえの無い場所が荒れ果て、ゴミの不法投棄も目立ちはじめており時折訪れる閖上の住民はなす術も無く立ち尽くしている姿がそこにはありました。
ある日、貞山堀付近の実家跡で一人で佇んでいると被災地観光の方々から「ここには殆ど家は建ってなかったんですよね?被害も少なくて良かったですね」と声をかけられました。
人の息吹や営みが消えた街はただの荒野にしか見えないのか。
ショックではありましたが閖上には多くの人達が普通に生活していたことを知って欲しい、たとえ何も無くなったとしても人それぞれに思い出のある大切な場所であることを知って欲しくて亡き叔父宅跡に花を植えはじめました。
2012年の春にたった一人で始めたのですが閖上を訪れる人が少しずつ増え、昔話に花を咲かせる地元住民が増えてきたこともあり2013年4月に手作りのテントと1脚のテーブルと数組の椅子を用意してお休み処を開設しました。
この場所は特に名称は付けず、個人的に「閖上のお茶飲み場」と呼んでいます。
被災地のど真ん中にこのようなことをすることに対して多くの批判を受けておりますが、私は気にしていません。ここを訪れることで傷ついた心が癒される住民が一人でもいる限り、また被災地に訪れた方々に少しでも閖上を知って貰えればと思っておりますので今後も許される範囲で続けてまいります。
そしてなにより震災直前に「みんなが集まれる喫茶店をやりたい」「閖上を盛り上げたい」と言っていた叔父親子の意思を受け継ぎたいとも考えています。
地元住民はもとより、閖上を訪れる全ての方のお越しをお待ちしております。
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2014/6/15に山形県のNPO法人「被災地に届けたい「お地蔵さん」プロジェクト」という団体と曹洞宗全国宗務所長会の方々が中心となり、東日本大震災の犠牲者の慰霊のために「閖上寄り添いお地蔵さん」が建立されました。
閖上中学校遺族会の丹野さんや閖上みなと朝市の若山さんからのご紹介でのお地蔵さん建立にあたり、私たちの叔父宅跡の土地を無償提供させていただきました。
震災で犠牲になった全ての方は勿論、大切な家族や友人を亡くして悲しみに暮れている多くの皆様が亡き人を想い心穏やかに手を合わせていただけるよう、維持管理に努めますので末永く可愛がっていただけたらと思います。