国内女子ゴルフツアーは37試合のうち10試合を終えました。

ここまでの優勝者は8人で、今シーズン初優勝者は@リさんを含めると5人です。

岩井千怜さん

鈴木さん(2)

臼井さん

小祝さん

阿部さん

竹田さん(2)

天本さん

@リヒョソンさん

 

2023年の同時期には初優勝者が4人、複数回優勝は穴井さん1人でした。

 

2022年の同時期には初優勝者が4人、複数回優勝は西郷さんの4勝というのがありました。

 

ワールドレディスは異例の外国人アマチュア選手の優勝というのがありましたが、初優勝者の人数はほぼ例年通りです。

ただ、シーズン女王の本命と目された山下さんがまだ優勝していないのが想定外という感じです。

 

昨シーズンに優菜ちゃんと勝さん、今シーズンからは稲見さん、西郷さん、吉田優利さんもアメリカツアーに行きましたので、国内ツアーの空洞化が進んでいます。

もしも彼女たちが国内ツアーで戦っていたら状況は違っていたでしょうね。

 

今シーズンの前半10試合を纏めると、大器と言われていた竹田さんの複数回優勝と、鈴木さんの早い時期での複数回優勝が特に印象的です。

 

竹田さんは10試合中トップテンに7試合入るなど、既にツアーの中心的存在となっています。飛距離は元々のものですが、ショートゲームが上手くなりましたね。

 

鈴木さんは2試合目と3試合目という早い時期に2勝しました。解説者がスイングが良くなったと声を揃えていますので、そう信じているファンも多いと思います。実際、バッグスイングで八の字を描いていたのも改善されましたし、何よりも鈴木さん本人がショットに自信を持っているのが大きいです。しかし、フェアウェーキープ率は76位、パーオン率は65%台で40位ですから、決してショットのレベルが上がっているわけではありません。

本人と周囲が良くなったと言っているので、他の選手が鈴木さんを過大評価しているような気がします。特に小祝さんのコメントを見て、そう感じました。

小祝さんは鈴木さんを上回るショットと技術を持っている(パットだけは明らかに鈴木さん上位ですが・・・)のですから直接対決において自信を持って臨んで欲しかったです。

 

初優勝期待組の中ではあまり本命視されていなかった臼井さん、阿部さん天本さんが優勝しましたが、期待の大きかった桑木さんや安田佑香さんは優勝に近づいている印象がありません。

私は佐久間さんと佐藤心結さんの初優勝は近いと思っていましたが、佐藤さんが大不振です。何と横峯さくらさんよりもポイントを稼いでいません(汗)。

佐久間さんは優勝には届きませんが2位が2回、トップテン入りは10試合中5試合と安定しています。昨シーズン後半の大不調を見ていますので、好調なうちに優勝してほしいと思います。優勝していませんが、既にポイントでシードを確実にしていますので、自信を持ってプレーしていればいずれ優勝が転がり込んで来ると思います。

 

さてさて、横峯さくらさんですが、9試合出場して予選落ち7試合ということで、メルセデスランク95位です(汗)。

パーオン率62%台で59位、パーセーブ率80%台で64位で、平均ストローク73.517の74位です。

気になるリランキング順位は46位です。

ニチレイ終了時に第1回リランキングが行われます。

 

シード外の選手は臼井さんが1勝していますので、第1回リランキング終了時点の40位前後が3日間大会、50位前後が4日間大会に出場可能だと思います。

横峯さくらさんはまだ主催者推薦を受けていませんが、できれば第2回リランキング後の出場選手数の少ない試合に取って置きたいところです。

第1回リランキング後の4日間大会はほぼ出場可能だと思いますが、3日間大会で推薦枠を使いたくないですね。

そのためにはニチレイまでの5試合でポイントを稼がないといけません。

平均ストロークが74位なのですからリランキング順位30位以内に入るのは簡単な筈なのです。

ワールドレディスの尻切れ中継について昨日のブログで以下のように書きました。長文なので分けてわかりやすくしました。文章には手を加えていません。

 

①プレーオフでもないのに最終組のホールアウトまで中継できないLIVE中継をするテレビ局の意識の低さについても書かざるを得ません。そもそもスタート時間が遅すぎます。せっかくCSと地上波のリレー中継をしているのに、一番大事な部分をどちらでも放送できないというのは駄目でしょう。

②テレビ中継が先に決まっているのですから、逆算してスタート時間を計算しないといけません。誰がスタート時間を決めているのでしょうか・・・・。

 

①の部分は放送した日本テレビに対する批判です。

②の部分はスタート時間を決めることのできるJLPGAに対する批判です。

 

 

この記事に対して、以下のようなコメントをいただきました。コメント主さんの名前が女子ゴルフに興味がある方なら誰でも知っている名前でしたが、ご本人でない可能性があり、もしもご本人でないとすればその方にご迷惑が掛かるのでコメントのみを貼り付けました。

 

>日本テレビは売上高2908億3800万円、経常利益411億3200万円、総資産7139億9300万円、従業員数1,354人の巨大営利企業。
一般社団法人の弱小団体のJLPGAが逆らえる相手ではない。
日テレは放送枠に収まるように想定したスタート時間をJLPGAに指示。競技時間が押して、最後まで放送出来ないことは想定済み。そのためにネット中継を準備していた。
逆に、スタート時間を早めて、放送終了30分前に表彰式まで終わるのを嫌う。優勝が決まると視聴率が一気に落ちるから。それなら放送時間切れでもやむなしと思うのが傲慢なテレビ局。
JLPGAを責めるのはお門違い。巨大マスゴミ勢力を責めるべき。

 

 

まず、JLPGAのみを攻めているのではなく、①でテレビ局に対する批判をしています。2番から4番を除く全ホールをCSと地上波でリレー中継したことは評価しますが、試合終了に収まらなかったら意味がありません。

スポーツ中継で一番大事なことは勝敗の結果を伝えることです。野球中継では試合途中にも関わらず尻切れトンボになることが当然のように行われてきました。私はアンチジャイアンツなので日本テレビ系列の野球中継はほぼ視聴しませんが、試合途中で中継が終わっても何とも感じない体質があることは理解しています。

今回のような場合、地上波の延長中継がベスト、CS等へのリレー中継が次善の策であり、それをしなかった日本テレビはゴルフに対して熱心でないと批判されても仕方がないでしょうし、①の部分で放送局を批判し「駄目でしょう」と切り捨てています。


ただ、メディアのコメント欄がテレビ局批判一色だったので、テレビ局だけの責任ではないだろう、JLPGAにも出来ることはあったのではないか・・・という提言を書きました。それが②の部分です。


そもそもスタート時間は誰が決めているのでしょうか。いただいたコメントによると放送局がJLPGAに指示しているとのことです。

ただ、試合進行についてはゴルフの素人であるテレビ局よりもプロゴルファー集団のJLPGAのほうが詳しいです。

 

3日目の中継も尻切れトンボでした。11時30分スタートの最終組が18番ティーショットを打ったところで中継が終わりました。この事実はどのコメントでも取り上げていません。

最終日は11時5分スタートになりました。25分スタートを繰り上げたので試合終了にピタリと収まるという判断だったのでしょう。

ただ、勝負の懸かった最終日、かなり難易度の高いコースセッティング、風の3つの要素を考慮した上での判断とは思えません。私は最初から放送時間中に収まらないと予想していました。
テレビ局からの指示があったとしても、JLPGAが最終日の試合進行予想をテレビ局に説明してスタート時間をもう少し繰り上げることはできたのではないかというのが私の意見です。

協会とテレビ局の間で意思の疎通が上手く図られていない結果が中継の尻切れトンボに繋がったのだとすれば、JLPGAは放映権問題以降、放送局と上手く行っていないのではないかという疑念が生じますが、実際にはどうなのでしょうか・・・。

 

最後に、一つ付け加えたいことはプレーオフになった場合の対応です。今回のワールドレディスがプレーオフになった場合には放送できないことは最初から決まっていたようなものです。今回の場合、地上波中継直前までCSで放送していたのですから、プレーオフになる場合に備えてCS中継の可能性を残しておけば最終組の18番ホールも対応できたと思います。

せっかくのハイレベルの真剣勝負だったのに、最後に水を差されてしまったことが残念です。

巨大放送局の傲慢さも批判されてしかるべきでしょうが、JLPGAも有料配信を用意しているのだから最後まで見たかったら配信を見てくださいというのもどうかと思います。(何故ならネット中継はテレビ局ではなくJLPGAが準備したものです)

 

 

思い出すのは2015年の日本女子オープンです。プレーオフが決着したのは17時を超えていたと思いますが、NHKだから対応できたと思っています。

民放の場合はBSやCSに切り替えて中継を続けるしかありません。予定されていた番組にもスポンサーが付いているでしょうからゴルフファンが思っているよりも簡単な話ではないのでしょうが・・・。

ワールドレディスが終了しました。

 

決勝ラウンドのスコア比較です。

3R ベスト67、60台10人、アンダー21人、平均72.5692

4R ベスト67、60台2人、アンダー6人、平均75.6769

 

最終日はグリーンが硬いうえに風も強くなり、パーオンさせるのがやっと、ラッキーが無ければバーディチャンスにもつかない、パーオンしても簡単にパーセーブできない速さに各選手とも苦しんでいました。

決勝ラウンドにも関わらず、平均スコアが一番悪い75台でした。風もあるでしょうが、茂木さんが一番やりたかったのは最終日のコースセッティングだったのでしょう。

 

優勝は最終日のベストスコア67を叩き出した@リヒョソンさんでした。

昨日のブログで、トップのイイェウォンさんはビッグスコアの翌日なのでスコアを落とす可能性があり、4アンダー以上の選手が優勝圏内と書きました。

連日、ベストスコアが67ですので、優勝スコアが8アンダーまで下がれば3アンダー組までチャンスがあるのですが、3アンダー組の面子を見て、ここからの逆転は難しいだろうな・・・と思ったわけです。

特に、15歳のアマチュア選手が逆転優勝するとは夢にも思いませんでした。15歳ながらレベルの高い選手なのだろうとは思っていましたが、イイェウォンさんや山下さんが上位にいる中でのアマチュア優勝は無いだろうと、誰もが思っていたと思います。

@リヒョソンさんは16番終了時点で5アンダーでした。その時点で4人の選手が6アンダー以上でしたので、普通のコースならそこからの逆転は無かったでしょう。

17番バーディ18番イーグルで一気に8アンダーまでスコアを伸ばしましたが、本人もそれで優勝できるとは思っていなかったのではないでしょうか。勿論、トップ3に入れる程度の認識はあったと思いますが・・・。最終日に無欲で自分のゴルフが出来た唯一の選手だったと思います。

 

佐久間さんはよく粘っていたのですが、またしても優勝に届きませんでした。難しいコースセッティングの中、バーディを簡単に獲れないものの、再三のピンチもパーセーブして16番のスーパーショットで優勝を手繰り寄せたかと思いました。それだけに17番パー3は悔やまれますね。17番をパーで切り抜けていたら18番はバーディを獲れたような気がします。風の読みが悪かったのか、運が無かったのか・・・。単なるイケイケドンドンの選手ではなく、同学年の中では技術レベルが一番高いと思っていますので、早く1勝させてあげたいですね。1勝すればシーズン中に複数回優勝できる選手だと思います。竹田さんのように優勝は向こうからやって来るらしいので待つしかないですが、その前に昨シーズンのように調子を落とさないことが大事です。

 

山下さんとイイェウォンさんはマッチプレーを意識していたと思います。テレビ中継でも日韓女王対決を煽っていました。このブログでは一騎打ちにならず佐久間さんが絡んでくると予想しましたが、世間の大方の予想はテレビ局同様だったでしょうし、この2人もそういう意識があったかも知れません。9番で山下さんが追いつき、その後は2人ともショットの安定性を欠きました。相手選手を見過ぎていたかも知れません。10アンダーを目標にした自分のゴルフをできていたのかどうか・・・。

イイェウォンさんの普段のプレーを知りませんが、メンタルが強そうな選手です。

山下さんはメンタルが強く、安定感のある選手です。この2人が優勝争いをする中で、ともに後半9ホールで4つもボギーを叩くのは想像できなかったですね。

 

それにしても今シーズンは日本人選手による優勝争いが続いていました。時々、韓国人選手が上位に顔を出しますが、大抵はトップテンに1人顔を出す程度でした。

しかし、今大会は上位6人のうち韓国人選手が4人、日本人選手は2人だけに留まりました。

 

この原因は何でしょうか・・・。

偶然ということもありますが、やはり難しいコースセッティング、特に硬くて速いグリーンへの対応力の差ではないかと思います。

東コースは飛距離優位だというマスコミ記事が多く、ファンだけでなく選手もそう感じて試合に臨んだのではないでしょうか・・・。

しかし、現実にはショットの精度と技術勝負でした。飛距離を武器にスコアを伸ばすイケイケタイプの選手は軒並み苦戦し、結果的に上位に残った日本人選手は我慢のゴルフができる選手と難しいコースに強い選手でした。

韓国人選手の中でもイイェウォンさんと@リヒョソンさんは韓国ツアーで活躍し、申ジエさんは世界で戦ってきた技術を持っています。

国内ツアーがいつも止まりやすくて、スティンプメーター10~11程度の強い目にパットを打てる選手が有利なセッティングばかりなので、今大会のようなコースセッティングに対応できなくなっているような気がします。

 

以前にも書きましたが、日本は雨の多い国です。硬くて速いグリーンに仕上げるのは難しいのかも知れませんが、こういうコースセッティングに対応できる技術を身に付けなければいけないと思います。

 

マスコミは最年少アマチュア優勝で騒ぐのが目に見えていますが、国内ツアーがレベルアップしていると浮かれている場合ではないことにJLPGAは気づかないといけません。

 

最後に、プレーオフでもないのに最終組のホールアウトまで中継できないLIVE中継をするテレビ局の意識の低さについても書かざるを得ません。そもそもスタート時間が遅すぎます。せっかくCSと地上波のリレー中継をしているのに、一番大事な部分をどちらでも放送できないというのは駄目でしょう。テレビ中継が先に決まっているのですから、逆算してスタート時間を計算しないといけません。誰がスタート時間を決めているのでしょうか・・・・。

 

JLPGAは色々と反省してほしいですね。