ローストトマトのソース

夏野菜の代表みたいなトマト、ベランダや庭で育てている方も多いかと思いますが、もう株に力がなくなっている姿にさみしくなる時期ですね。

そろそろ鍋とかグラタンとか食べたくなるこのあたりで、あえてトマトのレシピです。

質問ですけど、トマトだけのトマトソースでよくパスタ食べる方ってどのくらいいます?

トマトだけでいい、いやトマトだけがいい
私、トマトソースってエビとかベーコンとかナスとかを入れて作るパスタの土台くらいに思っていた時期が長くあったんですよ。外食でパスタ食べる時もつい具材にぎやかなものを選びがちで。

でもいつか「今ちょっと動物性の食べ物欲しくない」ていう体調の時に、いつもより丁寧にトマトだけのソースでパスタ食べてみたら自分で言うのもアレですけどすごくおいしくて、それからは夕飯にも作るようになりました。

ひとくち目でふわっとガーリックとオリーブオイルの香りが主張し、ふたくち目からはトマトのうま味、酸味、甘みとパスタの弾力が一体となってグイグイ来る・・・これはアレだ、名脇役と評価されてた役者が主役やったら最高だった、みたいな?

以後、トマト主役のレシピを数点公開してきましたが、今日はそれらに加えてのもう一品です。

フレッシュトマトのソース

基本のトマトソース

トマトのバゲットサンド

ちょっと手間がかかるので、丁寧な生活してる自分を満喫したい気分の時になどお試しください。

材料
生トマト数種類 700g程度
トマト缶 700g程度
ガーリック 5-6かけをロースト用、3かけほどを鍋用に
オリーブオイル おおさじ3-5くらいかな
塩、こしょう
好みであらびきレッドペッパー、ローリエの葉、バジルなど

材料の使用量は適当です。だいたい生のトマトと缶トマトを同量くらい使うといい感じだと思いますが、別に何が多いとバランス悪いというものでもないので手元のあるものの都合とか好みとかで自由に増減してください。

缶トマトは、私個人はPomiの紙パックのが好きでよく使います。日本にお住いの方は買い物するときにできるだけトマト以外のものが材料に使われていないものを選ぶと良いかと思います。「原材料:トマト、トマトピューレ、クエン酸」とあるものって、トマトピューレには砂糖とか入ってたりとかすることもあるので注意。未加工の生のトマトは100gで20kcalくらいなので、それを目安にすると判断しやすいかもしれません。

生のトマトは、できれば肉厚な種類のものが適しているかと思います。一種類でも問題ありませんが、手に入るなら数種類混ぜて使うと風味も食感もいろいろで楽しい気持ちがアガります。

作り方
1)まずは生のトマトをオーブンでローストします。大きめの天板などにアルミホイルまたはクッキングシートなどを敷き、軽くオリーブオイルを広げます。

2)オーブンを160度(華氏320度)に温めておきます。

3)大きなトマトはヘタをとって4つから6つくらいに切ります。ミニトマトはナイフで切れ目を入れておくといい感じに皮がはじけてくれます。にんにくは皮つきのまま分けて、根の方の固いとこだけナイフで切り落としてください。

4)全体に軽くオリーブオイルをかけまわし、ざっと混ぜたらオーブンに入れて40ー50分ほど焼きます。糖分の多いトマトの場合すごくおいしく出来上がるのですが、底に張り付いたりしやすいので15分ほどしたら一度様子を見てください。

いい感じ!軽く混ぜたらオーブンに戻します。

5)途中何度が様子を見て、部分的に焦げ付いたりしそうなところをひっくり返したりして挙げてください。

6)その間にトマト缶の方をお世話しましょう。

鍋にオリーブオイル、刻んだガーリックを入れて強めの弱火程度の火加減にかけます。各材料の使用量も適当ですが、ここでは断固として勇気をもってオリーブオイルをタップリ使うべきです。美味と食べた後の充足感に直撃します。

私はレッドペッパーを少量使うのが好きなのですが、これはお好みでどうぞ。

ガーリックの良い香りがして、カリッと金色になるくらいまでゆっくりと加熱してください。この過程が最重要です。ここでガーリックの薫り高いオリーブオイルとなったものに、のちに煮たトマトと混然一体となってもらわねばならないのですから。

そしてこれを言うのはとても残念なのですが、もしここで目を離してしまったり、ゆっくり加熱するのがまどろっこしくて火を強めてしまったりしてガーリックを黒く焦がしてしまった場合には泣いても作り直したほうがいいです。焦げにんにく油はもう後でカレーにでも使えないことはない。でも今食べたいのは丁寧の体現だったでしょ?損切を断行できる人生を生きるのです。

7)薫り十分!となったところで缶トマトを加えます。

今回、拙宅には急いで始末しないとやばい生トマト(安かったんで計画性なく大量買いしてあったもの)がたくさんあったのでそれも入れちゃってます。お好みでここでオレガノやバジルを一緒に煮てもよろしいでしょう。

私、これまでトマトソース作るときには決まって玉ねぎも一緒に使ってたんです。なんか手間を加えないとおいしくできなそうな気がして。でも玉ねぎが入るとうま味と甘味は増すけど、その甘味が余計なお世話みたいな場面もありまして。このレシピでは特にトマトに前面に出てきてほしいので玉ねぎは使いません。

8)缶トマトの鍋をいったん強火にして軽くくつくつ言って来たらアクをすくい、火を弱めます。

9)このあたりでローストトマトができているといいタイミングです。

いい感じ!

10)にんにくを取り出し、ローストトマトを鍋に入れます。

天板に最後に残ったこのあたり、荒焦げしてなかったら忘れずにヘラで全部寄せて鍋に入れてください。このへんが一番ローストトマトの本領発揮してるところです。

11)にんにくは皮から取り出します。

ネットリした感じになってたら最強!これも鍋に入れましょう。

ここからはもう長く煮込むこともないでしょう。塩こしょうで好みの塩加減に味を調えてください。

12)じゃあいよいよパスタをゆでますよ!

こうした野菜のみのパスタって細目がよさそうな気がしますが、ここではあえて太目パスタを選んでみてください。平たい麺(リングイネ、フィットチーネなど)でも良いかと思いますが、もし太目スパゲティが手に入りましたらこれをお勧めします。

パスタをゆでるお湯にはしっかり塩を入れてください。やっぱり麺にかるく塩味がついてないとおいしくないです。また、ソースが煮詰まりすぎていたりした場合はパスタをゆでたお湯で伸ばしてください。

13)パスタがゆであがりましたら急いで!アルデンテで食べるよ!

いただきまーす!

軽やかなのに力強いトマトソース、太目パスタのブツンとした弾力の歯ごたえに大満足。しかもヘルシーな食事をしたというメンタル的な充足感も味わえてお得感二倍。むいてないトマトの皮とかは気にしない。

もうトマトの時期は終わりかけていますが、時期終わりのトマトが安くなってたらぜひお試しください。個人的にはぜひみなさんにおすすめしたい幸せレシピです。


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ローストトマトのソース」に2件のコメントがあります

  1. はじめまして。
    過去記事のセロリアックでヒットして初めて訪問させていただきましたが、
    レシピも興味深いけれど
    文章が私のツボで、楽しく読ませていただきました。
    また時間のあるときに読ませていただきたいです。

    1. あみはちさん、コメントありがとうございます。
      無駄口が多めのブログですが、楽しんでいただけたらこちらこそとてもうれしいです。
      またおいでください~。

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