フォドマップ(FODMAP)の秘密:健康的な腸内環境を整える食事戦略
目次
FODMAPとは?
食事での健康増進に
役立つ知識
消化吸収されにくい糖質!フォドマップ(FODMAP)ってなに?
フォドマップとは、「小腸で消化吸収されにくい糖質」の総称です。フォドマップは英語で「FODMAP」とあらわし、以下の頭文字から名付けられています。
- F:fermentable 発酵性の
- O:oligosaccharides オリゴ糖
- D:disaccharides 二糖類
- M:monosaccharides 単糖類
- And
- P:polyols ポリオール(糖アルコール)
糖質を含む食べ物には、腸内で発酵しやすいものと発酵しにくいものがあります。
- 発酵しやすい糖質を含む食べ物:「高FODMAP食」
- 発酵しにくい糖質を含む食べ物:「低FODMAP食」
これは、低FODMAPの食品における世界的な研究機関であるMonash大学で提唱された考え方です。
低フォドマップ食とはフォドマップを控えた食事のこと
「低フォドマップ食」とは、小腸で消化吸収されにくい糖質であるフォドマップを控えた食事のことをさします。
フォドマップを多く含む食品を摂りすぎると、腹痛や下痢を引き起こしたり、お腹にガスが溜まりやすくなったりするとされています。
さらに、過敏性腸症候群(IBS)の原因になっているというデータもあります。
低フォドマップ食と高フォドマップ食をチェック!
- 低フォドマップ食材の例:
野菜では「にんじん・なす・ピーマン・大根・キャベツ」など、穀類では「玄米・白米・オートミール・蕎麦」など、果物では「バナナ・イチゴ・キウイ」などです。
- 高フォドマップ食材の例:
野菜では「玉ねぎ・にんにく・さつまいも・ごぼう」など、穀類では「小麦・大麦・ライ麦」など、果物では「りんご・マンゴー・ライチ・柿」などです。
ここで、メニューのポイントですが「高フォドマップ食は絶対に食べない」という考え方ではなく、「身体の不調の原因となり得る食品は控える」という心持ちが大切です。
薬膳や漢方の基本的な考え方のなかに「中庸(ちゅうよう)」という言葉がありますが、どちらにも偏らず「ほどよい」状態が良いという意味です。
ちなみに、当店の名前(ほどよい堂)の由来でもあります。
過敏性腸症候群(IBS)を改善させる低フォドマップ食の実践方法
Step1:高FODMAP食品を控える(目安期間:約3週間)
※お腹の不調に改善が見られれば、このまま継続してステップ2に移ります。一方、何も変化がない場合は、不調の原因は高フォドマップ食ではない可能性が高いため、ここで中断しましょう。
Step2:FODMAPを試す(目安期間:約5週間)
※制限していたFODMAPを含む食品を1種類ずつ、少しずつ量を増やしながら試します。食べてもお腹の症状が出なければ、その食品はその量まで食べられる食品です。
Step3:原因のFODMAPだけ省く
※過敏性腸症候群(IBS)の症状を起こす原因になるものがわかったら、それを除いて食生活を組み立てましょう。
用語解説
- 過敏性腸症候群(IBS):
過敏性腸症候群(Irritable bowel syndrome :IBS)は、大腸および小腸に潰瘍や腫瘍などの器質的異常がないにもかかわらず、下痢あるいは便秘などの便通異常と腹痛、腹部膨満感などのおなかの症状がある病気です。日本における有病率(人口中、その病気を持っている割合)は10~20%と報告されています。※1
- 中庸:
孔子に由来する儒教の言葉で「かたよらずに常に変わらない」「過不足なく調和がとれている」などの意味。
参考文献
・※1:一般社団法人/日本大腸肛門病学会
・田辺三菱製薬HP/過敏性腸症候群(IBS)の改善に低FODMAP食の進め方
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