なまるOL


私は高知県出身である。

「土佐弁」といっても、
敬語で話せばただのイントネーション訛しか残らず、
初対面の人からは「関西の方ですか?」と聞かれる。

いえ〜高知なんです〜。

と答えるのはどこか気分の良いものだ。
そう、私は東京に来て、OLを始めても、
相変わらずの土佐弁で喋っている。

今の仕事は初めての経理。
といってもアシスタントなので、
ある程度決められた範囲の仕事を上司の指示の元でこなしている。

先ほど相変わらずの土佐弁で喋っていると書いたが、
喋る機会はご存じの通りそんなにない。
ただ、上司とのやり取りはある。
その中で相変わらずの土佐弁敬語、
つまりはただの訛り敬語をつかっているにも関わらず、
職場で何も触れられない。
沈黙が金だとは良く言ったものだが、
ここまで私の訛りについて職場が一貫して沈黙していると、
金というよりそれこそ鉛、どうも悪いことをしているような気になってくる。
・・・“東京にもよくいる関西の人”だと思われているのだろうか。
そんなことをもやもや考えている最中にも上司から仕事の指示や質問はやってきて、
口を開けば訛っている。

そして何もふれられない。


もしかして、
!


新しい考えが浮かぶ。


“訛りに誇りを持っている人”
と思われているのかもしれない!


“こだわりをもって訛りを使っている人”
と!


これはどうしよう。


もしも聞かれる機会に恵まれるのなら、
私は真正面から言いたい。


こだわりをもっているわけではない!
直す気がないのだ!!

坂本龍馬像

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