間違いやすい英語法:arriveの使い方や意味を詳しく解説【中学生以上向け】

間違いやすい語法:arrive at が正解にならない場合

こんにちは。

リュケイオン・オンラインのよしやTです。

今回は文法問題で狙われることの多いarriveやその関連語の使い方や意味についてくわしく解説します。

目次

1.前置詞の選択
  • 1.1. 目的地が国や都市名である場合は in
  • 1.2. 到着した先が「場面」「上から見た平面」である場合はonも可
  • 1.3. homeの場合は前置詞不要, there,here,somewhere,anywhereは前置詞を入れるのは間違い
2.類義語
  • 2.1. ニュアンスの違い
  • 2.2. 文法・語法上の違い

1.前置詞の選択

arriveは自動詞ですので、名詞で目的地を示す場合は必ず前置詞が必要です。

そしてほとんどの場合その前置詞は"at"を選べば良いということです。

ただし、例外があります。その例外について詳しく見ていきましょう。

1.1. 目的地が国や都市名である場合は in

到着した先が国や都市である場合は、atとしてしまうと間違いです。

必ずinを使います

これはarrive atのatにはピンポイントで認識できる"場所"を指すような働きがあり、

国や都市のように、地上の離れたところからでも全体像や境界線を目視できないものにはそぐわないためです。

反対に、大きなものでも建物や空港、駅などにinを使うと間違いになりますから注意してください。

1.2. 到着した先が「場面」「上から見た平面」である場合はonも可

到着した場所が"場面"や"~現場"に相当するような場合はonを使うことができます。

The police arrived on the crime scene.

The soldiers arrived on the battlefield.

Today, high school graduates arrive on the campus.

上から見た平面に降り立つイメージの場合もonを使うことができます。

Aliens arrived on the earth.

I arrived on this island at exactly 3:30 p.m on Tuesday.

なお、これらの場合にatを用いても間違いとはなりません。

1.3. homeの場合は前置詞不要, there,here,somewhere,anywhereは前置詞を入れるのは間違い

、そこ、ここ、どこかという意味のhome, there, here, somewhere, anywhereは

副詞ですので前置詞は必要ありません

arriveのあとに前置詞が必要なのは、

arriveが自動詞のため、直後に目的語を置くことができず、

名詞の前に前置詞を入れて副詞の形にしてあげる必要があるからです。

home, there, here,somewhere,anywhereは最初から副詞ですので、前置詞は要らないというわけです。

少しややこしいのですが、

わざわざhomeだけ「不要」と書いたのはhomeの前に前置詞が入っているからと言って必ず間違いであるとは限らないからです。

homeには名詞と副詞の両方の使い方があります

名詞のhomeは、"the home"のように冠詞が付いたり、"his home"のように所有格が付くと特定の「家」という具体的な場所を指します。

よって、"arrive at the home" "arrive at his home"は間違いではありません

なお、"arrive at home"の用例はそれなりに見つかりますが、

無冠詞のhomeは「自分の家」以外に「家庭」という集合体や「自分の家のようにくつろげる場所」という抽象的な場所を指す場合があるため、

明確に特定の場所を指し示せないということになり、arrive atとの相性が悪く、間違いと思っておいた方が無難です。

※arrive at there, arrive at here, arrive at somewhere, arrive at anywhereはどう転んでも間違いです。

2.類義語

arriveの類義語として、reach, get, comeがあり、しばしばこれらの使い分けが問題として狙われます。

arriveとの違いやそれぞれの使い分けについてみていきましょう。

2.1. ニュアンスの違い

reachはarrive atと同じように「到着する」という訳語が当てられることがありますが、

ニュアンスが異なります。

"arrive at"とはフォーカスが当たっている場所が違うのです。

arrive atは主に到達点にフォーカスが当たっており、単なる「到着」の意味しかありません。

(この意味ではarrive atはreachよりもgetやcomeの方に近いです)

対してreachは、到達点だけではなく、

到着するまでの過程にも同じくらいのレベルでフォーカスが当たっています。

なので、reachという言葉は単なる「到着」だけでなく、

到着するまでの過程をイメージさせるような働きがあります。

日本語で言うならば「到着する」よりも「たどり着く」の方が近いと思います。

getはarriveと同じ意味で使う場合はtoと一緒に使うことが多く、arriveと同じようにinを使うこともあります。

ニュアンス的には基本的にarriveと同じですが、reachに近い意味合いで使うこともできます。

英英辞典のLOCDEではそれぞれ次のように説明されています。

arrive:
to get to the place you are going to
get:
to arrive somewhere. Get is much more common in everyday English than arrive
reach:
to arrive somewhere, especially after a long journey
come;
if someone comes, they arrive at the place where you are
get in:
to arrive somewhere – used especially about people arriving home, or a plane, train etc arriving at an airport, station etc
come in:
if a plane, train, or ship comes in, it arrives in the place where you are
land:
if a plane or the passengers on it land, they arrive on the ground

ただしニュアンスの違いが文法や語彙の問題で直接問われることはあまりありませんので、

「英作文では多義的なgetを使うのが無難」というくらいに思っておけば大丈夫です。

2.2. 文法・語法上の違い

arrive,get,comeは自動詞のため、目的地を名詞で表示する場合には前置詞が必要です。

一方reachは他動詞のため、目的地を名詞で表示する場合でも前置詞を使ってはいけません

この辺りは文法問題でも良く狙われるので、しっかりと押さえておく必要があります。

また、comeは自分のところに向かってくるという意味が基本なので、

話し手(または話し手に関わりのある場所や集団)の方向に向かう場合に限定されるところにも注意が必要です。

以上、いかがでしたか?

arriveの後の前置詞の選択や自動詞・他動詞の区別は間違いやすいところなので、

文法問題や英作文などで減点にならないよう気を付けましょう。

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