労働災害(労災)は起きないに越したことはないです。

 

労災とは

通勤中、業務中に起きたことが原因で負傷したり病気になったり死亡したりすると労災と認定されます。

逆にプライベートの時間、通勤経路とは大きく外れた場所、持病が原因で何かあっても労災にはならないです。

 

労災が認められると医療費の自己負担が無いし、働けない場合は休業補償等の色んな給付を病気や怪我が治るまで受けられます。

労災だと認められない場合は健康保険の傷病手当を受けることになりますが、それは期限付きですし労災と比べると給付額が少ないです。

 

実際にあったこと

自分の目の前で何かが起きたという経験はありませんが、

自分が居る現場の別の場所で起きたことや、他の現場で起きたことを聞いたことはいっぱいあるので一部だけ取り上げてみます。

記憶の範囲なので細かい部分はちょっと違うかもしれません。

 

現場の階段を上っている時に低い位置に横切っている足場パイプにヘルメットをぶつけて、ヘルメットがズレて保護メガネに当たって鼻を負傷。

骨折だったかヒビだったか…忘れました。

 

通常は閉まっているはずのタンク付近にあるバルブの1つが何故か開いていて、タンク内での作業中にアンモニアが流入してきてすぐに脱出するも目は真っ赤、1番奥に居た1人は喉も大きく腫れて死にそうになった。

 

槽内でのPT作業中に有機溶剤中毒になった。

 

縦長の槽内からホイストに吊られて外に出る時に何らかの原因でフックが外れて下まで落ちた。

現場の都合上特別に許可された方法で人を吊っていたけれど起きてしまい何ヶ月も入院した。

 

ケレン作業中に目に異物が入った。

 

槽内に入る為に足場パイプで作られた梯子が固定されておらず、登っている時にそのまま後ろに倒れた。

 

車を運転している時に運転席と助手席の間に置いていたヘルメットが転がっていき、手で止めようと体を左に捻ったらハンドルを左に切ってしまい衝突事故になった。

 

番外編

高所で脳出血を起こし、自力で降りられずクレーンでカゴを吊って地上50mから救出し、救急車とドクターヘリで運ばれた。

 

現場で片付け作業中に一瞬気を失い足場パイプに顔をぶつけて意識を取り戻した。

 

まとめ

非破壊検査員が起こす労災って、他の業界と比べたら比較的小さい規模のものが多いと思います。

現場で作業をしていると色んな災害の事例を知る機会があるのですが、他の業界の事例を見ていると目を背けたくなるようなもっとエグいものが山ほどあります。

 

労災は起こそうと思って起こす人は居ません。

「あっ!」と思った瞬間に起こります。

 

あと、労災って何故か一度起こると立て続けに起こることがあります。

過去には同日に福島第一原発と柏崎刈羽原発で発生、その翌日に福島第二原発で発生し、福島第一と第二は死亡災害、柏崎は重傷災害でした。

たった2日で東京電力の3つの原子力発電所で相次いで災害が発生しました。

 

本当に気を付けなければなりません。

自分が痛い思いをするだけではなく、自分のせいで他人の命を奪うことだってありますし、そういったことを起こすと場合によってはその現場の全作業が何日間もストップしたりして大変なことになります。

自分だけが気を付けていてもダメで、他の業者さんを含めて現場に居る人全員が気を付けなければなりません。

 

現場のルールを守るのって正直面倒臭いですよ…。

でも、そのルールは過去に起きたことの対策で定められたものなので、ちゃんと守らなければなりません。

 

そんな感じです。なんか締まりが悪いですが、

ご安全に!