☆My Everyday Life in Canada☆

カナダに来て17年。2人の子供達の成長記録と梅ちゃんからの日常エピソード色々☆

観察眼

2024-04-23 | 教育観
観察眼は、子育て以外にも持っていると活用度の高いスキルかなと思います。子育てや幼児教育では絶対にあった方がいいスキル。教育者には必須なスキル。

ポイントはできるだけ客観的に主観を入れない(特に行動分析したい際は)
この子はいつもこうだから。。。この子はこういう事を言いそう、しそうなタイプだから。。みたいな固定観念を入れてしまうと、情報を客観的に見るのが難しくなり、状況を正しく理解できなくなったり、勘違いをしてしまう原因にもなります。

誰でも簡単にできるようで できるわけではない。でも、意識をしながらトレーニングすることで、観察眼も磨かれていくと私自身も経験から感じます

同じ景色を同時に見ても、そこから何が見えたか、何を感じたかは、たまたま最初に視界に入った物、その人が持つ感覚やレンズ(先入観など)、その時考えていたこと、普段から何にアンテナを張っているかで 入ってくる情報も、受け止め方も変わってくると思います

観察眼も同じで、どんな部分に着目しているかによって、同じ状況の映像や画像を見ても異なる情報が得られます。

例えば、私が以前受講していた「Observation 」のコース内で、やや安全性にリスクを感じられる環境での子供達の様子を記録する課題がありました。
これもその時の観察目的が「子供の主体性」であれば、観察ポイントはその部分に着目し、課題もそれについて書きます

でも、同じ映像を見ながら「安全面や環境設定」について「大人の子どもへの関わり」など観察目的が異なれば、全く別のレンズをつけてその状況を見るので、注目する場面も課題文章も全く異なる内容の物が書けてしまうわけです

この観察眼は、大人側も心のゆとりがある程度ないと、客観視が難しいかもしれません。なぜなら疲れていたり、体調不良だと自分もしんどいので、冷静に見聞きする判断が難しくなりやすいからです。

子供の癇癪や、やめてほしいなと思う行動が繰り返されると、感情が揺さぶられることがあると思います。子供自身は大人を困らせよう、大人をイライラさせようとしてやっていることは稀で、子供自身が困っている何かを伝えたくて、相手に自分の意思を伝えたくて選択した言動が適切ではなかった。。。。という事があります。

繰り返される不適切な言動も、どういった状況で、何がドリガーとなっているのか。そんな事を意識して観察すると、その子供の気持ちに共感できたり、状況に適した言動を代案として伝える=子供はその状況に応じた適切な言動を学べる などのアプローチが可能になります。

また、子供達の行動を観察することで、物を並べたい、積み上げたい、倒したい、投げたい、落としたい、叩きたい、動きたいなど、発達の段階で満たされたい活動が関係しているかもしれない。という発見もできます。

石や壊れ物をそこらじゅうで投げられては、危険ですが、「投げたい時期」に、誰も怪我をしない場所でひたすら満足するまで投げさせてみる。とか、柔らかいボールなど投げても良い物を遊び道具に加える事で「投げたい」という欲求を満たすことができるし、投げる為の身体の動きに必要な筋肉を鍛える事もできます。その子はもしかしたら、将来野球を始める可能性を秘めている事だってあるかもしれません。 思い返すと、投げるに関しては、我が子達にも人や野鳥もいない水辺でひたすら小石を水に投げるなんて時期が ありました

また、遊びの提案をする際に、今日の例をあげると。
ある子が、感覚遊び用に使っているスポンジに、今までは握ったり、硬い、柔らかいなど表現を添えて伝えようとしていたのが、今日は粘土用のお箸を刺そうとしていました。
でも粘土には刺せても、スポンジに刺すには太すぎでさせない。。。この時に「それはそこに刺さらないよ」とか、「それはそうやって使うものじゃないよ」と取り上げてしまう選択もあるかもしれないし、スポンジをキッチンコーナーで洗い物に使う提案をする選択もあるかもしれません。 でもこの場合、この子は「このスポンジに粘土用のお箸が刺さるかもしれない。もしくは刺してみたいと思っているのかな?」と感じ「ここにさしてみたいのかを聞いてみました」。どやらそうらしい反応だったので、怪我をしないように見てないとですが、お箸の代わりに楊枝を並べてみたんです。

そしたら、それをスポンジに刺し始めて、楊枝だとスポンジに刺さって立つからもう1本。

もう1本と刺して、その様子を見ていた他の子達も自分もやってみたくなって、我先にとやりたがる子もいるほど何人かの関心を集めました。
楊枝は使い方によっては危ないので、本数少なめで順番こして、遊んでもらいました。

シンプルな作業ですが、スポンジに何か刺してみたい。細い箸なら刺さるんじゃないか、穴が開くんじゃないか。そんな興味から、やってみた行動かなと思いました。簡単に刺せるものとそうでない物がある。そんな事ももしかしたら感覚的に得られたかもしれません。

また、うちには生憎なかったけれど、少し大きめの半円のスポンジがあったら。。。ハリネズミみたいになって、面白いだろうななんてアイディアも浮かびました。これらを遊び環境の中に取り入れたら、楊枝を自分が思うところへ刺す事で、形ある物を作る。という指先を使う創作活動になります

あ、でも。。。
創作という観点では、私はハリネズミを思いついたけど、本当の創作としては、子供自身が目の前の道具をどう使って、何を作るか。なのよね
なので、子供自らの発想で「ハリネズミ」を作ったら、それはその子の創作したハリネズミとなるわけで、だから、本来は道具をいくつ用意して、それをどう使うかを、私は観察して記録する方が面白いし、子供達の創作力を育むことにもなるんですけどね

ちなみに、次男がこれをみて、「僕は1本あれば十分で、スポンジに刺さる音が聞きたい」と言ってました。こんな感じで、遊び方も人それぞれ。

その他に、恐竜が好きな子達、数に興味がある子達がいるので
恐竜のすごろくを出してみました

すると、やはり恐竜に興味がある子達はすぐに恐竜だ!とやってきます。 数を数える練習になるかなとサイコロも用意して、やり方を見せてみたけど、まだそういう段階ではなさそうだったので、ひとまず好きなように遊ばせてみました。

すると、サイコロを転がすことに関心が高い子、恐竜探しに関心が高い子、順番はともあれ、数字に沿って迷路のように指でたどっている子。他の子がしている事を真似している子。それぞれの関心や興味の具合で、双六本来の使い方はできなくても、それを使ってその子なりに遊んでいました。 

絵本の中に出てくる数字を指でなぞり、それがいくつを表すのかに興味を持ち始めた子もいるので、この双六は、恐竜や数に興味を持ってる子達が、数字に触れる、数えながら物を動かす、サイコロの点を数える。そんな学習要素を取り入れながら遊べるおもちゃとして、しばらく活用できそうだと感じました。

この先もし、すごろくに興味を持つ子が出てきたら、その時は別のタイプの双六を取り入れるとその子の学習意欲を向上させる期待が持てます。

双六には興味がないけれど、サイコロに興味がある子達は、サイコロを使ったブロックの積み上げゲームなど、その子が興味を持つ遊びに取り入れる事で同じく数を学ぶ機会につなげることができます

こんな風に、日常の様子から、子供達が自主的に活動に参加しそうな物を用意する事も、環境を整える事の1つになります。それを実行するためにもまずは「観察」が大事

そして、子供の興味の時期が過ぎたな。。。と思ったものは、しばらく片付けて、その時興味を持ったものにおもちゃを入れ替える。という事もできます

ちなみに、興味は移り変わりますが、その中でもずっと好きなもの。同じような遊び道具で飽きずに遊ぶものは、それらはその子が好きな事、またはその遊び内容にパターンによっては得意な事。が関係している事も大いにありです




コメント    この記事についてブログを書く
  • Twitterでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« Earth Day 2024 | トップ | 兄弟それぞれ »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

教育観」カテゴリの最新記事