お相手の男性は、大手タイヤメーカー子会社の元社長〈パート2〉 | 日刊 鼠小僧

お相手の男性は、大手タイヤメーカー子会社の元社長〈パート2〉

 アルバムを見て昔の思い出にふけるどころか、心臓が破裂するほどのショックを受けたのは主人である。しかも、その相手の男性から妻にかかってきた電話を、なんの疑いもなく何ども受け継いでいた自分のアホらしさに、息がとまるほどの憤りを感じた。


 男の正体は、元ブリジストンタイヤ・子会社社長のA氏で、B夫人とは九州・佐世保にある高校の同窓生。地元で何十年ぶりかで開かれた同窓会が、2人を引き合わせたらしい。よくあるケースである。


 A氏も都下に住んでおり、それから2人だけのデートが、頻繁に重ねられていく。2人の親密度が数年に及ぶ時間の経過とともに深まっていったようで、最初は手帳に、「Aさん」と記録されていた。だが、そのうち、「A」と呼び捨てにされ、最後の方では苗字が諸略され、名前で記されていたのである。夫は、「黒革の手帳」を振りかざしながら、施設に入居中の夫人を責めに責めた。


 夫人は、デートの際には手をつなぎ、「黒革の手帳」に書いてあった「キス」までは認めたものの、肉体関係まではガンとして認めなかったらしい。最後になって、むしろ、「そんな昔話し!」と開き直ったようだ。


 夫は妻に問い質してから日をおかず、今度は相手のA氏を都内の喫茶店に呼び出した。午前から夜9時半頃までテーブルを挟んで向き合い、やはり「黒革の手帳」を見せながら詰問したという。


 A氏は、当初、逃げていたようだが、結果的に、付き合いを認めた(後になって否定)。妻を殺してもまだ気がすまないというB氏は、今年に入ってA氏の自宅に、責任を問う2通の内容証明を郵送した。


 A氏の夫人にも事の経過が明らかになったのだろう。1通の詫び状もなく、A氏の弁護士から返事が来た。「今後、この問題はすべて私を窓口にしてください」―と。
 B氏も、かつての新聞社同僚や弁護士に相談し、民事訴訟への道を模索している。


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