もぐらの生態のすべて どこにいる?メリットもある?

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もぐらのプロフィール どこにいる?

モグラはげっ歯類ではなく、トガリネズミやハリネズミを含む真無盲腸目(Eulipotyphla)に属す。なんだかネズミのように扱われることも多いが、ハリネズミたちの仲間である。

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生息地としてはは北米、ユーラシア大陸の広い地域に生息する。

環境としては、森林、草原、都市の庭などさまざまな環境にいる動物だ。そして地下深くではなく、わりと浅いところに住んでいる。

これは余談だが、変わったところでは東京のど真ん中である千代田区の街路樹のところで人が3人ほど集まっていて、近寄って行ったらもぐらだったこともある。住宅地ではない。幹線道路がぶつかっている交差点のところの街路樹だ。思った以上にたくましく生きているようだ。

標高は、平地が多いと思われるかもしれないが山の高いところに住んでいるモグラもいる。その例外的な種類として挙げられるのが日本の固有種のヒミズモグラ(Urotrichus talpoides)である。

彼らは動物学的にも珍しい種である上に標高2400メートルまで生存しているのだ。

ちなみにこのモグラは日本研究の先駆け研究者であるシーボルトの助手が標本を持っていたことでも知られている。

ヒミズモグラ✨

また、モグラの祖先は約2000万年前の中新世初期にまでさかのぼることができる、現代のモグラは古代のモグラとほとんど変わっていない。

モグラのメリット 穴掘りの効果

モグラの掘削活動は、庭や農耕地では厄介者扱いされることが多い。世界的にもぐらを害獣としている側面があるのは否めない。

しかしメリットもかなりあるのだ。彼らは土壌を掘る。それによって地下空間を通気するという重要な生態学的役割も果たしている。これによって虫害や有害な菌が減るという説もある。

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実際モグラは植物や根ではなく、主には昆虫、蛆、ミミズを食べるのだ。

しかしモグラのトンネル掘削活動は、間接的に作物に以下のような被害を与える可能性があるのは事実である。

以上、まとめると作物を植えているとモグラによって副次的な被害を受ける可能性は十分にある。

しかし単純に土自体を見た場合、勝手に環境を整えて、せっせと深く広範囲に耕してくれる土壌にとってはかなり優しい動物なのだ。

もぐらの地下生活 結構浅い!

モグラは地下何メートルにいるのか?

彼らは様々な深さのトンネルを掘ることができる。

一般に採食のために地表のすぐ下に浅いトンネルを作るが、これは芝生や庭の隆起として人間に最も目立つものである。これらは通常、地面から2~5センチほど下にある。巣作りや繁殖のために、また極端な寒さや乾燥状態から逃れるために、モグラは地表から20~40センチの深いトンネルを掘る。

どっちにしろ地表から50センチくらいの浅いところにいるのだ。

モグラはどこで眠るの?

モグラは睡眠と子育てのために、トンネル内に特別な部屋を作る。

これらの巣穴は、温度が安定している上記のように比較的深くにあり、断熱性と快適性を提供するために草や葉のような植物性物質で覆われている。

この深さと構造により、捕食者や極端な環境から保護されている。

穴掘りのスピード

モグラと言えば穴掘りである。良好な土壌条件であれば、1時間に4mから5m(約12~15フィート)の速度でトンネルを掘ることができる。意外に遅い?道具なしで全部素手掘りだというのを考慮してあげてほしい。

土壌の種類やモグラが必要とするエネルギーや栄養分にもよるが、1日かけて最大30m(約100フィート)のトンネルを掘ることができる。

How Hard Do Moles Dig? | ScienceTake | The New York Times

モグラのヘモグロビンは他の哺乳類よりも酸素との親和性が高く、巣穴の中の二酸化炭素の多い空気でも生き延びることができる

高度に発達した触覚もある。ホシバナモグラことコンディルーラ・クリスタータなどの種の象徴的な星形の鼻は、アイマー器官と呼ばれる触覚受容器で覆われていて鼻なのに敏感な触角がある。暗い地下環境での移動や狩りに役立っている。

以下のビデオはほとんどホラーフィルムなので注意を。

The World’s Weirdest Creature? | National Geographic

モグラの唾液にはミミズを麻痺させる特殊な毒素が含まれている。

そしてモグラの目は小さく毛皮に隠れていることが多いが、明暗を感知することができる。色々な能力を特殊能力を持っているのだ。

もぐらの行動範囲 地上も水も苦手><

大雨が降るとトンネルが水浸しになり、モグラは地上に出てこざるを得なくなる。逆に、干ばつがひどいときには、湿った場所を求めて地上に出てくることもある。

ただしモグラは永遠に水中にいることはできない。モグラは水生動物ではないので、いつまでも水中にいることはできません。モグラには一定時間(通常は数分まで)息を止める能力があるが最終的には空気を吸うために浮上する必要があるのだ。

ヨーロッパに生息するデスマンモグラは半水棲で、水辺の近くに住み、水中で獲物を識別するために網状の足や長く敏感な鼻など、泳ぐための適応を示す。

他にも先述のホシバナモグラのように水に適応して泳げる種もいるが、やはり一般的にモグラは地中にいることを好む。

地上は苦手だけどたまに出ます

モグラは地上に出ると動きが鈍くなり捕食者に狙われやすくなる。穴を掘っていないときは概して不器用で動きが鈍い。。

モグラは主にミミズや昆虫など、土の中にいる小さな無脊椎動物を食べる。

では、なんで地上に出るのかといえば水浸しになったとき以外では以下の二点である。

いつもの獲物が地下に少ない場合、わざわざ苦手な地上に餌を探しに地上に出るのだ。

そして若いモグラは母親の縄張りを離れる。そして自分の縄張りを見つけるために地上に出てくることがある。

環境ともぐら

人間への被害:モグラは一般的に人間に害を与えることはない。しかし、芝生や庭、農耕地に被害を与え、作物や美観の問題を引き起こすことがある。農作物などの深刻な問題が関わっていなければ個人的には優しくしてあげてほしい。

活動時間:主に早朝から夕方にかけて活動する。また、獲物が捕まりやすい雨の後にも活動することが知られている。モグラは一年中活動するが異常気象の時には人間と同じように活動が低下することはある。

群れ: 単独で行動し群れを形成することは基本的にない。個々にトンネルを掘り、縄張り意識を持っている。

婚姻状況:個人主義の彼らだが、さすがに繁殖期はよりそう。子供が生まれると、自分で巣穴が掘れるようになるまで母モグラが手厚く世話をする動物の中では優しめのスタイルである。

種の状況:ほとんどのモグラの種の保護状況は軽度懸念に指定されているもののそこまで深刻ではない。個別の例外を探すとタウンゼントモグラ(Scapanus townsendii)のような一部の種は、生息地の喪失と分断により脆弱とみなされているようだ。

ライバル:モグラにはヘビ、キツネ、猛禽類などの天敵がいる。一般的に、地下で暮らしているので餌や生息地を奪い合うような直接的なライバルはいないが、これらの動物にうっかり捕食されることはある。

もぐらの立場で考えると穴に入ってきたヘビは特に怖そうだ。。

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