●27日、阪神の青柳晃洋投手(30)が出場選手登録を抹消された。今季は自身 2度目の開幕投手を務めた右腕だが、ここまで 5登板で1勝2敗、防御率2.96。26日の東京ヤクルト戦(甲子園)では、相手投手にストレートの押し出し四球を与えるなど 3回 1/3で7安打5失点を喫し、試合日程の関係で抹消中の西勇輝投手(33)を除き、阪神の開幕ローテ投手が 2軍調整となるのは今季初めてとなる。岡田彰布監督(66)は東京ヤクルト戦(甲子園)の試合後に「抹消したよ。 1回(登板を)飛ばすから」と説明。青柳の次回登板が見込まれていた 5月 3日の巨人戦(東京ドーム)に、中継ぎとして調整してきた門別啓人投手(19)が抜てきされる可能性が浮上した。ゴールデンウイークに差しかかり変則的な日程となっているが、29日の広島戦(マツダ)には出場選手登録を抹消されている西勇が復帰して先発する見込みで、30日、 5月 1日の同カードにはそれぞれ中 6日で村上、伊藤将司投手(27)が回るとみられる。移動日となる 2日を挟んで行われる敵地での巨人戦が、門別の今季初先発の舞台となる可能性がある。
●昨年12月に新日本プロレスの新社長に就任した棚橋弘至氏(47)が、始球式を行った。背番号「100」のユニホームに、ド派手なパンツ姿で登場。この日は株式会社ブシロード協賛の「プロ野球カードゲーム ドリームオーダーデー」とし開催。阪神甲子園球場は今年 8月 1日に開場100周年を迎える。
●阪神投手陣が続けてきたノーアーチの球団記録が1球で途切れた。大竹耕太郎投手(28)が初回、塩見泰隆外野手(30)に初球を先頭打者本塁打された。 7日の東京ヤクルト戦(神宮)で才木浩人投手(25)がホセ・オスナ内野手(31)に 2ランを打たれて以来、本塁打を許していなかった。 2回の先頭ドミンゴ・サンタナ外野手(31)にも、初球の甘い直球を右翼フェンス直撃の 2塁打にされた。さらには、カウント 2- 2から足を上げて投球すると、 2塁走者サンタナにあっさりと 3盗を許した。山田哲人内野手(31)の浅い中犠飛でサンタナに突っ込まれ、痛い 2点目を与えた。
●阪神の先発・大竹耕太郎投手が先制本塁打を浴びた。プレーボールの 1球目。東京ヤクルトの1番・塩見泰隆内野手(30)に 137キロの直球を痛打され、高々と左翼頭上に上がった打球はそのままスタンドへ。阪神が浴びるのは昨年の巨人・ブリンソン外野手(29)以来だった。山田哲人内野手の浅い中犠飛でサンタナに突っ込まれ、痛い 2点目を与えた。大竹耕太郎投手が79キロの遅球で甲子園を沸かせた。前回登板から織り交ぜてきたスローボール。この試合でも85キロ、92キロがあったが、 7回一死からサンタナに対して投げた75キロはこの試合で最も大きな弧を描いた。思い切り打ちにいったサンタナは、なんとかこすってのファウル。球場内から大きな歓声と拍手が起こった。 3回の先頭赤羽由紘外野手(23)に85キロのスローボールを見せ、東京ヤクルト打線に迷いを生じさせた。 3回から 6回まで走者を出さない快投。 5回の逆転劇を呼び込んだ。 7回、サンタナを79キロの超遅球で惑わせたが、直後、不運な右前打から 3連打。一死満塁とされ、桐敷の救援を仰いだ。どうしても勝ちたかった。両親や夫人が甲子園で観戦していた。チームで勝ち取ったリーグトップタイの3勝目が、夫人への最高のプレゼントにもなった。甲子園でのデーゲームは通算 8試合で無傷の6勝目だ。開幕に合わせていた昨年と違い、今年はまだ調子のピークが先にある。大竹は頼もしかった。
●桐敷拓馬投手(24)は 4― 2の 7回一死満塁のピンチで登板。二死から代打・青木宣親外野手(42)に押し出し四球を与えたが、続く赤羽を空振り三振に切って落ち着いて最少失点で切り抜け胸を張った。これで7試合連続無失点。スペードのエースが接戦を勝利に導く。
●ハビー・ゲラ投手(28=前レイズ)&岩崎優投手(32)は負けない! 阪神のダブル守護神が粘投を見せ、リードを守り抜いた。 2点差の 8回に登板したのは岩崎。5ホールド目を挙げた。最終回にマウンドに上がったゲラは、5セーブ目を挙げ喜んだ。ここまで 2人がそろって登板した11試合は8勝3分けと負けなし。岡田監督も絶大な信頼を寄せる。頼れるGIリレーでこれからも白星を守り抜く。岩崎優投手が開幕からの連続無失点を11試合に伸ばした。 3- 5の 8回に登板し一死からオスナに左前打を許したが、村上をスライダーで空振り三振、サンタナを直球で 2ゴロに仕留めた。ゴールデンウイーク初日で、子供たちが大勢、観戦に訪れた中、存在感を示した左腕は笑顔だった。
●ハビー・ゲラ投手は 7試合ぶりの失点を喫したが逆転は許さず、5セーブ目をマークした。守護神の役割を全うした。
●阪神が逆転勝ち。 1- 2で迎えた 5回一死 2塁で近本光司外野手(29)が、3号2ランを放って試合をひっくり返した。 2点を先行されるもの、 2回に 6日の東京ヤクルト戦(神宮)以来のスタメンとなった小幡竜平内野手(23)が適時打を放って反撃開始。近本の逆転弾の直後に大山悠輔内野手(29)もタイムリーを放ってリードを広げた。 1点差に詰め寄られた 7回は森下翔太外野手(23)が適時打で再びリードを広げた。先発の大竹は 7回途中を6安打1失点で今季3勝目。序盤に失点も、緩急を駆使した投球で東京ヤクルト打線を翻弄し、これで甲子園の登板は昨季から6勝負けなしとなった。 7回一死満塁のピンチでマウンドを託された桐敷拓馬投手(24)は押し出し四球で 1点を返されるも、 2つのアウトを空振り三振で奪い、リードを守る。 8回は岩崎が無失点。 9回はゲラが先頭の武岡に来日初被弾となるソロを浴びるも、後続を抑えて逃げ切った。阪神は貯金を再び4とし、首位をキープした。
●小幡竜平内野手が適時打を放って 1点をかえした。 0- 2の 2回二死 1、 2塁で打席へ。カウント 1- 2からサイスニード投手(31)の 132キロスプリットにうまくバットを合わせた。打球は中前に弾み、 2走・シェルドン・ノイジー外野手(29)がホームへ。序盤に 1点をかえし、反撃の機運を高めた。小幡は「8番・遊撃」で 6日の東京ヤクルト戦(神宮)以来のスタメン出場。26日の同戦ではここまで遊撃のレギュラーについていた木浪聖也内野手(29=亜細亜大學OB)が 3失策など精彩を欠いていた。岡田監督の起用に、バットで応え、若虎が聖地を盛り上げた。
〝一人の時間〟が、冷静になる手助けをしてくれている。これまでは森下や前川右京外野手(20)と一緒に車に乗り込み甲子園に向かっていた。だが、昨オフに選手寮の虎風荘を出たことで一人で球場入りするようになった。自分のタイミングで家を出る。ボーッと景色を見て、リラックスして運転する。球場に着くまでスタメンかどうかは分からない。だからこそ車中で、結果を残すために心と体を整えることが日課となってきた。スタメン出場で刻んだインパクトを自信に、まだまだアピールを続けていく。試合が終わってもなお、小幡の眼は力強さに満ちていた。
●中野拓夢内野手(27)への死球に、甲子園がざわついた。 1点ビハインドの 3回無死 1塁。サイスニードの初球 135キロカットボールが背中付近に直撃した。痛がる様子を見せた背番号51の姿に、甲子園の虎党は心配するかのようにどよめいた。その後は問題ない様子で 1塁へと向かった。中野拓夢内野手が好守でチームを救った。 5- 4と 1点差に迫られた 9回一死 1、 3塁のピンチで代打・川端慎吾内野手(36)が放ったライナー性の打球は 2遊間ど真ん中へ…。それでも中野が素早い反応でグラブにおさめ 2直とした。
●近本光司外野手の 2点本塁打で逆転に成功した。 1- 2の 5回。スタメンに抜擢(ばってき)された先頭の小幡がこの日 2本目の安打となる中前打を放って出塁すると、大竹が 1球でバントを決めて一死 2塁とチャンスを作る。 3度目の打席に立った近本。東京ヤクルトの先発・サイスニードの投じた 4球目の 150キロの直球を完全に仕留めると、打球は美しい放物線を描いて右翼スタンドに着弾した。 6日の東京ヤクルト戦以来となる今季3号は、昨年 4月27日の巨人戦以来となる聖地での一発だった。チーム今季15本目。この瞬間、本塁打数でリーグ単独トップに立った。甲子園弾はちょうど 1年前、2023年 4月27日の巨人戦で放って以来だった。〝年イチ〟の甲子園弾を大勢の子供たちの前で打つのが近本らしい。スタンドに架かるアーチ、響き渡る大歓声、そして勝利の瞬間-。大人になっても忘れない記憶を届けることができた。この日、見つめた子供たちの視線の先には間違いなく、ヒーローとなった近本がいたはずだ。子供たちの笑顔のため-。ヒーロー〝ちかもと〟はこれからもセ界の強敵に立ち向かっていく。お立ち台には近本と大竹が上がった。毎年恒例「ゴールデンウイークこどもまつり」の 2日目。インタビューの最後にはファンの子どもからの特別インタビューもあった。
●大山悠輔内野手が、適時打で貴重な追加点を挙げた。近本の 2ランで逆転した直後の 5回二死 2塁。エスパーダから中前打適時打を放ち、リードを 2点に広げた。4番はこれで4試合連続安打。主砲が徐々に状態を上げてきている。コンディション不良で開幕から苦しんできたが、4番らしく、ここぞでの快打も増えてきた。
●阪神が森下翔太外野手の適時打で 1点を追加した。 4- 3と 1点差に詰め寄られた直後の 7回。一死から近本が中前打で出塁すると、 2アウト目を献上してまで中野がバントで送って得点圏の場面で森下が打席に立った。東京ヤクルトもここで投手を山本大貴投手(28)から丸山翔大投手(25)に交代。両者がこだわった 1点の攻防に勝ったのは阪神だった。自身最長をまたも更新する10試合連続安打でチームトップを走る16打点目をたたき出した。
●28日の東京ヤクルト戦(甲子園)に先発する才木浩人投手はキャッチボールなどで調整した。前回登板の中日戦での 7回無失点など、ここまで 4試合に登板して2勝1敗、防御率1.04と安定した投球を続ける右腕。 7日に今季唯一となる黒星を喫した東京ヤクルト打線に対しリベンジを誓い、自身3連勝を目指す。同戦は敵地での 7日以来、今季 2度目。前回は初回に3番オスナに2ランを浴び、 6回3安打2失点で敗戦投手となった。前回の神宮と異なり、今回は広い甲子園での登板だ。さらに直近 2試合の登板では中日相手に2連勝し、状態を上げている。
●糸原健斗内野手(31)が27日、国内フリーエージェント(FA)権の取得要件を満たした。2017年にJX-ENEOSからドラフト5位で入団。昨季は主に代打として、勝負強い打撃で日本一に貢献した。同日の東京ヤクルト戦(甲子園)は 8回二死 1、 2塁で代打出場し、出場3打席連続安打となる中前打を放った。今季、阪神では坂本誠志郎捕手、大山悠輔内野手に次いで 3人目の国内FA権取得となり、順調にいけば青柳晃洋投手、原口文仁内野手(32)も今季中に同権の取得要件を満たす。球団側は全力で引き留めに努める方針で杉山健博オーナー(65)は前日26日に全面的な支援を約束していた。

記事をまとめてみました。

 

 

 <阪神 5ー 4東京ヤクルト>◇ 5回戦◇阪神 3勝 2敗 0分◇27日◇阪神甲子園球場
 27日、阪神の青柳晃洋投手が出場選手登録を抹消された。今季は自身 2度目の開幕投手を務めた右腕だが、ここまで 5登板で1勝2敗、防御率2.96。26日の東京ヤクルト戦(甲子園)では、相手投手にストレートの押し出し四球を与えるなど 3回 1/3で7安打5失点を喫し、「僕の実力不足。守備(失策)うんぬんよりも打たれすぎ」と反省。岡田監督も「(球が)走ってないんやろうなあ」と苦言を呈していた。試合日程の関係で抹消中の西勇を除き、阪神の開幕ローテ投手が 2軍調整となるのは今季初めてとなる。


 青柳晃洋投手=阪神甲子園球場
 青柳晃洋投手が27日、出場選手登録を抹消された。岡田彰布監督は東京ヤクルト戦(甲子園)の試合後に「抹消したよ。 1回(登板を)飛ばすから」と説明。青柳の次回登板が見込まれていた 5月 3日の巨人戦(東京ドーム)に、中継ぎとして調整してきた門別啓人投手が抜てきされる可能性が浮上した。
 青柳は今季自身 2度目の開幕投手を務めるなど登板 5試合で1勝2敗、防御率2.96だが、26日の東京ヤクルト戦(甲子園)では相手投手にストレートの押し出し四球を与えるなど、 3回 1/3で7安打5失点(自責2)と精細を欠いていた。


 試合前練習の青柳晃洋投手=阪神甲子園球場
 ゴールデンウイークに差しかかり変則的な日程となっているが、29日の広島戦(マツダ)には出場選手登録を抹消されている西勇が復帰して先発する見込みで、30日、 5月 1日の同カードにはそれぞれ中 6日で村上、伊藤将が回るとみられる。移動日となる 2日を挟んで行われる敵地での巨人戦が、門別の今季初先発の舞台となる可能性がある。

 


 始球式を務めるプロレスラーの棚橋弘至氏=阪神甲子園球場
 昨年12月に新日本プロレスの新社長に就任した棚橋弘至氏が、始球式を行った。
 背番号「100」のユニホームに、ド派手なパンツ姿で登場。「100年に1人の逸材」のアナウンスとともにマウンドに立つと、外角に見事なノーバウンド投球。大きな拍手に包まれた。
 この日は株式会社ブシロード協賛の「プロ野球カードゲーム ドリームオーダーデー」とし開催。甲子園は今年 8月 1日に開場100周年を迎える。

 


  1回表東京ヤクルト無死、塩見泰隆内野手は初球、左越えにソロ本塁打を放つ。投手は大竹耕太郎投手=阪神甲子園球場
 阪神投手陣が続けてきたノーアーチの球団記録が1球で途切れた。
 大竹耕太郎投手が初回、塩見泰隆外野手に初球を先頭打者本塁打された。
 前日の東京ヤクルト戦(甲子園)で連続試合チーム無被本塁打は15にのびた。これまでの球団記録だった1955年の14試合を69年ぶりに更新していた。
  7日の東京ヤクルト戦(神宮)で才木浩人投手がオスナに 2ランを打たれて以来、本塁打を許していなかった。


  1回表東京ヤクルト無死、大竹耕太郎投手は塩見泰隆内野手に左越え初球ソロ本塁打を浴びる=阪神甲子園球場
 大竹耕太郎投手が開始から 2イニング連続で「初球」を痛打された。
 プレーボール直後には塩見泰隆外野手に先頭打者アーチを許した。
  2回の先頭ドミンゴ・サンタナ外野手にも、初球の甘い直球を右翼フェンス直撃の 2塁打にされた。
 さらには、カウント 2- 2から足を上げて投球すると、 2塁走者サンタナにあっさりと 3盗を許した。山田哲人内野手の浅い中犠飛でサンタナに突っ込まれ、痛い 2点目を与えた。


 阪神先発・大竹耕太郎投手=阪神甲子園球場
 阪神の先発・大竹耕太郎投手が先制本塁打を浴びた。プレーボールの 1球目。東京ヤクルトの1番・塩見に 137キロの直球を痛打され、高々と左翼頭上に上がった打球はそのままスタンドへ。 1点の先制を許し、 9日の広島戦から前日まで続いていた阪神の投手陣の被本塁打ゼロは、15試合でストップした。その後は立ち直り、丸山和を遊ゴロ、オスナ、村上を空振り三振に抑え、 1回を終えた。先頭打者ホームランは今季セ・リーグ初で、パも含めると 3本目。阪神が浴びるのは昨年の巨人・ブリンソン以来だった。

 力投する阪神先発の大竹耕太郎投手=阪神甲子園球場
 大竹耕太郎投手が79キロの遅球で甲子園を沸かせた。
 前回登板から織り交ぜてきたスローボール。この試合でも85キロ、92キロがあったが、 7回一死からサンタナに対して投げた75キロはこの試合で最も大きな弧を描いた。
 思い切り打ちにいったサンタナは、なんとかこすってのファウル。球場内から大きな歓声と拍手が起こった。


  1回、塩見泰隆内野手に本塁打を許した大竹耕太郎投手=阪神甲子園球場
 阪神の先発・大竹耕太郎投手は 7回途中6安打3失点で降板した。 1回先頭の塩見に初球を左翼スタンドへ運ばれて先制点を献上した。 2回は先頭のサンタナに 2塁打を浴びると、モーションを完全に盗まれて 3盗を許す。山田に中犠飛を浴びて 2点目。序盤は苦しい投球が続いた。それでも 3回からは持ち味を取り戻す。 3回、 4回、 5回と3者凡退。70キロ台のスローボールを織り交ぜながら、緩急を駆使して東京ヤクルト打線を翻弄した。味方も逆転して迎えた 7回。一死から 3連打で満塁のピンチを背負うと、岡田監督は桐敷へ交代を決断。大竹は 6回 1/3を投げて6安打、3失点。ベンチへと戻る左腕にはスタンドから大きな拍手が送られた。
 ピンチの場面で大竹からバトンを受け取った桐敷は、中村を 148キロ直球で空振り三振に斬って二死。代打・青木を迎えたが際どいコースに審判の手が上がらず押し出し四球で 1点差に迫られた。続いて途中出場の赤羽。カウント 1- 2から 148キロ直球で空振り三振に斬り、リードを守り切った。


 ヒーローインタビューで子どもたちからの質問に笑顔で答える大竹耕太郎投手。左は近本光司外野手=阪神甲子園球場
 阪神が薄氷の逆転勝ちを飾った。 5回に近本光司外野手が逆転の3号2ラン。 7回、 9回と 1点ずつ返されたが最後は 1点差で逃げ切った。
 先発大竹耕太郎は先頭被弾など 2回まで 2失点だったが 3回以降持ち直し、 7回途中 3失点で3勝目。お立ち台には近本と大竹が上がった。


 ヒーローインタビューを終え笑顔でガッツポーズする近本光司外野手(左)と大竹耕太郎投手=阪神甲子園球場
 悪夢の幕開けでも、大竹耕太郎は努めて冷静だった。初回の初球、塩見に先頭打者アーチを浴びた。 8日から15試合続いていたチームの連続無被弾も途切れた。「もうその記憶を忘れて、プレーボールって感じです」。 2回にはスキを突かれてサンタナに 3盗を許し、犠飛で 2点目を失った。
 2勝目を挙げた前回20日の中日戦(甲子園)で岡田監督に助言された「もっと遊べ」。 3回の先頭赤羽に85キロのスローボールを見せ、東京ヤクルト打線に迷いを生じさせた。「そういう遊び心をより持って投げられました」。 3回から 6回まで走者を出さない快投。 5回の逆転劇を呼び込んだ。


 ヒーローの大竹耕太郎投手はリリーフカーに乗りファンの声援に応える=阪神甲子園球場
  7回、サンタナを79キロの超遅球で惑わせたが、直後、不運な右前打から 3連打。一死満塁とされ、桐敷の救援を仰いだ。必死に応援に回った。お立ち台で「キリ、岩崎さん、ゲラ、皆さんの頑張りでここに立てている。本当に感謝の気持ちです。キリには僕から何か贈呈したい」と公然とプレゼントの約束をした。
 どうしても勝ちたかった。両親や夫人が甲子園で観戦していた。おとこ気左腕はお立ち台で突然、切り出した。「私ごとですけど、明日(28日)が結婚記念日。負けられなかったです」。チームで勝ち取ったリーグトップタイの3勝目が、夫人への最高のプレゼントにもなった。甲子園でのデーゲームは通算 8試合で無傷の6勝目だ。
 開幕に合わせていた昨年と違い、今年はまだ調子のピークが先にある。大竹は「もっともっと(状態を)上げられると思う。こんなもんじゃない」と頼もしかった。

 


  7回、投球する桐敷拓馬投手=阪神甲子園球場
 桐敷拓馬投手は 4― 2の 7回一死満塁のピンチで登板。二死から代打・青木に押し出し四球を与えたが、続く赤羽を空振り三振に切って落ち着いて最少失点で切り抜け「勝ち越されてはいけないところ。腹をくくって三振を取れたのでよかった」と胸を張った。これで7試合連続無失点。「投げるときは本当にゼロを意識してやっていく」とスペードのエースが接戦を勝利に導く。


  7回表東京ヤクルト二死満塁、赤羽由紘外野手を空振り三振に仕留め、大竹耕太郎投手とタッチを交わす桐敷拓馬投手=阪神甲子園球場
 阪神2番手桐敷拓馬投手がピンチをしのいだ。
  7回、 3連打を浴びた先発大竹に代わり一死満塁でマウンドへ。中村を空振り三振に仕留めた後、青木に押し出し四球を与えたが、最後は赤羽を真ん中の 148キロ直球で空振り三振に仕留めた。「(点数を)超されるのが、一番されてはいけないところ。腹をくくった結果で、その後ちゃんと三振を取れたので良かった」。これで 7日東京ヤクルト戦(神宮)から7戦連続無失点。「投げる時は本当に0を意識してやっていくだけです」と力強く話した。

 

 ハビー・ゲラ&岩崎優は負けない! 阪神のダブル守護神が粘投を見せ、リードを守り抜いた。 2点差の 8回に登板したのは岩崎。一死からオスナに左前打を浴びるも、続く村上を空振り三振。最後はサンタナを 135キロ直球で 2ゴロに仕留め5ホールド目を挙げた。
 最終回にマウンドに上がったゲラは、先頭の武岡に右翼ポール際に本塁打を被弾。 1点差に迫られ、さらに 2安打と犠打で一死 1、 3塁のピンチを招くも、味方の好守備もあり後続を打ち取り無失点。5セーブ目を挙げ「感じとしては悪くなかった。勝てたことがよかったです」と喜んだ。
 ここまで 2人がそろって登板した11試合は8勝3分けと負けなし。岡田監督も「 8回、 9回、もう 2人出したら任さないとしょうがないよ。勝ち切るいうのが一番大事やからな」と絶大な信頼を寄せる。頼れるGIリレーでこれからも白星を守り抜く。


  8回を投げ終えた岩崎優投手=阪神甲子園球場
 岩崎優投手が開幕からの連続無失点を11試合に伸ばした。 3- 5の 8回に登板し一死からオスナに左前打を許したが、村上をスライダーで空振り三振、サンタナを直球で 2ゴロに仕留めた。ゴールデンウイーク初日で、子供たちが大勢、観戦に訪れた中、存在感を示した左腕は「よかったです。また明日頑張ります」と笑顔だった。

 


 勝利し雄たけびを上げるハビー・ゲラ投手=阪神甲子園球場
 ハビー・ゲラ投手は 7試合ぶりの失点を喫したが逆転は許さず、5セーブ目をマークした。 5― 3の 9回に登板すると、先頭の武岡に右翼ポール際に運ばれ来日初被弾で 1点差に。さらに 2安打などで一死 1、 3塁とピンチを背負ったが、代打・川端を 2直、最後は丸山和を 156キロの直球で空振り三振に斬って大きくガッツポーズ。守護神の役割を全うし「切り替えることが大事。粘られていい攻撃をされたけど、勝てたことがよかった」とうなずいた。

 


  7回、森下翔太外野手の適時打で盛りあがる阪神ナイン=阪神甲子園球場
 阪神が逆転勝ち。 1- 2で迎えた 5回一死 2塁で近本光司外野手が、3号2ランを放って試合をひっくり返した。 2点を先行されるもの、 2回に 6日の東京ヤクルト戦(神宮)以来のスタメンとなった小幡が適時打を放って反撃開始。近本の逆転弾の直後に大山もタイムリーを放ってリードを広げた。 1点差に詰め寄られた 7回は森下が適時打で再びリードを広げた。先発の大竹は 7回途中を6安打1失点で今季3勝目。序盤に失点も、緩急を駆使した投球で東京ヤクルト打線を翻弄し、これで甲子園の登板は昨季から6勝負けなしとなった。 7回一死満塁のピンチでマウンドを託された桐敷は押し出し四球で 1点を返されるも、 2つのアウトを空振り三振で奪い、リードを守る。 8回は岩崎が無失点。 9回はゲラが先頭の武岡に来日初被弾となるソロを浴びるも、後続を抑えて逃げ切った。阪神は貯金を再び4とし、首位をキープした。


  5回裏阪神一死 2塁、右越えに逆転2点本塁打を放ち、ナインに迎えられる近本光司外野手=阪神甲子園球場
 阪神が逆転勝ちし、単独首位をキープした。貯金5で、 3試合を残して 4月の勝ち越しを決めた。
 土曜日デーゲームの「ゴールデンウイークこどもまつり」で甲子園に集まった子どもたちに勝利を届けた。
 ハイライトは 1- 2の 5回だった。近本光司外野手が右越えに3号の逆転2ランを放った。なおも二死 2塁と攻め、大山悠輔内野手が左前に運んで 4- 2とした。
 滑り出しは最悪だった。先発の大竹耕太郎投手が初回先頭の初球に本塁打を浴びた。チーム16試合ぶりの被本塁打で、前日に更新した球団記録が途切れた。 2回は不用意な 3盗から犠飛を許した。
 ただ大竹は 3回以降、別人のように立ち直った。 6回まで 1人も走者を許さず、逆転を呼び込んだ。 7回に 3連打で一死満塁とされた場面で降板。代わった桐敷拓馬投手は押し出し四球で 1点返されたが、リードを保った。
  7回、森下翔太外野手の左前打で再び 2点差とし、ダブルストッパーへの必勝継投から 1点を返されるも逃げ切った。

 


  2回裏阪神二死 1、 2塁、小幡竜平内野手は中適時打を放った。投手はサイスニード投手=阪神甲子園球場
 小幡竜平内野手が適時打を放って 1点をかえした。 0- 2の 2回二死 1、 2塁で打席へ。カウント 1- 2からサイスニードの 132キロスプリットにうまくバットを合わせた。打球は中前に弾み、 2走・ノイジーがホームへ。序盤に 1点をかえし、反撃の機運を高めた。「打ったのはフォークかな。(坂本)誠志郎さんがつないでくれましたし、自分も決めるというよりは、後ろへつなぐ意識で打席に立ちました。追い込まれていましたが、食らいついてしぶとく打つことができました」と振り返った小幡は「8番・遊撃」で 6日の東京ヤクルト戦(神宮)以来のスタメン出場。26日の同戦ではここまで遊撃のレギュラーについていた木浪が 3失策など精彩を欠いていた。岡田監督の起用に、バットで応え、若虎が聖地を盛り上げた。


  2回、適時打を放った小幡竜平内野手=阪神甲子園球場
 小幡竜平内野手がスタメン起用に応える中前適時打を決めた。
 前日 3失策の木浪聖也内野手に代わり、 6日東京ヤクルト戦(神宮)以来、今季 2度目の「8番遊撃」で先発出場。 2点を追う 2回。一死から5番シェルドン・ノイジー外野手が右前打で出塁。一死後、7番坂本誠志郎捕手が投手強襲安打を放ち、二死 1、 2塁の好機を迎えた。東京ヤクルト先発サイスニードの 4球目、低めの変化球をすくい上げ、中前適時打。反撃ののろしを挙げた。
 「(坂本)誠志郎さんがつないでくれましたし、自分も決めるというよりは、後ろへつなぐ意識で打席に立ちました。追い込まれていましたが、食らいついてしぶとく打つことができました」と役割を果たした。


  2回、適時打を放った小幡竜平内野手=阪神甲子園球場
 前夜からの流れで巡ってきた出番-。それでも小幡竜平内野手は、球場へ到着する前から心と体を落ち着かせていたから、17試合ぶりのスタメン出場でいきなりの快音を響かせられた。貴重な反撃の一打から今季初マルチ安打だ。
 「頑張り過ぎて空回りしないようにというのだけは(意識した)。緊張していましたけど。(坂本)誠志郎さんも粘ってつないでくれたし、つなぐ意識で入って結果的に点に絡んでよかった」
  0- 2の 2回二死 1、 2塁で追い込まれながらもサイスニードの変化球に食らいつき、中前へと適時打を運んだ。逆転への流れを生み出す、 3月31日の巨人戦(東京ドーム)でのソロ本塁打以来となる打点に、小幡を 6日の東京ヤクルト戦(神宮)以来となる今季 2度目のスタメンに送り出した岡田監督も「最初のなあ、 1点目が大きかったわなぁ」と目を細めた。


  2回裏阪神二死 1、 2塁、小幡竜平内野手の中前適時打に喜ぶ阪神ナイン=阪神甲子園球場
 小幡にとっては、どうしても力が入り「頑張り過ぎ」てしまいそうな日だった。ここまで遊撃レギュラーを張ってきた木浪が、26日の東京ヤクルト戦(甲子園)で今季初失策からまさかの 3エラー。岡田監督は「木浪もあんまり調子よくないんで。打つ方もね。だから、ちょうどいい機会だなあという感じで」とすぐさま動き、前日も途中出場で安打を放っていた23歳に遊撃を託した。努めて冷静に、小幡は 5回先頭でも中前打。近本の逆転2ランを呼び込み、今季初のマルチ安打で応えた。


  5回裏阪神無死、中前打を放った小幡竜平内野手=阪神甲子園球場
 〝一人の時間〟が、冷静になる手助けをしてくれている。これまでは森下や前川と一緒に車に乗り込み甲子園に向かっていた。だが、昨オフに選手寮の虎風荘を出たことで一人で球場入りするようになった。ワイワイと楽しい一面もあったが、「合わせる人がいなくなって、楽になった」と笑う。自分のタイミングで家を出る。ボーッと景色を見て、リラックスして運転する。球場に着くまでスタメンかどうかは分からない。だからこそ車中で、結果を残すために心と体を整えることが日課となってきた。

  5回裏阪神無死、小幡竜平内野手は中前打を放った。投手はサイスニード投手=阪神甲子園球場
 スタメン出場で刻んだインパクトを自信に、まだまだアピールを続けていく。「結果を出すだけだと思っているので、しっかり(レギュラーを)取れるように頑張ります」。試合が終わってもなお、小幡の眼は力強さに満ちていた。

 


  3回裏阪神無死 1塁、背中に死球を受ける中野拓夢内野手=阪神甲子園球場
 中野拓夢内野手への死球に、甲子園がざわついた。 1点ビハインドの 3回無死 1塁。サイスニードの初球 135キロカットボールが背中付近に直撃した。痛がる様子を見せた背番号51の姿に、甲子園の虎党は心配するかのようにどよめいた。その後は問題ない様子で 1塁へと向かった。


  3回裏阪神無死 1塁、中野拓夢内野手は背中に死球を受ける。投手はサイスニード投手=阪神甲子園球場
 中野拓夢内野手が好守でチームを救った。 5- 4と 1点差に迫られた 9回一死 1、 3塁のピンチで代打・川端が放ったライナー性の打球は 2遊間ど真ん中へ…。それでも中野が素早い反応でグラブにおさめ 2直とした。「どこに打球が飛んできてもすぐに反応できるようにしていた。ああいう打球をアウトにできるというのはチームとしても大きかった」。 2試合連続無安打で、 3回には背中に死球を受けたが「大丈夫です」と笑顔でクラブハウスへと引き揚げた。

 

 阪神が近本光司外野手の 2点本塁打で逆転に成功した。 1- 2の 5回。スタメンに抜擢(ばってき)された先頭の小幡がこの日 2本目の安打となる中前打を放って出塁すると、大竹が 1球でバントを決めて一死 2塁とチャンスを作る。 3度目の打席に立った近本。東京ヤクルトの先発・サイスニードの投じた 4球目の 150キロの直球を完全に仕留めると、打球は美しい放物線を描いて右翼スタンドに着弾した。「打ったのはストレート。追い込まれていましたが、自分のスイングをすることを心がけていました。大竹も頑張ってくれていますし、逆転することができてよかったです」と振り返った。 6日の東京ヤクルト戦以来となる今季3号は、昨年 4月27日の巨人戦以来となる聖地での一発だった。なおも二死から四球で出塁した森下を 2塁に置いて、大山が 2試合ぶり適時打となる左前打で 1点追加。「打ったのはストレート。逆転した直後でしたが、 1点でも多くという気持ちでした。この後も最後まで集中を切らさず、勝ち切れるように頑張ります」と気を引き締めた。この回、一挙 3点をあげて 4- 2とし、 2点のリードを奪った。

  5回、逆転の右越え2ランを放った近本光司外野手。狙い澄ました一撃だ=阪神甲子園球場
 近本光司内野手が今季3号の逆転2ランを放った。
  1- 2の 5回、今季 2度目のスタメン起用の8番小幡竜平内野手が中前打で出塁。続く9番大竹耕太郎投手が犠打で一死 2塁の好機をつくった。東京ヤクルト先発サイスニードの 4球目、内角高めの直球を完璧に捉え、右翼スタンドに運んだ。
  6日東京ヤクルト戦(神宮)以来17試合ぶりのアーチは逆転2ラン。満員の虎党の大歓声を浴び、ダイヤモンドを駆け抜けた。
 「追い込まれていましたが、自分のスイングをすることを心がけていました。大竹も頑張ってくれていますし、逆転することができてよかったです」
 チーム今季15本目。この瞬間、本塁打数でリーグ単独トップに立った。


  5回、2点本塁打を放った近本光司外野手=阪神甲子園球場
 阪神が薄氷の逆転勝ちを飾った。 5回に近本光司外野手が逆転の3号2ラン。7回、9回と 1点ずつ返されたが最後は 1点差で逃げ切った。
 先発大竹耕太郎は先頭被弾など 2回まで 2失点だったが 3回以降持ち直し、 7回途中 3失点で3勝目。お立ち台には近本と大竹が上がった。
 毎年恒例「ゴールデンウイークこどもまつり」の 2日目。インタビューの最後にはファンの子どもからの特別インタビューもあった。


 ヒーローインタビューで質問した子どもたちと終え笑顔で写真に納まる近本光司外野手と大竹耕太郎投手=阪神甲子園球場
 〝逆転ウイン〟でGW突入や! 阪神は東京ヤクルトに 5- 4で競り勝って、単独首位をキープ。 1- 2の 5回に近本光司外野手の右越え3号2ランでゲームをひっくり返した。岡田彰布監督が前夜の試合後に自ら野手を集めて行ったミーティングも実り、12球団最多 8度目の逆転勝利。貯金を今季最多タイの4に戻した。
 狙いすましたそのスイングで架けた〝1年ぶり〟のアーチ。ひと振りで試合をひっくり返し、近本が子供たちに最高の思い出を届けた。
 「もう、それ(高め直球)しか狙っていなかったので、きょうは。 1打席目も 2打席目もその球がこなかった。 2ストライクになってもそこをしっかり待てたのがよかったなと思います」


  5回裏阪神一死 2塁、右越えに逆転2点本塁打を放った近本光司外野手=阪神甲子園球場
  1- 2で迎えた 5回一死 2塁。サイスニードのチェンジアップ、カーブと緩い球で追い込まれた。それでもジッと待った。「変化球が来たら変化球が来たときに頑張ったらいいだけ」。 4球目、待ち続けた内角高め直球が投じられる。目を光らせ鋭く振り抜いた。右翼席へ運ぶ逆転の3号2ランに 4万2588人の観衆がお祭り騒ぎだ。
 甲子園弾はちょうど 1年前、2023年 4月27日の巨人戦で放って以来だった。「そんなに打ってないんすか。まあ 1年に 1本打てたらいい。この時期はあんまり浜風も強くないので、だから年に 1回がちょうど 1年前だったのかな」。〝年イチ〟の甲子園弾を大勢の子供たちの前で打つのが近本らしい。


 ヒーローの近本光司外野手はリリーフカーに乗りファンの声援に応える=阪神甲子園球場
 東京ヤクルト3連戦は「ゴールデンウイークこどもまつり」と題され、この日も多くのチビっ子も球場に詰めかけた。体が小さくても、希望を与えられる存在になる-。プロ入り直後から掲げる近本の信念は変わらない。
 「きょう見に来てくれた子供の記憶に残ればいいなと思う。自分のできることはしっかりできた。あとは子供たちが楽しい試合だったなと思ってくれたらうれしい」
 スタンドに架かるアーチ、響き渡る大歓声、そして勝利の瞬間-。大人になっても忘れない記憶を届けることができた。この日、見つめた子供たちの視線の先には間違いなく、ヒーローとなった近本がいたはずだ。


 ヒーローインタビューを終え笑顔を見せる近本光司外野手=阪神甲子園球場
 26日の 1戦目は6安打2得点に終わり、連勝は7でストップ。岡田監督は試合後に「打ち取られ方が悪いからさ。だからお前、それで言うたんよ。『明日(27日)までに切り替えて、ちょっと考えろ』言うて」と野手陣を集めてミーティングを敢行していたことを明かし、「一番典型的なんは近本のホームランやったな、やっぱりな、おーん」と目を細めた。
 チームは両リーグ最多 8度目の逆転勝ちで単独首位をキープし貯金も今季最多4に戻した。今年も逆転の虎は健在だ。ツバメ打線が調子を上げる中で振り払っての勝利。指揮官が「最後 1点差になったけど、きょうの勝ちは大きい」とうなずけば、近本も胸を張る。
 「楽な試合をしたいと思うんですけど、でもそこ(接戦)で勝ち切れるとチーム力も上がっていくと思うし流れも来る。つないでつないで勝った試合だなと思います」
 子供たちの笑顔のため-。ヒーロー〝ちかもと〟はこれからもセ界の強敵に立ち向かっていく。

 


  5回裏阪神二死 2塁、大山悠輔内野手は左前適時打を放った=阪神甲子園球場
 大山悠輔内野手が、適時打で貴重な追加点を挙げた。
 近本の 2ランで逆転した直後の 5回二死 2塁。エスパーダから中前打適時打を放ち、リードを 2点に広げた。4番はこれで4試合連続安打。前日26日は失点に結びつく失策を犯していたが、取り返す一撃だ。主砲が徐々に状態を上げてきている。


  5回裏阪神二死 2塁、左前適時打を放った大山悠輔内野手=阪神甲子園球場
 大山悠輔内野手の一打が結果的に大きく効いた。 5回、近本の逆転2ランのあと、森下四球と暴投で二死 2塁のチャンス。代わったばかりの右腕エスパーダの 150キロを力強くたたき、左前に適時打。リードを 2点とした。
 この追加点がなければ、全く違う展開になっていた可能性があるだけに、大山は「 1点でも多く、だと思うので。勝ててよかったです」と、うなずいた。これで4試合連続安打。コンディション不良で開幕から苦しんできたが、4番らしく、ここぞでの快打も増えてきた。

 


 森下翔太外野手=阪神甲子園球場
 阪神が森下翔太外野手の適時打で 1点を追加した。 4- 3と 1点差に詰め寄られた直後の 7回。一死から近本が中前打で出塁すると、 2アウト目を献上してまで中野がバントで送って得点圏の場面で森下が打席に立った。
 東京ヤクルトもここで投手を山本から丸山翔に交代。両者がこだわった 1点の攻防に勝ったのは阪神だった。森下は 1ボールから外角への変化球を振りぬき 3遊間を破る安打を放つと、近本が悠々生還して 5- 3に。自身最長をまたも更新する10試合連続安打でチームトップを走る16打点目をたたき出した。


  7回裏阪神二死 2塁、左前適時打を放ちベンチに向かってポーズをとる森下翔太外野手=阪神甲子園球場
 阪神の3番森下翔太外野手が貴重な適時打で10試合連続安打をマークした。
  1点差に詰め寄られた直後の 7回二死 2塁、東京ヤクルト丸山翔のフォークを左翼へはじき返した。終盤に大きな 5点目に「ああいう追加点が大事になってくると思う。当たりは良くなかったですけど、結果的にあれが結局勝利につながったのでよかった」。打点も 3戦連続と好調が続いているように見えるが「悪い時も 1回 1回反省してやってるんで、自分としてはめちゃくちゃ状態がいいとは思ってないです」と頼もしい。ここからまだまだ安打量産の気配だ。

 


 試合前練習でキャッチボールする才木浩人投手=阪神甲子園球場
 28日の東京ヤクルト戦(甲子園)に先発する才木浩人投手はキャッチボールなどで調整した。前回登板の中日戦での 7回無失点など、ここまで 4試合に登板して2勝1敗、防御率1.04と安定した投球を続ける右腕。 7日に今季唯一となる黒星を喫した東京ヤクルト打線に対し「今は3、4、5番打者の調子がいい。そこをしっかり抑えるのと、その前にランナーをためないように進められたら」とリベンジを誓い、自身3連勝を目指す。


 才木浩人投手 (2024年 4月撮影)
 才木浩人投手が、自身3連勝を目指して28日東京ヤクルト戦(甲子園)に先発する。
 この日は甲子園でキャッチボールなどで最終調整を行った。同戦は敵地での 7日以来、今季 2度目。前回は初回に3番オスナに2ランを浴び、 6回3安打2失点で敗戦投手となった。5本塁打でリーグトップを走るオスナや4本塁打の村上ら強打者を前に「今3、4、5(番)が調子いいみたいなのでそこをしっかり抑えるのと、その前にランナーためないように、カウント有利で進められたら」と力を込めた。
 前回の神宮と異なり、今回は広い甲子園での登板だ。さらに直近 2試合の登板では中日相手に2連勝し、状態を上げている。「どんどん思い切っていっていいかなと思いますし、びびらずに、攻めていければ」と意気込んだ。

 


 試合前に打撃練習する糸原健斗内野手=阪神甲子園球場
 糸原健斗内野手が27日、国内フリーエージェント(FA)権の取得要件を満たした。「家族、裏方さん、起用してくださった金本監督、矢野監督、岡田監督にすごく感謝しています」。2017年にJX-ENEOSからドラフト5位で入団。昨季は主に代打として、勝負強い打撃で日本一に貢献した。権利行使については「今はシーズン中ですし、連覇に向けてチームに貢献するだけ」と語るにとどめた。同日の東京ヤクルト戦(甲子園)は 8回二死 1、 2塁で代打出場し、出場3打席連続安打となる中前打を放った。
 今季、阪神では坂本誠志郎捕手、大山悠輔内野手に次いで 3人目の国内FA権取得となり、順調にいけば青柳晃洋投手、原口文仁内野手も今季中に同権の取得要件を満たす。


  8回裏阪神二死 1、 2塁、代打糸原健斗内野手は中前打を放った=阪神甲子園球場
 糸原健斗内野手が27日、初めて国内フリーエージェント(FA)権の取得条件を満たした。
 開星(島根)、明大、ENEOSから16年ドラフト5位で入団して 8年目。東京ヤクルト戦前に「家族、裏方さん、起用してくださった金本監督、矢野監督、岡田監督にはすごく感謝しています」と心境を語った。行使については「シーズン中ですし、連覇に向けてチームに貢献するだけ」と話すにとどめた。
 この日は 8回に代打で中前打を放ち、2試合連続安打とした。坂本、大山もFA権の取得条件を満たしており、今月中には原口も取得条件を満たす予定。球団側は全力で引き留めに努める方針で杉山オーナーは前日26日に「現場の意見を最大限尊重しようと思っている」と全面的な支援を約束していた。

 

※ 4月28日の予告先発は、阪神・才木浩人投手(25)―東京ヤクルト・小澤怜史投手(26)です。どちらに軍配が上がるか、楽しみですね。

 

 2024年シーズンのチームスローガン『A.R.E. GOES ON(えーあーるいー ごーずおん)』

 リーグ優勝と日本一に輝き、王者として迎える2024年。
しかし王者といえど、野球に王道という道はない。ただ確かなことは、歩みを止めてはいけないということ。
 2024年も、阪神タイガースは挑戦をやめない。チャレンジャーとして、アレに向かって挑み続ける。
 そんな挑み続ける阪神タイガースの姿勢をスローガンにしたのが『A.R.E. GOES ON(えーあーるいー ごーずおん)』です。

 

 

2024年 オープン戦順位表

 

2024年 公式戦順位表

 

2024年 公式戦日程表と結果(03月)

 

2024年 公式戦日程表と結果(04月)

 

2024年 公式戦日程表と結果(05月)

 

 

 

 

 

 ペタしてね