初心者向けサクラマス釣りガイド|サーフでのロッド・リール・ルアー選びと攻略法

はじめに

サクラマス(桜鱒)はヤマメが海で成長した後、川を遡上する美しい魚です。

特にサーフ(砂浜)での釣りは、多くのアングラーにとって魅力的なターゲットとなっています。

この記事では、初心者に向けにサーフでのサクラマス釣りに必要な道具や装備、釣り方のコツを解説します

サクラマス釣り

項目評価
おすすめ度 4
釣りやすさ 1
釣り具の安さ 1
釣れる時期3~5月
魚の大きさ40~60cm

非常にきれいな魚体でサーフから釣れる魚の中では大きいです。

サクラマスは、鮭のように背びれを出して泳いだり、跳ねることもほとんどないため姿の見えない海に向かって何度もルアーを投げる根気強さが求められます。

ですので、2~3年かかっても釣れないという人も少なくなく、中には5年ぐらいかかって釣れたという情報もあります。

非常に釣れにくい魚であり、まさに「幻の魚」とも言える存在です。

それだけに、手にしたときの喜びは格別です。

必要なタックル

サーフロッドの選び方

サーフでの釣りには遠投性能操作性バランスが取れたロッドが必要です。

長さ:10ft〜11ft(304.8cm~335.3cm)

遠投する場面も多いため3m前後のロッドがおすすめです。

適合ルアーウェイト:10g~40g

遠投する時は重いルアーを扱うので40g前後のルアーを投げれるロッドが必要です。

硬さ:M(ミディアム)またはMH(ミディアムヘビー)

硬さ英語表記特徴
UL(ウルトラライト)Ultra Light非常に柔らかく、小型魚や軽量ルアー向け(アジング、メバリングなど)
L(ライト)Light軽めのルアーや小~中型魚向け(トラウト、ライトゲーム、バス釣り)
ML(ミディアムライト)Medium LightLとMの中間、小型~中型魚、軽めのプラグやワーム向け
M(ミディアム)Mediumこのあたりの硬さGood👍
サクラマスのバイトを弾かず、40g前後のルアーを扱えるこのあたりのロッドの硬さがおすすめです。
MH(ミディアムヘビー)Medium Heavy
H(ヘビー)Heavyビッグベイト、トップウォーター、大型魚向け(雷魚、怪魚釣りなど)
XH(エクストラヘビー)Extra Heavy超大型ルアーやGT、マグロ、怪魚狙いなどに使用

サクラマス用おすすめサーフロッド

第1位 ヤマガブランクス アーリー for サーフ 109MMH

・軽量で操作性抜群
・サクラマスに最適なM~MHパワー
・ショートバイトを弾きにくく、フッキング率が高い

安心の日本製で価格と性能のバランスがとれています。息子のサクラマス愛用ロッドです。

第2位 クレイジーフラットフィッシュ S1062M

・軽量で操作性が高く、長時間の釣りでも疲れにくい
・遠投性能に優れ、サーフでの釣りに適している
・高感度で、アタリをしっかり感じ取れる

ダイワやシマノといった有名なメーカーではないので心配かもしれませんが全く問題なく使えます。価格も1万円程度と安いため初心者の方にはおすすめできるロッドです。うちは予備ロッドとして持っており、サクラマスだけではなく、イワシやサバ、ホッケ釣りにも使っています。

第3位 ダイワ モアザンブランジーノ EX AGS 1010ML/M

引用:ダイワ[DAIWA]モアザン[morethan] ロッド情報

・高感度&軽量で遠投性能に優れる
・ミノーやメタルジグの操作性が抜群
・価格は高めだが、本格派におすすめ

価格が10万程度の非常に高額なロッドです。もちろんうちは持っていません。これだけの価格ですからロッド性能はトップクラスだと思います…。

リールの選び方

サクラマス釣りではスピニングリールが主流です。

リールと言えば一番最初にイメージする形がスピニングリールです。

スピニングリールは、釣り初心者から上級者まで幅広く使用されるリールで、特にルアーフィッシングやサビキ釣りなどに適しています。

番手

メーカーによって同じ番手でも巻けるライン量が違います。

例えば、PEライン1.2号を巻きたい時にダイワの3000番台は190mですが、シマノの3000番台は220m以上巻けます

サーフでのサクラマス釣りでは、遠投する場面が多いのでPEライン1~1.2号200m巻ける3000~4000番台を選びましょう。

ギア比

何度もキャストを繰り返すこと、ルアーを速く泳がせることが多いため糸巻量が多いハイギヤ以上がおすすめです。

ドラグ性能

ドラグを効かせサクラマスの体力を奪ってから砂浜に引き上げることになるのでドラグ性能が高いモデルがおすすめです。

サクラマス用おすすめリール

第1位 シマノ(SHIMANO) 24 ツインパワー 3000XG

・タフなボディと滑らかな巻き心地。
・サクラマス釣りの遠投にも対応。
・耐久性でサーフの塩ガミにも強い。

ミドル~ハイクラスにランクされます。価格は少々高いですが、3万円以下のリールとはあきらかに違う巻き心地を感じられます。過去の記事でも紹介しましたが、1万円台のエントリークラスから3~4万台のミドルクラスにリールをアップグレードするぐらいなら、5万円台のこのツインパワーを選択するのがおすすめです。

第2位 ダイワ(DAIWA) 23 レガリス LT3000-CXH

・初心者にも扱いやすいエントリーモデル。
・6.2のハイギア仕様で、サーフからのサクラマス釣りに最適。
・うちの親子の入門機として活躍しました。

入門機として親子ともにお世話になりました。1万円台の価格帯のリールの中ではトップクラスの性能です。このリールで何本もサクラマスを釣りました。サクラマス以外(サバ、イワシ、ニシン、イカ等)の釣りでも現役で活躍しています。

第3位 シマノ(SHIMANO) 22 ステラ 3000XG

引用:シマノ[SHIMANO]ステラ[STELLA] リール情報


・耐久性・性能・操作感すべてがトップクラス。
・機能的には断トツ1位。
・非常に価格が高い。

リール性能は断トツ1位です。巻き心地、ドラグ性能、重量、どれをとっても最高です。なぜ3位にしたかというと定価が約10万円という高額であるからです。サクラマス釣りに使う最高峰のリールです。

サクラマス用おすすめPEライン

第1位 ピットブル PITBULL 8(シマノ)


<特徴>
・シマノ独自の「VT工法」を採用し、編み込みが均一で滑らか。
・適度なしなやかさがあり、ガイド抜けが良い。
・耐摩耗性やコストパフォーマンスが高く、初心者からベテランまで使いやすい。

扱いやすさ&バランス重視

メリット
・価格が比較的安い。
・クセがつきにくく、キャスト時のトラブルが少ない。
・コーティングが強めで、耐久性がある。

デメリット
・他の高級PEラインと比べるとコシがやや強く、感度はやや劣る。
・コーティングが摩耗すると表面がやや毛羽立ちやすい。

第2位 エックスブレイド XBRAID UPGRADE X8(よつあみ)


<特徴>
・国内有数の老舗PEラインメーカー「よつあみ(YGK)」が製造。
・表面コーティングが滑らかで耐摩耗性が高い。
・高密度に編み込まれた8本編みで伸びが少なく、高感度。

➟高強度・耐久性重視

メリット
・超高強度で、他のラインよりも細くても強い。
・キャスト時の抵抗が少なく、飛距離が伸びやすい。
・PEラインの中でもトップクラスの耐摩耗性と耐久性。

デメリット
・価格が高め。
・しなやかすぎて結束時に締め込みが甘くなることがある。

第3位 シーガー Seaguar PEX8(クレハ)


<特徴>
・フロロカーボンで有名なクレハが作るPEライン。
・しなやかでコーティングが滑らか、キャスト性能が高い。
・伸びが少なく、感度が非常に良い。

➟コスパ重視&初心者向け

メリット
・クセがつきにくく、扱いやすい。
・強度と耐久性のバランスが良い。
・コストパフォーマンスが良く、価格の割に性能が高い。

デメリット
・エックスブレイドよりは耐摩耗性がやや劣る。
・長期間使うとコーティングが剥がれて毛羽立つことがある。

ショックリーダー

耐久性を重視してフロロカーボンを選択する人がいますが、うちはバラシ軽減するため伸縮性が高いナイロンライン(5号)使用しています。

購入するメーカーは特に気にしていません。

(写真はユニチカですが、バリバスも使います)

高切れやラインブレイクが心配なので20lb(10kg)を使用していますが、もう少し低くても(弱くても)大丈夫のような気がします。

ラインを細くして操作性や感度をとるか、ラインを太くして高切れ防止や魚とのやりとりの安心感をとるかはお好みなるかと思います。

うちの親子は後者の高切れ防止や魚とのやりとりの安心感を優先しています。

ショックリーダーとPEライン(メインライン)との結束は通常であれば電車結び等でよいと思います。

うちの親子は結束部分が小さく強度が高いFGノットを組んでいます。

ショックリーダーとスイベルの結束はパロマーノットを使用しています。

結び方はこちらの記事で紹介しています↓↓

サクラマス用おすすめルアー

第1位 岡Craft(岡ジグ)

岡クラフト(通称:岡ジグ)の愛称で北海道を中心に多くのアングラーに愛用されています。

サーフでサクラマス釣りをする人のルアーケースに99%入っていると思います。

重量、シルエット、カラーが非常に豊富です。

うちがよく使うのはLT-30でカラーは赤系緑系

赤系が釣れそう…

緑系が好き!

というシンプルな理由でカラーの第一選択しています。

遠投が必要な時や波が高い時は重量をupさせるためLT-40を選択します。

シンキングペンシルやミノーよりアピール力は劣りますが、ジャークやストップ&ゴーなど釣り方を工夫することで釣れる確率を上げることができます。

価格は1,000円程度と安いため、高切れや根掛かりといったルアーロストをしても金銭的、精神的ダメージが少ないもの大きなメリットです(シンキングペンシルやミノーの半分程度の値段です)。

初心者の方は、とりあえず岡ジグを買っておけば間違いないです。

第2位 ジャクソンアスリート

シンキング、ミノー系のルアーで絶大な人気を誇るシンキングペンシルです。

90mm~170mmまで豊富なラインナップで販売されています。

特に人気なのが12SSPシリーズ(リムンキングンシルの略)です。

サーフでも深場であればリップのついたSSVGミノータイプも有効です。

このルアーの最大の特徴は、アピール力が非常に高いのでただ巻きでもよく釣れることです。

ジャークやストップ&ゴーなど、釣り方に一工夫を入れるとけっこう疲れます。

そんな時はこのルアーをただ投げて巻いていればOKです。

第3位 パームス ギグ

海サクラマス釣り専用に設計されたシンキングタイプのルアーです。

以前から110mmサイズは販売されていましたが、90mmサイズは2024年12月に新発売されました。

うちも2025年春から使用する予定です。

期待を込めて3位にランクインです。

↓↓パームス公式YouTubeで詳しい商品説明を見ることができます↓↓

引用:Palms official

釣り方の基本

キャスト

サクラマスがサーフから離れたところを回遊している可能性もあるので、できるだけ遠くへキャストし、広く探る遠投技術が求められます。

遠投距離の目安

初心者:40m~60m

中級者:60m~80m

上級者:80m~100m以上

広範囲を探れることでHit確率が上がりますが、場所によっては駆け上がり海底の変化等の回遊ルートがそれほど遠くない場所にあることもあります。

海はつながっているからと言って、どこでも釣れるわけではありません。漁港や堤防釣りでもいえることですが、釣り場に魚(サクラマス)がいないと釣れません。釣り場の実績、釣れた情報、釣り上げた人がいるのか等、情報収集することが重要です。

リトリーブ

スローリトリーブ(1秒にハンドル1回転)

ミディアムリトリーブ(1秒にハンドル2回転)

ファストリトリーブ(1秒にハンドル3回転以上)

実績としては、サクラマスは比較的速く動いているルアーに反応しているようなのでミディアムリトリーブ以上のスピードで巻くとGoodです。

アクション

ジャーク(Jerk

ロッドを大きくシャクる強めのアクション。リールの回転と合わせて行うとルアーがより効果的なアクションで泳ぎます。

トゥイッチ(Twitch

ロッドを小刻みにチョンチョンと動かす細かいアクション。ジャークに反応しない時はルアーの動きを小さくしてアクションを抑えます。

ストップ(Stop)&ゴー(Go)

ルアーを 巻いて止める というシンプルな方法。「ストップ(止める)」ことで食わせの間を作り、「ゴー(巻く)」で魚にルアーの存在をアピールします。

ただ巻き

アクションせずにただ巻くだけ。ルアーが海中を自然と泳ぐアクションです。ジグからシンキングペンシルまで幅広いルアーで使え意外にHitすることが多いアクションです。

釣り上げた実績としては、基本的にはジャークでアピールし、反応がなければただ巻きします。ただ巻きでも反応なければジャークに戻すといった、ジャーク⇔ただ巻きで釣れることが多いです。

時間帯と潮のタイミング

朝マヅメ・夕マヅメ

マヅメ(夜明け前後)
春・秋(3月~5月、9月~11月)→ 4:30~7:00
夏(6月~8月)→ 3:30〜6:30
冬(12月~2月)→ 6:00〜8:00

マヅメ(日没前後)
春・秋(3月~5月、9月~11月)→ 16:30~18:30
夏(6月~8月)→ 17:30〜19:30
冬(12月~2月)→ 15:30〜17:30

一般的に、この2つの時間帯が特に釣れやすいと言われていますが、うちの親子は夕マズメに釣れたことはありません(夕マズメになる前に帰ることが多いのも理由の一つですが…)。

満潮前後

・満潮の1~2時間前→魚の活性が上がり始めるタイミング

・満潮直後~1時間後→潮が動き始め、捕食チャンスが増える

特に朝マヅメ満潮が重なるタイミングは最高のチャンスと言われています

防寒対策

サクラマスが釣れる春の季節は、早朝は寒く日が上がってくると暑くなります。

服装は暖かい服を一枚着込むのではなく、薄めの服を何枚か重ね着して、日が上がって暖かくなってきたら脱いで調整をすると良いです。

特に指先の寒さ対策は重要です。

寒いからと言ってスキー手袋のような厚手の手袋を履いてしまうとロッドやリールの操作性が失われ、薄い手袋を履くと防寒性が失われてしまいます。

子ども用の釣り手袋は売っていませんので、うちは野球用の手袋+薄めのインナー手袋を履いています。

色々試しましたがこの組み合わせが一番良いそうです。

一番釣りやすい!

まとめ

サーフでのサクラマス釣りは、適切なタックル選び釣り方の工夫によって釣る確率を上げることができます。

ルアーの選択釣り場の状況を把握する力もアングラーとして必要な力です。

また、サクラマスは警戒心が強いため、遠浅のポイントだからと言って海の奥まで立ち込むとサクラマスが波打ち際から離れてします

サーフに並んでいる他のアングラーにも迷惑がかかるので注意が必要です。

海の奥まで立ち込まず、キャストテクニックやルアーの重量を重くする等工夫して、何とか沖までアプローチしてみてください。

自然豊かなサーフですので、特に子どもと一緒に釣りを楽しむ際は、ライフジャケットの着用等安全対策もしっかりと行いましょう。

しい銀鱗ぎんりんをまとったサクラマスとの出会いは、釣り上げた時の感動もひとしおです。

釣り場のマナーを守りながら思い出に残る一匹を狙いましょう!

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この記事を書いた人

小学生の頃から釣りをはじめ、中学生の時は往復20kmの道のりを自転車で川や海へ出かけていました。大学生時代は釣りから一度は離れてしまいましたが、結婚し、子どもが生まれ、子どもとの外遊びの一環で釣りを再開したことをきっかけに親子で釣りに行くようになりました。小型はチカから、大型では80cmを超えるサケをターゲットに親子で釣りを楽しんでいます。

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