私が選んだ弁護士の先生

 これまで、3件の弁護士事務所に相談に行きました。
そのうち2件の事務所で迷っていたのですが、2件目の事務所の先生に、今後のことをお願いしようと決めました。
今日は、なぜ、その先生にお願いしようと思ったのかを書こうと思います。でも、とても感覚的なことで、あまり参考にならないかもしれません。法律事務所に行くというのは、そう人生にあるものではないですよね。でも、実際行くときには、今自分に起きてしまった出来事を、周囲の人には話しづらく、割と一人で抱えて、弁護士の先生に会いに行かれるんじゃないかと思うんです。少しでも、そんな方の参考になればと思って書いていきます。
 

 私は、3件の事務所だけですが、3人の先生にお会いし、ご相談をしました。1件目よりも2件目、2件目よりも3件目、回を重ねるごとに、一般的に、離婚といったときに何が問題になるのか、ということが分かるようになりました。そして、自分の場合にはどうなるのかということが段々と見えてきて、質問ができるようになっていきました。そういう意味で、まずは、複数の先生に相談されることをお勧めします。しんどい時ですが、頑張ってほしいです。
 先生によって、話がしやすいかそうでないかということも違いましたし、同じ項目をお話しされるにしても、その話し方や、進め方、トーンなど全然違いました。基本的なことの確認は大体同じことなのですが、まずは子どもたちの様子を聞いてくださる先生もいれば、すぐに今後の生活に必要なお金のことを話してくださる先生もいました。何を尋ねてこられるのか、考えておられる姿もそうですが、雰囲気というのでしょうか、それらは全く違うものでした。
 言うまでもなく、弁護士の先生は、法律の知識と経験をもったプロなのですが、それがどれほどのものなのか、さらに言えば、どちらの先生がよさそうなのかということは、素人には判断が難しいと思いますし、少なくとも私には全く分かりませんでした。なので、弁護士の先生を選ぶとき、私は、自分が話しやすいこと、さらに言えば、自分らしく話ができること、それを大事にしようかなと思いました。
 これから進めていくことや、導き出されてくる結論は、どうしても争いであり、子どもたち(の親権・監護権)をどちらかが取るということになります。そのなかで、今の感情に任せれば、相手を言い負かしたいという気持ちも無くはないのですが、向こうも人間であり、自分が夫から離婚についての手紙をもらったとき、怖さや孤独を感じ息ができなくなったのと同様に、おそらく今後、相手も同じような気持ちを感じていくことが多くなると思います。
 夫から離婚を言い渡されて21日が経ちますが、その間、一番大きかった気持ちは反省です。特に、子どもたちを通して、反省させられます。当たり前の日常や、平穏にも、深く感謝するようになりました。そして、自分を支えてくれているお友だち、家族、そうした存在のありがたさを、今まで以上に強く感じています。それに自分は気づけていなかったところがある、だからこのようなことになったんだと思います。だから、相手を言い負かして自分が勝ちだ!というような進め方ではなく、自分がこれまでしてきたことの評価を法律にしてもらい、そのことを反省し受け入れなければならない、そうした自分の考え方に近く、子どもたちの父親である相手のことも思いながら、歩みを進めてくださりそうな先生を選ぶことにしました。
 

 1件目は、全国に支社があるような大きな弁護士事務所でした。
初めて電話対応をされた事務員さんも、テキパキと慣れた質問をされて、何を整理していけばよいか分からない、混乱や不安が200%を占めてしまっているような状態の私でも、トントンと相談までの日取りが決まりました。こちらの事務所は、すぐに無いかなと思いました。先生の話し方がやや事務的に感じたことが大きいですが、これも、その時の自分の精神状態のせいかもしれません。それくらい、とても普通ではない状態での、1件目の相談でした。なので、一つだけ余談のようなことを書くだけに留めます。こちらの事務所は、事務所のあちこちのドアに、コード入力のついた施錠がしてありました。相談の部屋にいくまでに3つの鍵を開けながら入ったのですが、こんな鍵を閉めておかないといけないんだなと、なんだかとても恐ろしかったです。
 

 2件目の前に先に、3件目のお話をします。夜遅くに相談に行ったのですが、マンションの一室で、先生お一人でご対応してくださいました。離婚で問題となる一般的な項目を整理してくださるのと同時に、私の場合にはどうなるのか、養育費はこれくらいで、婚姻費用はこれくらいで、といったように、具体的な数字で示してくださったので、非常に分かりやすかったです。とても頼りになりそうだなと思ったのですが、どこか話の進め方がスムーズすぎるというのか、うまく表現できませんが、自分とは何か違うような感じがしました。それがなぜなのかは、今も分かりません。とにかく、2件目の先生が、「んーーーー複雑ですよ、これ」と言って悩まれていた、そういった瞬間は一度もなくスムーズだった、、、それが、なんだかとても気になりました。
 

 そして、今回ご依頼をしようと決めた先生は、2件目にお伺いした先生でした。最初の無料相談のときは、休日だったせいか、お茶入れからすべて先生がしてくださいました。声がとても小さくて、間が長いこと(とても考えておられる様子)、その2つが、私にはとても落ち着いて話せて好きでした。(何の参考にもなりませんね、すみません、、、。)


 4月17日に、この先生の事務所に再相談に行きました。私の気持ちは、もうこの先生にお願いしようと思って、お伺いしたのですが、再度お会いしてお話をし、やはりこの先生とご一緒したいと思いました。この日までに、私は、現状と自分が何を相手に求めたいのかということをまとめて書いていきました。

 【現状】
 ・夫が手紙に書いてきた2拠点生活(別居生活)を続けて9日が経ったこと
 ・その間の、子どもたちの様子(私に子どもたちが話してくれた気持ちや、荷物を取りにあちこちなっていることなど)
→9日経つ間に、私は、子どもたちの様子を見て、夫にメールを2度しています。
 ・この2拠点生活は、子どもたちにとってよくないから、元の生活に戻してほしいということ
 ・そして、監護(子どもたちの世話)は、交代ではなく、私がするということ
→いずれも、夫の返事は、同意しない、ということでした。

【自分が相手に求めたいこと】
・親権は、私が持ちたいということ。(親権)
・そして、今のような交代監護ではなく、子どもたちは私と基本的には住み、養育は私がするということ。(監護権)
・そのうえで、子どもたちが会いたいと思うタイミングで父親に会うことは、自由だということ。(面会交流)
・生活費として、養育費をもらうこと。(養育費)

・現在過ごしている一軒家については、どのような選択肢があるのか相談したい、ということ。
・一軒家以外の財産については、自分の持ち物(子どもたちの一部のおもちゃ含めて)以外、不要なこと。

 
先生は、私が作っていった文面にゆっくり目を通して、
先生:「これを、相手に言った場合、当然納得しないですよね?」
しかく:「そうですね。特に、親権や監護権については、絶対に納得しないです。」
先生:「ん~~~~~~お子さんたちは、どのような感じですか?」
 これまでブログに書いてきたようなことを、先生にお話しました。そして、また、別の記事で書きますが、無邪気だった「まる」もアパートを嫌がるようになりましたので、それも先生にお話をしました。
 先生は、提案されました。
先生:「もう一度、文書を相手に送りましょう。しかも今度は、回答期限付きで。内容は、子どもたちの生活拠点を、1拠点に戻す。具体的には、元住んでいた一軒家に戻すということ。そして、監護は私がする、というもの。そこに、このことは弁護士にも相談をしていて、といった内容を加えてみてください。それで、相手がどう返事をするのかによって、次の手続きを考えましょう。」

 その後、先生が、この手紙を私が夫に送った後の見通しとして、審判という手続きと、調停という手続きについて、話をしてくださったのですが、内容がほとんど入ってきませんでした。心の中は、再び夫とやりとりをしなければいけないのが怖いなという思いでいっぱいだったからです。なので、先生に尋ねました。

しかく:「もう、夫とは話をすることが怖く、先生にすぐにでも変わっていただきたい気持ちがあるのですが、こうして、私と夫が話すことを提案してくださることに、何か意図はあるんですか?」
先生:「できることなら、調停や裁判など利用せず、無用な時間やお金をかけずに解決できたほうがよいからです。また、お子さんにも負担がかかりますから。」

 そうして、この日の相談は終わりました。


 先生に言われてとても印象に残った言葉があります。
「離婚は、両方が負けです。」
諭すとかでは全くなく、会話の一部で、さらっと言われた言葉だったのですが、とてもズキンと響きました。それを先生がどのような意味で言われたのか分かりませんし、もしかすると、さほど意味のない言葉だったのかもしれませんが、私には、厳しさのようなものに感じ、とてもありがたかったです。温かい人だなと思いました。
 相談時間は、1時間20分でしたが、先生は、「1時間分で大丈夫です。」と言ってくださいました。費用は、11,000円でした。初回の無料相談の時にも、1時間という決まりだったのですが、結果1時間40分もお話を聞いてくださいました。必死だった私は、その日帰宅した後にしか、そのことに気づけず、お詫びの印として、今日、先生と事務所の皆さんに、自分の好きなパンをお土産に持っていきました。先生はその話をした時も、「そうでしたっけ?!」と笑っておられました。

 今日書こうとしたことは、なぜ、この先生を選んだか、ということでした。私が自分らしく話せる雰囲気の先生であることに始まり、すべてが、先生の人となりに関することでした。声が小さいこと、よく考え、間が長いこと、厳しさ、温かさなど、どれも私が先生から受けた印象に過ぎないものです。ですから、他の方の参考にはならないかもしれないなと最初にお伝えしました。
 でも、自分のことを弁護してもらうのに、合わないなと思う人や嫌だなと思う人には頼めず、やはり、好きだなと思う人を選ぶことになるのかなと思います。自分は争いごとに弱いから強い感じの先生が好きという人もいるでしょうし、感情面は抜きにして淡々と進めるような先生が好きという人もいるでしょう。だから、きっと、人それぞれなので、と言ってしまっては、この記事の意味が無くなりそうですが、口コミもそれほど参考にならないのではないかと思います。なので、結論として言えるのは、ぜひ、複数の事務所の先生に会われて、ご自身の感じられたもの(好き、心地よい、安心など)を信じて、依頼されることをお勧めします。

 最後に、大きな余談です。先生の容姿です。ここからは、もう一度言いますが、余談です。
自転車の格好というのは分かりますか?アイキャッチ画像に入れたような格好です。私が選んだ先生は、初回の無料相談の際、自転車の格好で確かいらしたような気がします。間違っていたら、先生ごめんなさい。自転車から降りてすぐに、相談室に入ってこられたくらいの感じで、とても弁護士の先生らしからぬ風貌でした。弁護士らしいからと言って、いいわけではありませんし、そうではないからと言って、悪いわけでもない。3度目になりますが、余談でした。

 今日は、長くなりました。
最後まで読んで頂き、ありがとうございます。
隣で、子どもたちが寝ています。
幸せです。

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