いやー、ほぼ書き上げたところでブログがなくなっちゃうという久しぶりの出来事がありとても二度書く気持ちにならなくて…今ぼちぼち書き直しています。

 

今月はあれこれ読んだ感じです。

小説、エッセイ、読売新聞のコラム等。

 

普段ブクログで星をつける時は一番多いのが4、次が3です。

作家さんが書いたものに2や1は余程のことがないとつけられないと思っています。

また5はやりすぎかなとちょっと恥ずかしくなるのでなかなかつけないのですが、4月は2冊あります。

 

坂崎千春さんの『片思いさん』と姫野カオルコさんの『お金のある人の恋と腐乱』です。

全くタイプの違う2作品ですが、私にとってはどっちも満点です。

そして満点をつけるほど大好きでグッときて心を揺さぶられるとかえってブログに書けない苦しみ。

与えられた衝撃を言葉にできないもどかしさ。

 

 

 

“本好き”に静かに愛され続けた伝説のエッセイ
大好きな本、癒しのおやつ、恋愛から遠い静かな時間。Suicaペンギンを生んだ人気イラストレーターが紡いだ伝説の人気随筆集。

 

本当に伝説のエッセイという感じ、うなづける。

そこここに好きな本の紹介などがあるのですが、それが自分も好きな本で嬉しくなる。

坂崎さんは好きな男の人と付き合ったことのない片思いさんで、それが淡々と描かれているけれど心に沁みる言葉がたくさんあってとってもわかりみがある。

恋人を作らなくても結婚しなくても子供を作らなくても全然構わないんだ。

大切なのは自分が心地よく納得のできる人生を送ることだと思う。

そういう多様性は守られるべきだと思う。

 

 

 

恋愛で結びつくなどという結婚は、働かないと食べてゆけない人がすること──。上流階級でしか暮らせない男女のめぐり逢いを、醒めた文体で描いた、四篇からなるロンド小説。欲望を経た純愛、秘かな被虐性愛、静かに熱を帯びる片恋、南島での邪淫。満ち足りた暮らしの満たされない孤独を、四組の「わたし」と「藤沢さん」が織りなす。異才が贈る、正しい背徳と倦怠。(『コルセット』改題)

 

これだから姫野さんが好きだ。

鼻持ちならなくて、美しく、贅沢で腐りかけている…そんな人たちのことが書かれている短編集です。

もうね、永瀬くんの東京タワーをはるかに超えて淫らでエロティック。

東京タワーみたいな話が好きならば1話目の『反行カノン』をぜひ読んでほしい。

上流階級やばすぎる。

 

 

それにしてももう5月に入ってしまいびっくりです。

4月も10冊読了ということでもどかしい。

なぜなら読みたい本だらけだからです。

この三倍くらい読めたらどんなに良いか。

とはいうものの、私が読むジャンルのものは速読するような類のものではないので時間がかかるのは仕方ないかなと思う。

急げば取りこぼしてしまうような一文を丁寧に掬って読んでいきたいものです。