超人日記・俳句

自作俳句を中心に、自作短歌や読書やクラシックの感想も書いています。

歳時記俳句・夏の瀧

2024-05-22 00:03:19 | 自作俳句
変わらない赤い心のゼラニウム
小満や風を感じて白蝶草
籐椅子で根拠律読む午後の四時

恐らくは灼くる日なりや今日辺り
風薫る通学生のお辞儀かな
夏の雲一人見ていたサボり飯

夏霧に山荘合宿思い出し
夏野ならまた会えそうな花粉かな
熊野路で画面分割夏の瀧

革命のエチュード激し夏館
しどけない姿で眠る夏座敷
双子座を銀幕で観る映画館
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歳時記俳句・川涼み

2024-05-21 00:03:10 | 自作俳句
夕涼に風を感じて日も沈む
外出も止め処なく降り喜雨休み
貯水池の奥に流れる夏の川

衣更え寒暖差にて決め兼ねる
気を許しつい寝入りがち夏屋敷
寝冷えして朝掛け直す夏布団

網戸から心を洗う風来たる
抱き籠に思わず人の夢見たり
例えれば夢見て開く水中花

夕暮れに岸を歩いて川涼み
思い出を君影草が連れて来ぬ
夜店見て浴衣で歩く宵祭り
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歳時記俳句・若葉冷え

2024-05-20 00:03:07 | 自作俳句
貝殻のイヤリングかな夏の海
新調の夏ジャケ道の交差点
若葉冷え深い琥珀の首飾り

初夏の風一身に浴び町外れ
早々と炎暑来たりて息上がる
岩涼し弁天池の水光る

夕立ちに喫茶で休み帰宅せり
涼風や思わぬ方へ筆走り
夕焼けの西の空から来る迎え

少年の虫取り網や日暮れ時
虫刺されまで微笑まし夏の顔
帰省して家族と過ごす夕涼み
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歳時記俳句・硝子窓

2024-05-19 00:03:22 | 自作俳句
両親に似てきし顔や夏鏡
道行けば何処も彼処も燕かな
窓からも新樹の緑爽やかや

軽装で歩く姿は花蜜柑
庭先は幾多の薔薇に囲まれて
芍薬は天を目指して立ちにけり

虞美人草漱石の書く婦人の美
朝涼を肌に感じて珈琲へ
南風珈琲店の硝子窓

夕焼けに三分の二を書き終わる
緑陰に小学校のハーモニカ
思案して歩けばそこは岩清水
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歳時記俳句・花の名前

2024-05-18 00:03:09 | 自作俳句
夏暁に山鳩の声新たな日
快晴に炎暑の予感朝支度
朝涼し心洗いて書をめくる

夏の空わが煩悩も風となり
庭先に薔薇満開の花模様
薬降る花そこここで応援歌

夕焼けに通いし心今一度
片陰でバスを待ちつつ今朝の夢
西日差す窓辺にくまと寝転がり

露涼し山川草木目を覚ます
夏山の花の名前を言える人
夏銀河見上げて歩く夜半かな
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