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1 フォロー講義
資格試験の勉強の世界では、記憶量を減らすためにも、まずは、「理解」をすることが
大切であるとよく言われています。
では、一体どうすれば「理解」することができるのでしょうか?
同じテキストを何回も何回も繰り返し読めば「理解」できるのでしょうか?
問題を何回も繰り返し解けば「理解」することができるのでしょうか?
実は、「理解」という言葉は、具体的に説明するのは意外と難しいけど、資格試験の世
界では、何となくプラスの方向で使える便利な言葉なのかもしれませんね。
まずは、しっかりと「理解」してください! というように・・・
そんなことを考えていたら、安宅和人著「イシューからはじめよ~知的生産のシンプル
な本質」の中に、「理解」についての記述がありましたので、少しご紹介したいと思い
ます。
『「人が何かを理解する」というのは、「2つ以上の異なる既知の情報に新しいつなが
りを発見する」ことだと言い換えられる。
この構造的な理解には4つのパターンが存在する。
① 共通性の発見
いちばん簡単な構造は共通性だ。
2つ以上のものに、何らかの共通なことが見えると、人は急に何かを理解したと感じる。
② 関係性の発見
新しい構造の2つめは関係性の発見だ。
完全な全体像がわからなくても、複数の現象間に関係があることがわかれば人は何か
理解したと感じる。
③ グルーピングの発見
新しい構造の3つめはグルーピングの発見だ。
検討対象を何らかのグループに分ける方法を発見することで、これまでひとつに見え
ていたもの、あるいは無数に見えていたものが判断できる数の固まりとして見ること
ができるようになり、洞察が深まる。
④ ルールの発見
新しい構造の4つめはルールの発見だ。
2つ以上のものに何らかの普遍的なしくみ・数量的な関係があることがわかると、
人は理解したと感じる。』(「イシューからはじめよp66以下」)
合格コーチのよく云っている、 ① グルーピング→②抽象化(出題の「ツボ」の発見)
→③構造化(パターンの発見)と、どこなく共通項があるような気がします。
「理解」するということ!
① グルーピング→②抽象化(出題の「ツボ」の発見)→③構造化(パターンの発見)
という「集約」も、実は、「理解」へつながるようですね!
2 復習のポイント
① 売買契約
まずは、コアテキスト民法p427以下、総整理ノートp305で、解約手付による契約の解
除について、要件ごとに本試験で出題が予想される論点を、集約化しておいてください。
次に、コアテキスト民法p430、総整理ノートp303、パワーポイント(第2部双務契約
売買契約④)で、他人物売買ついて、AC間、BC間、AB間に分けてパターン化して、
知識を整理しておいてください。
他人物売買パターン
基本書フレームワーク講座は、 こういう頻出テーマ及び出題予想テーマついて、パワ
ーポイントの図解を使いながら、知識を出題予想の視点から集約化していきます。
② 契約不適合責任
まずは、コアテキスト民法p431以下、総整理ノートp314の図表で、契約不適合責任
の全体構造を、もう一度、アタマの中に入れておいてください。
森から木、木から枝、枝から葉へ
やはり、民法は、葉っぱの知識をたくさん集めるよりも、森の視点から、全体構造を
掴むのが大切です。
昨年の記述式は、
請負の契約不適合責任が出題されましたが、①報酬減額請求、②損害賠償請求、③契
約の解除という、契約不適合責任の基本をすべて書けていた方は、予想以上に少なか
ったので、まずは、こういう基本をしっかりと記憶しておいてほしいと思います。
また、総整理ノートp308の趣旨で、契約不適合責任の制度趣旨について、よく理解し
ておいてください。
制度趣旨からの理解
次に、コアテキスト民法p431以下、総整理ノートp308以下で、目的物の種類・品質・
数量に契約不適合がある場合の買主の権利について、売主と買主の帰責事由のあり・
なしに注意しながら、知識を集約しておいてください。
売主(債務者)の帰責事由の有無
買主(債権者)の帰責事由の有無
売主(債務者)の帰責事由の有無と買主(債権者)の帰責事由の有無を、きちんと整
理して記憶していないと、アタマが混乱するかもしれませんね。
種類・品質・数量は、ひとつのグループですが、種類・品質と数量とにグルーピングす
ることができる場合に要注意です。
解法ナビゲーション講座の配信が始まっていますが、基本書フレームワーク講座の復
習用ツールとして使っていくと効果的です。
解法ナビゲーション講座では、
重要ポイントノートに知識を集約していますが、基本書フレームワーク講座の受講生
の皆さんは、総整理ノートに出題のツボ(出題パターンと解法パターン)を集約して
みてください。
あとは、その出題のツボ(出題パターンと解法パターン)を総整理ノートを使って記
憶していけば、もう過去問は何回も繰り返し解かなくても大丈夫ですよ!
最後に、コアテキスト民法p439、総整理ノートp313、パワーポイント(第2部双務
契約売買契約⑨)で、目的物滅失等の危険の移転について、引渡し前と引渡し後とに
分けて、知識を整理しておいてください。
特定物の全部滅失パターン!
特定物の全部滅失パターンは、今回の今回の民法改正でも、思想が大きく変わったテ
ーマなので、本試験的にも、重要なテーマではないかと思います。
ただし、債務者の帰責事由の有無、債権者の帰責事由の有無など、知識をきちんと整
理しておかないと、本試験では使える知識にはならないので、もう一度、パワーポイ
ント図解集の図解を使って下記の各制度について、知識を集約化しておいてくださ
い。
①損害賠償請求権
②契約の解除
③危険負担(履行拒絶権)
④危険の移転
⑤代償請求権
⑥受領遅滞など
③ 賃貸借契約(1)
まずは、コアテキスト民法p449以下、総整理ノートp326、パワーポイント(第2部
双務契約賃貸借契約③)で、売買は賃貸借を破るという原則とその例外について、知
識を整理しておいてください。
次に、コアテキスト民法p449、総整理ノートp326、パワーポイント(第2部双務契
約賃貸借契約④)で、賃貸借契約における不法占拠者排除パターンを、きちんと「ア
タマ」に入れておいてください。
不法占拠者排除パターン
賃貸借契約における不法占拠者排除パターンは、本試験でも出題されている、典型的
パターン問題です。
こういう典型的パターン問題を落とすのは、とても勿体ないですから、きちんと、賃
借人が不法占拠者を追い出すことができる、3つの法律構成を書けるようにしておい
てください。
なお、この不法占拠者排除パターンは、抵当権のところでも出てきましたので、両
者をまとめて、不法占拠者排除パターンとして、記憶しておいてください。
令和4年の記述式でズバリ出題されましたね!
記述式は、
令和5年の契約不適合パターン、令和3年の履行拒絶権パターンなど、重要テーマに
ついては、事前にパターン化して、知識を整理しておくと効果的です。
パターン認識ですね!
4月21日~始まるリーダーズゼミでも、
民法の重要テーマについて、基本パターンをベースにして、事例をパターン化して整
理して、本試験でパターン認識ができるようにしていきます。
お楽しみに!
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