"Time flies." 一年が過ぎるのはあっという間で、もうすぐクリスマスですね。日本でもクリスマスはポピュラーな日になりましたが、まだ祝日になるまでには至っていませんね。欧米と違い日本では「政教分離」の原則があり、祝日になる日はかなり遠いと言えるかもしれません。

サンタクロースというと、子供の守護聖人のような感じがしますが、元々は船乗りの守護聖人だったのです。この単語の由来はオランダ語の方言 Sante Klaas だそうです。この単語の標準語バージョンは Sinterklaas。これは Sinterclaes から発展した形で、さらにこの単語は Sint Nicolaes の変形なのです。Sint- は Saint、つまり「聖~」の意味なので、「聖ニコラウス」がサンタクロースの本来の意味なのです。

聖ニコラウスは4世紀前半の小アジア地域の主教だった人物で、後に船員の守護聖人とされました。ですから、本来サンタは子供のために存在していたのではなく、船乗りのために存在していた聖人なのです。

現在のサンタクロースの話は、ニューアムステルダム(現在のニューヨーク:この名称からも当時のアメリカでのオランダ勢力の優勢さが伺えます)に植民したプロテスタントの間で始まった伝説が発展したものです。

伝説によると、聖ニコラウスは結婚間近の3人の貧しい娘に窓から金の入った財布を投げ与え、持参金を調えさせたそうです。12月7日のことでした。この話から、その前夜、つまり12月6日に子供達に贈り物を配り歩くサンタの話と慣習が生まれ、それがやがてクリスマス前夜に行われるようになって、今のクリスマスイブの習慣となったそうです。

では、Christmasの mas とは何でしょうか? -mas は mass が縮まったものです。これはラテン語 missa から発展したもので、これは動詞 mittere が変形したものです。mittere は「送る」という意味です。これがほぼ原型をとどめている例としてtransmitなどがあります。それで、これが mission 「伝道」となったのは形を見れば明らかです。日本にもたくさんのミッションスクールがありますが、これは「伝道のために作った学校」という意味なのです。

この missa は初期の頃には「聖餐式」も含め、あらゆる儀式を指す単語でした。「儀式」の意味で missa が用いられるようになったのは、ミサの終わりに司教が言うラテン語の台詞 Ite, missa est. 「立ち去れ、儀式は終われり」に由来するのではないかということですが、詳しくは不明だそうです。

ついでに日本では時々X'masという表記を見掛けますが、これは間違いで正しくはXmasで、アポストロフィは不要です。X はキリストを表すギリシャ語 ΧΡΙΣΤOΣ(Xristos)の頭文字の名残なのです。

では、ちょっと早いですがみなさんも HAPPY HOLIDAYS!
♪So this is Xmas And what have you done~♪


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