【ヒト・モノ・カネの棚卸し】モノをあつかう

007アイキャッチ 仕事について

モノをあつかうということで、自分がモノをどの程度あつかえているかチェックしてみましょう。チェックするにしても指標があった方が良いですよね。ということで、今回作ってみました。指標は3つ「熟練度」「活用度」「メンテ度」です。どれもモノをあつかう上で大切なことです。だからと言って3つ共バランスさせればいいわけでもありません。自分がこだわっているモノに適したバランスを見つけてください。

①熟練度

熟練度が高いと嫌なことを忘れさせてくれます。また、周りから余計な声をかけられません。仕事に対する自由度も上がります。良いこと多いです。

どれくらい、そのモノを知り、うまくあつかえるかの度合いです。知識と技量で構成されていて、定性的には5段階くらいで表現できるでしょうか。知識には原理、機能、ノウハウがあります。だいたい5段階くらい設定できそうですね。技量は、そのモノをどの程度扱えるか、例えば、ほぼ手足という方、高難易度以外ならだいたいいける方というように、これも5段階くらい設定できそうです。この知識と技量の数字の掛け算で何となく、数値化っぽい感じが出てくると思います。これを利用してマイスター認定とかの指標にできると思います。例えば。旋盤とかフライス盤とかの機械があるとして、あなたなら熟練度何点?ちなみに、技量の点数だけ良いというのはおもしろくありません。私は、熟練度において知識は大変重要だと考えます。

よく聞く考え方ですが、技量さえ高ければ、知識とかなくても構わんというというのがあります。わからんではないのですが、少し危険だと思います。いろいろな会社を見てきた結果わかったことがあります。会社の技術は、その会社の技術者の水準に比例しているようです。教える力が弱い技術者が辞めた場合、その会社の技術力は大幅に損なわれます。教育がうまい技術者であれば、継承がうまくいって会社の技術は保てます。この失われる技術がコンピュータ制御の機械に受け継がれていれば、このリスクは避けられますが、中小が占める日本の企業では難題のひとつです。これは経験からなのですが、知識が豊富な技術者の大半は、教えるのがうまいという共通点があります。そのため、知識と技量、どちらも高い方が理想であると考えます。言い換えましょう。知識と技量(経験)は両輪です。

管理などの仕事ですと、パソコンの熟練度が問われます。もちろん、表計算やプレゼン、ワープロといったソフトも含まれます。コピー機なんかもそうですね。原理や構造の理解は、紙詰まりなどのトラブルにいち早く役立ちます。測定であれば、検査装置の扱いも大事ですね。これは原理をしっかり理解しておかないといけない装置ですね。

②活用度

活用度というのは、モノから何をアウトプットするかということです。そのために必要な能力は何でしょうか。例えば、パソコンの活用度を上げるためには、文章力や発想力、理解力などなど理系的かつ文系的能力が大切です。パソコンに限らず、モノを最大限活かすために必要な能力という感じでしょうか。これらの能力がどの程度磨かれているかによって、アウトプットされるものの品質、利用価値が左右されます。

高い活用度というのは、モノが生み出すことができる価値レベルとしましょう。鉛筆は、モノとしては単純ですが、熟練度が上がると書道や鉛筆画のようなアートが生み出されます。昔の手書きの設計図では、鉛筆の削り方までこだわっていました。活用度の例としては、木工なんてどうでしょう。ノミ、カンナ、トンカチなどの道具から、DIYで生まれる自分を満足させる椅子とかから国宝やら重文やらの文化財まで、同じ木材から様々な価値の製品が生まれます。誰を満足させるかというのも活用度を測る物差しかもしれません。まずは自分、自分の中でも5段階くらいありそうです。他人を満足させるというのは次の段階なんでしょうけど、これも一人から数百数千人と無段階で評価されることになります。つまり、活用度は多くの人を満足させる価値が評価基準とも言えます。

最近料理をしているのですが、たいして美味しくない。道具は悪くない。腕は少ししょぼいがそんなにひどくない。ところが、素材や調味料をうまく組み合わせられなくてバリエーションが増えない。何が足りないかというと発想力です。経験がある程度補ってくれるのですが、経験値が足りない。

このように、熟練度が上がっても活用度を上げる努力をしていないと折角の熟練度が無駄になってしまいます。活用度を上げる努力は、熟練度と違う努力です。いろいろな人と接し、いろいろ知識を広げ、いろいろな体験をする、これが活用度を上げるコツです。

私、パソコン得意です。パソコンやスマホのOS、ソフト、アプリを作った人の設計思想が想像できて、どう使ってほしいか見えてくるからです。なので初見で大体使えます。でも活用度上がらないんです。いかがわ・・サイトばかり見てしまうからでしょうか?

③メンテナンス度

メンテナンス度は熟練度に含まれると思いますが、今回別にしました。それは、モノの大切さを強調したかったからです。大切にすることで、モノから生み出される価値が向上します。例えば、生産速度や品質の良さは、メンテ度と大いに関連します。モノに対する愛着は、良品を生むってわけです。メンテされていないノコギリは切れません。切るのに時間が掛かります。切り口も汚いです。

メンテだけでA4 10ページのレポート出せそうですが、ここでは、指標になりそうなものだけをピックアップしてみます。前提条件は、「長く使う」です。

新品と比べてどれくらい劣化しているか

新品の状態を10としますと、この10に近い数字をどれくらい維持しているかという指標です。例えば加工機の場合、故障発生率や良品率、稼働率が新品に比べてどの程度落ちているか(設備総合効検索してみて)とか、ノコギリなら切れ味の変化です。例外もあります。最初からカスタマイズ前提のモノです。代表的なのがパソコンです。買ってきたときの能力は、5か6で、自分用にカスタマイズして初めて10になります。

10に近い状態を維持するには、モノに対する愛情が大切です。メンテには、それなりの手間ってやつが掛かります。時間も必要です。モノ毎の適切なメンテ法も知る必要があります。これらを実行するには、愛情がないとできないんですよ。好きにならないとだめなんですよね。購買力がある方なら、劣化すぐ買い替えという手を使ってメンテ度を常に10にする方法がありますが、モノに対するこだわりが薄く、モノを使いこなしきれないようです。

メンテ時間が長過ぎて、効率を落とすようでは寿命です。一つ二つの歯車の摩耗なら交換したら済むと思えますが、機械のほとんどの歯車が同様に摩耗してきますので、交換が追い付かなくなると寿命です。ノコギリでしたら、歯の長さが使用に耐えられなくなったら寿命です。パソコンなら動作速度が遅くなってきて、待ち時間÷作業時間が20%にでもなると買い替えです。

使いやすくなるように改造しているか

私はメンテの中に改良を含めています。性能維持や寿命を延ばすことがメンテの目的であれば、改良もメンテと言えるのではないか考えています。形も構造も変わっていいのです。例えば、新品状態10のモノが経年劣化して6になったとして、これをメンテ中に改良、性能アップすることで、8に戻すということです。カスタマイズと近いかもしれません。

自分自身の力量は、メンテしているか

モノの性能をフルに発揮させるためには、自分自身のメンテも忘れてはいけません。怪我してませんか?頭の回転悪くなってませんか?体力は衰えていませんか?使う人も経年劣化します。30歳過ぎると劣化スピード上がりますからね!体が衰え始めると機械の速度を落としてしまうんです。モノを使い切れなくなってしまいます。モノの性能を求められている時は特に自分のメンテを忘れないでください筋肉は何歳からでも強化でき、脳は使えば使うほど活性化します。水泳や自転車では、骨粗鬆症を防げないそうです。重力にあらがう運動を取り入れないといけません。心と体のメンテ方法は山ほどあります。苦にならない継続できるメンテを探してみてください。

私は水泳を始めました。市民プールは良いですね、安いし。それとアニメを見ながらスクワットは楽しいです。

最後までお読みいただきありがとうございました。

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