#200 意識、ボディマッピングを活用したからだの整え方について学んできました

今回は中間位・中間姿勢の理解を深める、指導技術のレベルアップのために個人教授を受けてきました。

・意識
現場で指導する中で多く寄せられる相談がからだの痛みや不調に関するものですが、ほとんどは病院で検査しても特に異常は見られない原因がよくわからないというもの。
そういった問題はその人の意識が変わることで良い結果が見られます。
全てのものが意識を持ちフォトンを発振しています。動きのは意識があるからです。
筋肉も皮膚も神経も血液も意識を持っているからそのように動いているのです。
だからトレーニングでもどんな手段でも適切な意識を持てるようにしたあげることが大切。
うまくいかないのはその人の意識が変わらない、変えさせられなかった場合です。
問題を抱えている本人が自分で気づかないといけないということもありますが、こちらが何かをしてうまくいかないというのは与えた刺激をその人が受け入れていないからです。
そういう時は五感の刺激が適切かどうか考える必要がありますし、アプローチしている中でもこれで良いのか瞬時に判断しながら常に探さないといけません。
相手に快の刺激を与えるには受け入れる態勢を整える必要があります。
それが中間位・中間姿勢です。

・中間位がわからないと相手にも教えられない

中間位・中間姿勢の重要性はわかっているつもりでしたが深いところまでは理解できているという実感がありませんでした。
そういったところも現場での指導の中でうまくいかない理由だと感じていました。
今回は個人教授ということで中間位の理解を深めたいというのがありました。
中間位を理解させるために動作に関係する筋肉や関節の場所を触って相手に伝えるボディマッピングの考え方を使ったアプローチや脚を動かす時に自分で手の当てやすいところに手を置いて筋肉の状態を感じさせる、気づかせるようなアプローチを教わりましたがそういったものを使うことで中間位で動かす感覚が掴みやすくなり、筋肉が緩んでいく、緩んだということがよくわかりました。

・ボディマッピング

ボディマッピングとはからだの地図のこと。これはヒトの脳の中にあり、時間をかけて作られたニューロンのネットワークで、これによってからだの動きが可能になります。ヒトはボディマッピングの中に自分独自のマップを作ったり、新しい体験によってボディマッピングを成長させることかできます。このボディマッピングが正確であれば適切に動くことができますが、間違いがあれば動きも損なわれます。ボディマッピングの間違いは見つけ出して修正することができます。

・呼吸を考える

からだの不調を抱えている人の多くは鼻が詰まるなど鼻呼吸がきちんとできていません。
口から吸った酸素はガス交換では使えないので出す・入れるのバランスが崩れてしまいます。中間位に整える上で鼻呼吸がきちんとできるように鼻の通りを良くしておくことが重要です。鼻が通っていないということは頭が崩れ、それを支える首も崩れてしまいます。
実際に自分がそういう状態でしたが鼻をきちんと整えることで呼吸がしやすくなり首も軽くなりました。
鼻を整えるためのアプローチとしては下顎、上顎、目の下あたり、鼻の根元を軽く押さえてみて行きやすい方に10秒、反対にも10秒キープするというもの。
今までいろいろなアプローチを教わってきたものがまとまったような内容でしたが効果は抜群でした。
それからいつも現場で行なっているうつ伏せになって首を動かすアプローチでさらに首が整って楽になりました。

・肩甲上腕リズム

現場で指導している中で感じるのは上肢を中間位で動かすことです。
下肢は股関節を動かす時に骨盤は固定されていますが上肢を動かす時に肩甲骨は固定されていないので下肢以上に上肢を動かすのは難しいと感じていました。
良い動きができるように今までは肩甲帯のバランスを整えるということをポイントにしてきましたが、今回は肩甲上腕リズムについて見直しをしていきました。
現場で肩甲上腕リズムの説明をする時には外転のケースはしていましたが前方から腕を上げる時に肩甲骨がどのように動くのかイメージできていませんでしたし、見直してみると勘違いしているところもありました。
それは肩甲骨を先に動かしても上肢は動かない、上肢を使う時に必ず肩甲骨が動くということです。
そういったことから腕が上がらない場合、肩甲上腕関節の問題と肩甲胸郭関節の問題の2つを考えないといけません。
肩甲骨の動きを良くするには肩甲上腕関節よりも肩甲胸郭関節を先に戻しておいた方が良いのではないか。
実際に肩甲骨の挙上、下制、内・外転で働く筋肉を刺激してみると自分の予想以上に良く動くようになりました。

・前腕の緊張

前腕が捻じれて緊張している人は多い。
特に親指を使うことが多いのでそこから上腕、肩、首などが緊張し体幹が崩れ下肢まで影響が及んでいることが頻繁に見られます。
そういったケースは前腕と手の繋がりのイメージを変えてみると中間位で動かしやすくなる。ポイントは尺骨と小指を一直線に繋げ親指は別物として扱う。
実際にそのイメージで肘の屈伸、肩の屈曲・伸展、外転・挙上をやってみると前腕の緊張や腕や肩周囲の筋肉の緊張もなく楽に動かせる感覚がありました。

・頭、肩甲骨、骨盤を整える
指導する中である動作をしてもらった時に行き過ぎる、戻し過ぎて緊張してしまうということがありました。
うまくいかないのは大きく動かし過ぎることでした。自分が実際に動かしてみて小さな動きで中間位でやる方が中間位に戻るイメージは掴みやすいと感じました。

・しゃがむ-立つ動作

指導の中ではいつも行ってもらいますし、自分でも良い感覚を掴むために練習していますが筋肉に張りが出たりうまくできているのか自信を持てないところがありました。
今回中間位でのしゃがむ-立つ動作を体験してみると自分がイメージしていたものよりさらに楽で何度やっても筋肉が張るようなことはありません。
やればやるほど全身が整ってくる感覚さえありました。
日頃自分が指導しているところを振り返ってみると足首・膝・股関節の動きを1つ1つ教えて最後にまとめようとしていました。
丁寧にやっているつもりでしたがそれがスムーズにしゃがめない原因でした。
中間位がわかると〜しよう(下に沈もう、少しベントオーバーしよう)と思うだけでからだが勝手に動き、足首や膝、股関節をどのように動かすという意識は全くありません。
そのために相手に関節が滑るイメージ、動きのイメージを横からや前から見た状態で想像させる、感じさせる、理解させるということは必要ですがそれができれば中間位で動く感覚は掴ませやすくなるように思いました。

・大事なことは理解させること

問題を解決するには意識を変えて動かしていくことになりますが、見て・動かされて・触られて・気づきができるようにしてあげないといけません。
気づかせるのではなく何かに気づかせることが重要です。
例えば自分の立ち方や動き方がおかしいことがわからないと始まりませんし、中間位は全てが動いているという認識ができればイスに座ったままでも動いている、動かしているという意識を常に持つことで中間位にすることもできます。
運動、動かすの概念、考え方がまた大きく変わったように感じます。
頑張る、力を入れるという発想は自らのパフォーマンスを制限することになるなと感じました。

今回は今まで教わったきたもののまとめのような内容でしたし、深く理解することができる内容でもありました。
自分の中での完全な中間位のイメージが掴めましたので、今度はこれを日頃の指導の中で相手にきちんと伝えられるよう努めたいきたいと思います。