「……もしもし。もしもし?♥」
そんな声を電話越しに耳にしたのは、告白から二日後のことだった。
あの日、彼女──勝手に愛を温めて、でもネヴァーエヴァー弁当すら温めてもらうことのなかったコンビニ店員のはらださん──に手紙を渡した後、血迷って酩酊し警察に確保されパトカーで自宅まで送り届けられたことはすでに語ったとおりだが、実はその間に非通知の番号からの着信があったのだ。
で、再度この電話である。まさかの展開だ。き、キタコレ!?
「こんばんは♥」
アニメ系の、可愛い声がする。いぃいや、こここ個こ、こんばんは。いぃい今ぼっぼbKぁ仕……そこで一旦、切れた。
え! 非通知だからかけ直せないし──と、二、三分後、また着信が。も、もしもし?
「……こんばんは。お疲れさまです♥ 今、何してたんですか?♥」
どッどうも。今ちょちょど仕事終わってあとおとこですデュフフ;そっ、っちらはポウ?
「……お疲れさまです♥」
はぁ。えぁああの、今おねおねおnぇさはど度こにどこに,,,と、また電話は切れる。
えええ? ちょ、待……
な ん だ か お か し い ぞ 。
世界で一番清く美しき僕の心にも、ちょっとした疑念が湧いてきた。不思議、ふしぎ。誰かな、だれかな!?
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