小さい頃、いちごが大好きでした。
うちの家には、子どもが自分の誕生日に、好きな食べ物を親にリクエストできる制度があったんですが、ほぼ毎回いちごを頼んでいたような気がします。
でも、リクエストして買ってもらった食べ物は兄弟全員で分けるので、自分が口にできる量はしれたものです。
そんな私の子どもの頃の夢は、いちご1パックを全部ひとりで食べること。当時から食いしん坊だったんですね(笑)。
大学に入ってひとり暮らしを始めたときに「今こそ長年の夢をかなえる時がキタ━(・∀・)━!!!!」と思いました。
昔は果物が今よりだいぶ安くて、小ぶりのいちごなら貧乏学生にも買えたのです。だからスーパーで買ってきて、1パック全部ひとりで食べてみました。
で、実際に食べてみてどうだったかというと、最初はすごくおいしかったんだけど、食べ進んでお腹がいっぱいになるほどに、なんだか物足りなく感じて。
「家族で分けて食べるほうがいいな」と思いました。
私は独立心旺盛なタイプで、18歳でひとり暮らしを始めたときにもホームシックなど一切なく、自由な生活を満喫していました。
だから、自分がそんなおセンチな感情を持つなんて意外でしたが、まあ、かわいいところもあったってことですかね(笑)。
甘酸っぱいいちごは、私にとって、幸せな子ども時代につながる味なのかもしれません。