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前回のブログで息子のトレーニング前後の食生活について書きましたが、これから数回は食シリーズでアメリカの学校での食事事情をご紹介したいと思います。今の息子にとっては、サッカーも大切だけれどやはり一日の大半を過ごす学校の比重はとても大きいです。そこでどんな一日を過ごしたか、勉強に意欲的に取り組めているか、友好関係、先生との関係、。。。そういったことはサッカーにも影響してきます。

 

今日はアメリカ小学校の給食とランチタイムについて。

 

まず給食。

 

アメリカの多くの学校は朝食と昼食を提供していて、それぞれの家庭の所得によって無料で食べられたり少しだけ支払わなくてはいけなかったり、全額支払わなくてはいけなかったり・・・と値段が変わってきます。朝食も提供しているのが面白いところですが、朝ごはんを食べる時間や経済的余裕がない子どもたちがとりあえず学校に来られるように、という配慮のもと、朝早めに学校に到着すればカフェテリア(食堂)でシリアル、パンケーキ、ワッフル、マフィンと牛乳といった簡単な朝食を購入することができます。

 

(黄色のパッケージはシリアル。牛乳と食べてくれればちょっとは栄養UPかもしれませんが、子供達はそのままスナックのように食べるのが好きなようです。)

 

ランチもカフェテリアに移動して食べます。教室では食べません。学校にひとつしかない食堂は、全校生徒を収容できるほど広くありませんから、各学年が入れ代わり立ち代わり利用します。つまり学年ごとにランチタイムが違うのです。日本の給食は全校生徒みんな同じ時間にとりますよね。でもこちらでは、1年生はXXX時からXXX時がランチタイム、2年生は〇〇時から〇〇時。。。という具合です。我が子の学校の場合、早い学年はなんとランチタイム開始が10時!!それって遅めの朝食じゃん!って突っ込みたくなりますが、細かいところを気にしていたらストレスが溜まりすぎてしまうのがアメリカ。

 

(そして一番遅いグループは午後1時10分開始。

お腹すきすぎて集中できてない可能性大でしょう。)

 

昼食は自宅からお弁当を持ってきてもいいし、学校の給食を買って(あるいは無料で)食べてもいいという選択式。今日はお弁当だけど明日は給食、お弁当忘れたから今日は急遽給食、というのもオッケーです。生徒のオンラインアカウントにお金を振り込んでおけば、カフェテリアのレジがそこから自動的に引き落としてくれるシステムなので、子どもが現金を持ち歩く必要はありません。

 

(小学校のカフェテリアの様子)

 

メニューですが、メインが2通り用意されていて(ホットドッグ、スパゲッティ、ハンバーガー、サンドイッチ、ピザ、メキシカンタコス、味付けしたチキン、ベジタリアン用のものなど)好きな方を選択、それにサラダ、果物、牛乳がついてくるというのがお決まりのパターン。メインが二通りあるのは、宗教上あるいは健康上の理由で食べられない食材がある子どもたちのことを配慮しています。

 

(ホットドッグランチ)

 

(スパゲッティランチ)

 

(ハンバーグランチ)

 

(チーズパンランチ)

 

いかがでしょう?

一応栄養士さんが「野菜も果物も牛乳も出されたものをすべて完食すればトータルで栄養バランスがとれる」という考え方のもとメニューを考えてくださっているようですが、いかがでしょう?(笑)。日本の給食文化、最高です。

 

そして、「給食を残してはダメ」というルールがないので、多くの子どもたちは野菜にはほとんど手を付けずにゴミ箱行きのようです(うちの子情報)。こちらの「食べ物を捨てる」ということへの罪悪感の少なさは、渡米したばかりの頃かなりショックを受けましたが、こんな幼少期から始まっているのかもしれません。

 

ちなみに、この野菜嫌い、偏食、甘いもの大好き、おやつタイム(そうでした!こっちの学校にはおやつの時間があるんです。それはまた次回書きます)は、アスリートキッズも同じ。食生活をしっかり管理しているアスリートキッズにはまだ出会ったことがありません(笑)この国よくオリンピックであんなに金メダルとれるよな~。。。と未だに謎。

 

妻ははじめアメリカのランチメニューに戦々恐々、栄養バランスを考えたお弁当をもたせる!と考えていましたが、そうやって作ったお弁当を子どもたちが残酷にも残してくる、そして少しずつ「学校のランチも食べてみたい」と言い始めるので、試しに給食にしてみたら「超美味しかった!」と子どもたち大喜び(苦笑)。今となっては毎月初めに子どもたちが献立表をチェックし、三人がそれぞれ違う色のペンで「この日は給食を食べたい」と思う日にチェックマークをつける方法になりました(圧倒的人気はチーズピザ。栄養ゼロの響き)。妻はそのカラフルな献立表をもとに、今日は誰が給食で誰がお弁当か毎朝確認したうえで必要な準備をしています。給食を食べる日の約束事は、チョコレートミルクの代わりに普通の牛乳を飲むこと、そして売店でデザートのお菓子やアイスを買わないこと。。。って日本じゃ考えられない約束事(笑)

 

日本は一か月同じ献立が繰り返されることはないようですが、こちらは同じメニューが月に最低2回出没するネタ切れの速さ。さらに面白いのは、先ほど「メインは2種類から選べる」と言いましたが、メニューによってはどちらかが圧倒的人気で売りきれになってしまうこと(例:前出のチーズピザ)。人気メニューを食べることを楽しみに学校に行ったのに、売りきれで食べたくない方のメニューを受け取らずを得なかったなんて事態も発生するのです。それが起きた日の子どもたちの落胆ぶりといったら!!!同情しつつも内心は「またすぐに同じもの出てくるから気にするな。。。」。

 

ランチタイムは常時家族に解放されていて、子どもは家族の誰かが訪問に来たらその人たちと一緒に座って食べていいことになっています。お昼ご飯を子どもたちと一緒に食べるためにランチタイムに職場を抜け出してきたり、家から足を運んだり。もちろん両親だけでなくおじいちゃんおばあちゃん、未就学の年下のきょうだいたちもウェルカムです。特に学校に初めて通う幼稚園年長さんの親御さんたちは、週に何回か様子を見に行ったり励ましたりする目的で足を運ぶ方がたくさんいらっしゃいます。私は行ったことはないのですが、妻は何度も通っていて、とってもいいシステムだと思うと言っていました。

 

 

この家族訪問式のランチタイムなのですが、アメリカらしいな~と笑ってしまったことがひとつ。親が子どもと自分用のランチ持参で来ることが多いのですが、その時持ってくるランチの多くがファストフード(笑)。つまり途中でマクXXルドなどに立ち寄って、そこで買ったものを学校にもってきて子どもたちと一緒に食べるのです。(上記の写真の光景が毎週見られます。)親も準備いらず、子どももハッピー、経済も回る、超合理的!それを見てうちの子どもたちも「私にもマクXXXド買ってきて」と要求するように。母ちゃんの訪問よりもそっちを待ってるんかい!うちは買わんわ!!さらには親御さんの中には、先生にシェイクやドリンクを差し入れするツワモノもいらっしゃいます。日本は公務員だからこういうのって受け取れないはずですよね?こっちの先生たちは大喜びだそうです。

 

栄養バランス、彩り、季節折々の食材、食事への向き合い方、食前の「いただきます」と食後の「ごちそうさま」、テーブルマナー、準備、片付け。。。私たちにとっては当たり前の給食文化は、諸外国にとっては驚異的なものにうつるのです。「それに比べてアメリカは。。。」と嘆いたり文句を言うのは簡単ですが、でも私たち家族が生きていくのはこの国。郷に入っては郷に従えで、置かれた環境で楽しくやっていきたいです。

 

給食もゆっくりとれないほど激務に追われる日本の先生たち。給食の時間は家族訪問ありにして、配膳から片付けまで親御さんに教室の子どもたちを見てもらい、その間ゆっくり一息つきながら別室でお食事。さらには親御さんからの差し入れもオッケーにしたら、少しは精神的負担も減るのかな?。。。実現はほぼ不可能だろうけれど、斬新案としていかがでしょうか。

 

 

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