よく問い合わせを受ける質問に、「心療内科と精神科はどう違うの?」というものがあります。
今でこそ敷居が少しずつ下がってきていますが、精神科を受診しようと思うと、「精神科」という言葉につきまとうイメージに抵抗感が出る方もまだいらっしゃると思います。
そんな中で、最近は「心療内科」という言葉をよく目にするようになりました。
ここで脳とこころの問題を診てくれるのであれば、抵抗感もなく相談できると感じることがあるようです。
厳密には精神科と心療内科は違うものです。
心療内科は心身症といってストレスが発病や悪化に関わる身体の病気の精神面を扱うところで、過敏性腸症候群、気管支喘息、胃潰瘍などが含まれます。
それに対して、精神科は心身症のみならず脳とこころの病気全般を扱っており、守備範囲が広いです。
心療内科を掲げる病院やクリニックに何が専門の先生がいるかを知るには、心療内科と一緒に何科が示されているかを見ると分かります。
心療内科・精神科→精神科医が診ています!
心療内科・精神科・神経科→精神科医が診ています!
内科・心療内科→ほぼ内科医が診ています!ごく稀に精神科医であり内科医でもある医師が診ていることもあります!
○○内科・内科・心療内科→○○内科医が診ています!
(○○には循環器、消化器、糖尿病など内科の専門を示す単語が入ります)
当然かもしれませんが、内科医は内科の病気を診るために若い頃にトレーニングを受けており、精神科医は精神科の病気を診るために教育されています。
メンタル面を診てほしいのであれば、心療内科に加えて「精神科」と書かれている医療機関を選ぶのが間違いないです。
あとややこしいのが、「神経内科」と「神経科」の違い。
神経内科は、神経疾患を診る純然たる内科で、神経科はほとんど精神科の別称と考えてよく、精神科を表しています。
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