アメリカから中国へのフェリーフライト 3 | プライベートジェット機長が見た「超」大富豪の投資の世界

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大富豪の象徴であるプライベートジェットの機長として日本人で唯一、
世界最速で大富豪を生み出す国・中国でフライトをマネージする
Captain Kayが、日本では決して見ることができない世界へあなたをいざなう。

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食事をした後気づかないうちに眠りに落ちたせいか、アンカレッジ時間の夜中に目が開いてしまった。

もうここまでくるといったいどこの時間に合わせて生活したらいいにかよくわからない状態だった。

時差ぼけというのは思ったよりキツいものだ。

 

疲れてはいたがすこしアンカレッジー東京間のフライトプランを見ておいた。

今日のフライトは約7時間30分。

ロシアにギリギリ近いNOPACルート(北太平洋ルート)だ。



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アンカレッジ出発の朝。

アメリカのビジネスジェット運航のいいところは運航する側にすべて任されているという点だ。

そのため我々に対する荷物のセキュリティチェックもなく、ホテルから乗ってきた車で直接空港施設内に入り、航空機のそばまでつけてもらえた。

今回はアメリカを出て日本に向かうため国際線扱いのはずなのだが出国の審査などもちろんなく、FBOの人にGD(General Declaration:クルーの出国のための書類)の手続きをしてもらうだけで、我々はそれを受け取ったらすぐにでも出発できる。

 

天気もいいし、時間もあったのでちょっと記念撮影。

東京は天気悪いって予報だったしもうこんな写真撮れないからね。

 
出発前のチェックでちょっとしたトラブルがあったが、原因が見つかって対処できたため1時間半程度の遅れで離陸することができた。

 

 

 

アラスカ上空は相変わらずきれいだねえ。

 

 

 

 

 

その後はずーっと洋上を飛んできたわけだが、一緒に乗っていた若いコーパイ君が「ロシアのすぐそばを通るんだから見えたりするんですかねえ~?」とつぶやいていた。「そんなロシアの陸地が見えるようだったらヤバいって!」とわたし。

「その昔、ここら辺で航路を逸脱したエアライン機が撃墜された事件があったんだよ~」って言ったら驚いていたな。

こんな昔の事件の話を若い人にするなんて私も年をとったものだ。

 

 

しばらくして東京コントロールにはいった。

いやあ、すっげー久しぶりに聞く日本人管制官の声だ!

東京コントロールの空域を飛行する場合、特別な航法基準の許可がないと飛行ができない。

今回、我々のフライトはフェリーフライトということもありその基準を満たしていなかったのであるが、会社からは当局から特別許可をもらっているとの回答を得ていた。

東京コントロールからは「特別な航法基準は満たしていますでしょうか?」と英語で聞かれたのでPICのキャプテン(ヨーロッパ人)が英語で一生懸命何回も事情を説明するのであるが、何回言っても東京の管制官にはわかってもらえない。まああまりあるようなケースではないから理解できないんだろうねえ....

私「私が日本語で説明しよっか~?」

彼「うん、そうだね。英語だとわかってもらえないねえ」

ということで日本語で事情を説明、そして東京コントロール側に無事わかってもらえたということがあった。

日本語能力もたまには役に立つもんだねえ....

 

 

羽田空港への侵入経路も長いこと来なかったうちに随分と変わっていたよ。

南風だったら都心上空を飛ぶルートもあったんだろうけど、本日はあいにくの雨の北風。残念!

 

 

羽田空港に到着して入国後、PCR検査を受けることになっていた。

これは日本の当局が求めるものではなく、翌日の中国へ向かう上で会社が我々に検査をしてきなさいということですることになっただけだ、

現在、クルーでの入国の場合、コロナ陰性証明をあらかじめ取る必要もなく、入国後も検査や隔離などまったくないという。

日本が自由の国でよかったよ。

 

とりあえず会社の指示に従って羽田空港内で行っているPCR検査会場へ行く。

 

 

日本での検査は中国みたいに乱雑じゃないし、清潔だよね~!(笑)

 

 

さて、手配してくれたタクシーに乗ってホテルへ。

今夜は歌舞伎座近くの銀座のホテルに泊まるよ。

 

ホテルでの検温も36.5℃、問題なし!

 

アジア時間に戻ってきたとはいえ体はまだアメリカ時間。疲れているんだけど眠れない。

翌朝には深圳に出発しなくてはならないし。16時間しかないじゃん。

しかし、2年半ぶりの日本。すこしはエンジョイしたいし.......

ものすごいジレンマだ!

 

ということで一回だけの晩御飯はホテルそばにある鴨そばの店にはいった。

他にも食べたいものはいっぱいあったけど胃袋がそんなに大きいわけではないからねえ。

 

 

あとデザートをいただきにサンマルクカフェに行ってきたよ。

日本のデザートはアメリカのそれと違って馬鹿みたいに甘くなくておいしいよねー。

 

あー、もうちょっと日本を楽しみたいんだけどなー、残念。

明日は最大の試練が待ってるし......

 

つづく

 

 

 

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