続編、の前に総括、の前に・・・ | 迷子の大人たち 3

迷子の大人たち 3

~ニワトリノニワ 非公認ブログ~ 
放し飼い有精卵「池田なません」生産農場のブログです。農場ブログの他自宅のセルフビルド、他自給自足っぽい生活も。ま、しょせんテキトー経営者のエー加減農業日記は変わりませんが。ちょっと更生した?

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あれから。

 

里山を背負う農地の片隅に自らの手で建てた家に引っ越してから丁度ひと月が経つ。目指している新たなる静かな生活に向けてようやく拠点ができ、そこで暮らし始めた。今日も雪が舞っている。

 

一体この冬は何度雪が降ったことだろう。延べ10日くらいは降ったんじゃないかな。それが多いのかどうか初めての冬なので私には判断がつかない。が、この地が寒いことは明らかなようだ。

 

幾ら寒波が来ているとは言え連日零下3度、5度まで下がる。鶏舎の中での話である。外の、水を溜めたバケツの氷は昼になっても溶けずずっと1センチの厚さをキープしている。

 

11月の終わり頃だったろうか、仮設の電気で電灯を灯しながら初めて夜の7時頃まで仕事をしていると真夏に冷蔵庫を開けた時のような冷気が山から下りて来た。

 

 

ここは現在の吉野川河川敷まで4㎞ほどの所。標高は100mある。300mほど南に徳島自動車道が東西に走っておりその下を中央構造線が地層を分断している。

 

中央構造線が何かというと説明が難しいのだが、いわゆる断層である。断層というのは固い物が左右から押されると鉄など金属はぐにゃりと曲がるけど岩盤、つまり岩の板の場合は亀裂が走り上下にズレるという現象になる。この亀裂が断層である。

 

中央構造線という断層を説明する。ちょっと難しい。地学に疎い人は予備知識としてここら辺りを見ておくと理解できるだろう。

 

かつて日本はアジア大陸の一部であった。約2500万年前突如日本とアジア大陸の間に日本を南へと押し下げる力が働き日本海ができた。その際南からはフィリピン海プレートが日本を北に押す力が働いているので南北から押された日本という岩盤には亀裂ができた。

 

これが中央構造線という断層である。この日本海を広げる力は約1300万年前に収まったので中央構造線は暫らく休止していた。

 

しかし300万年前、それまでほぼ真北へと力が働いていたフィリピン海プレートがその隣、東側から来る太平洋プレートに押され始め北西へと進路を変えた。

 

このベクトルの変化により300万年前から中央構造線が復活し、吉野川から南を西へ動かす起点となっている。

 

因みにプレート同士がぶつかり片方が沈み込む際に表面がはぎ取られもう一方のプレートの上に乗っかる。こうして過去には伊豆半島が、未来には伊豆大島や三宅島が、ユーラシアプレートの一部である日本列島の上に乗っかり本州の一部になるという訳だ。

 

えーと、何が言いたかったかというと。話を中央構造線と四国の関係に戻そう。

 

四国で言えば、中央構造線から南側がフィリピンからどんぶらこ~と流れて来て四国に乗っかった海底由来の砂岩や泥岩の地質である。北側がかつてのアジア大陸の名残である花崗岩が多い地質となっている。

 

ということだ。

 

ここは中央構造線のちょうど北側の始まりの土地であるがフィリピン海プレートで運ばれて来た海底が乗っかっている。つまり砂岩や泥岩が多い。

 

これらの岩はもろい。うちの畑は人の頭より大きい岩だらけだが持ち上げて落とせば簡単に割れてしまう。

 

この脆い岩盤が地層を形成しており、更に断層を動かすだけの力が働いているため地下では粉々になった岩の層となっている。これが破砕帯と呼ばれる綺麗な地下水を大量に含む地層であるため地下水が出た、という訳である。

 

いや、多分。本当の理由なんて調査しなければ分からないけど前にも言ったように第二層以下の深井戸の地下水が出るのは、その地層が粘土層と砂の層が交互に堆積してできたからに他ならない。

 

フィリピン海プレートの地層がはがれて順番にくっついてできているのが四国を含め太平洋側の陸地である。海からの地層は日本から離れた所では粒の小さな泥の層が海底に堆積し、日本に近づくほど粒が大きな砂の層になってくるハズである。

 

つまり泥と砂、或いはそれらが圧縮された泥岩と砂岩の地層が太平洋側には乗っかっているので地下水が出るのだ。

 

 

ま、チンプンカンプンかも知れないけど地質学は身近な暮らしに結び付いているので面白い。NHKのブラタモリなんて良い番組止めやがって、と会長の稲葉延雄のアホと腹を立てていたが春からの復活が決まりその怒りも収まった。

 

私はここに来てすぐに地下水のことを調べている内に興味を持ち地質学や地下水の本を読んだりネットで随分調べた。名前だけは知っていたが良くは理解していなかったフォッサマグナについても知識を得た。

 

夏に実家に帰った際には母と二人で千葉県立中央博物館に行き、一番手前の房総の地学展示室で3時間くらい勉強した。お陰で5年前に話題になったチバニアンとやらについても理解した。

 

ついでに余計なことを言うけど、こういうのが本当の勉強というのではないかな。自分に関わりのあることから調べて知識を深める。だから興味がわくのだし一度で知識になる。

 

学校のお勉強は99.9%の小学一年生にとって興味のない足し算やら引き算やらを強制されるから勉強が嫌いになりヘタすりゃトラウマになりアレルギーにもなるのだ。

 

自分の人生にとって一体なんの役に立つのか?を明確にしなければそんなもの強制されたってすぐに忘れてしまう。そういう意味のない教育でトラウマを増やして知識もなければ考える力もない人間ばかり量産していることにどうして気付かないんだろう。

 

それは教育を考えている人間が強制されることに抵抗を持たずロボットみたいにお勉強したからに他ならない。そういう人間が日本の未来を教育している。

 

いや、やはり人間から思考能力を奪い、奴隷のように働き無抵抗に税金を払う愚民に仕立てたいのだろうか?万が一にでも私の様に金を稼がない方が幸せになれるだのという妙な真理を見つけ出さぬように。

 

しかし、自らを振り返ってほしい。昨夏の南海トラフ地震臨時情報 (巨大地震発生の確率が高まった)とかいう胡散臭い政府の情報に右往左往してはいなかったか?そもそも30年以内に南海トラフ地震の発生確率が80%以上だと?

 

その発生確率の計算に使われるデータは確かな所(文字として残っている)で最古のデータが西暦416年、それ以前のデータは地層の堆積物によって判断したものに過ぎない。それも 約6500年前からのデータしかないらしい。

 

地球の歴史は46億年である。それに対して6500年間のデータは0.000014%(合ってる?)の期間に過ぎない。こんなもの誤差である。議論する意味がない。最近なんとなく200年に一回くらい地震が起きてるよね~くらいの話である。

 

ただ、プレートの動きと地震の発生はある程度リンクしているハズだ。しかし、100mの海底火山が一個プレートに沈み込むだけで誤差が出てくるしそれがはぎ取られてプレートの上に乗っかるということでもかなりのタイムラグが発生するハズである。

 

つまり地震の発生なんて沈み込むプレートの形やら重さやら物質やらが詳細に分からねばただの空論でしかない、というのが事実だろう。

 

東大名誉教授で地震学者のロバート・ゲラー氏も言っているではないか。今の科学で地震を予知するのは不可能であると。それをあんなクダラン政府の情報に踊らされるとは、情けない。

 

 

余談が過ぎた。

 

ともかくこの地はかつてのアジア大陸とその上にはるか南から来たフィリピン海プレートの海底が乗っかった地層の境目辺りである。そして今でもフィリピン海プレートに押され中央構造線の断層により隆起し続けている。

 

その断層による段差(地塁という、断層により隆起した土地、讃岐山脈のこと)が現れたためにかつて讃岐平野に抜けていた吉野川が東の大阪湾に流れるようになってしまった。

 

このためかつて四国三郎と言われたほどの暴れ川である吉野川が氾濫の度に両岸を削り取り吉野川南の四国山地との間を広げている。因みに四国三郎とは日本三大暴れ川の呼び名であり、他は坂東太郎(利根川)、筑紫次郎(筑後川)。

 

 

・・・今日も雪が舞っている。と朝書き始めたんだが何やらかんやらやってる内にこんな夜になってしまった。家づくりの総括をしようと思ってたんだけどまた次回に。

 

 

 

つづく。

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