金沢ミステリ倶楽部

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ミステリとの出会い

2024年05月05日 19時20分02秒 | 例会
金沢ミステリ倶楽部部員のミステリとの出会いについて載せます。

I
図書室の本を片っ端から読む生活を送っていました。小学校のころは怪談や妖怪もの、ファンタジーが流行っており、子供向けジャンルに親しんでおりました。そんな中、ディクスン・カーの「銀色のカーテン」という短編を読みました。
雨の中で目の前で殺人が起こるお話なのですが、小学生の私はこれもファンタジーで、妖怪やおばけの仕業に違いないと思って読んでおりました。しかし物語には探偵役が登場し、これが人間業の殺人であることが判明します。「まさか人間の仕業だったなんて」と思うと同時に、探偵という存在がとてもかっこよく思えたのを覚えています。
思い出深い本だったので二十年以上ずっと探し続けていましたが、インターネットの発達でこの前見つけました。インターネット万歳。


ミステリとの出会い

2024年05月04日 19時26分24秒 | 例会
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Chili
小学生の時に、赤川次郎の『三毛猫ホームズの推理』を読んで、そこから赤川さんの他の作品も読んでいました。
そのあと、中学くらいだったかアガサ・クリスティの『そして誰もいなくなった』を読んで衝撃を受けたのを覚えています。
そのあと、いわゆる本格ミステリみたいなものはあまり読んでいません。
ミステリっぽいのでいうと、何かのコラムで夏場に読むと涼しくなるというのを読んだのがきっかけで、阿刀田高の短編を長いこと読んでいました。最近は読んでいませんが。
阿刀田作品は、隙間時間に読めたりするのでそこが良かったのだと思います。あと、作品数も多いので古本屋とかで入手も簡単。思えば、これが自分のベースになっているのかもしれません。
KMCに入る前位のときは、ドラマ化しているものの原作を読むみたいな感じで、東野圭吾と湊かなえの作品をよく読んでいました。



ミステリとの出会い

2024年05月03日 19時16分26秒 | 例会
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琴葉野彩
わたくしとミステリが最初に出会ったのはいつの頃かというと、忘れた。
が、テレビを点ければ『名探偵コナン』などが放送されていたし、『名探偵夢水清志郎ノート』のマンガ版を読んで「面白い」と感じた覚えもあるから、その辺りかもしれない。
では、明確にミステリ好きになった契機はと聞かれるなら、殊能将之『ハサミ男』を読んだ事だと答えるだろう。
何故『ハサミ男』と出会えたのかというと、忘れた。
が、当時インターネット上の書評サイトを巡るのが趣味のようなものだったから、その辺りだろう。
どんでん返しの「ど」の字も知らない頃で、推理の「す」の字さえ口にせず、真剣にボーっと読んでいた。
そして案の定、文字通りひっくり返ってしまった。
直後は何が起きたのかさえ分からず、頭には「???」が浮かび、理解した時には虜になってしまっていた。
そう。騙される快感をわたくしに教えた犯人は、殊能将之である。
また、わたくしが友達になりたい犯人第一位は、今でもハサミ男である。

ミステリとの出会い

2024年05月02日 19時14分03秒 | 例会
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谷内 本格ミステリーとの付合は、半世紀前に遡る。KMCの特別会員の数名しか物心ついてない時代。海外では、ダネイ、クリスティ、カーは健在。国内でも、鮎川、横溝、土屋、高木の先生方が健在。現在の新本格、特殊設定、日常の謎等は全く、社会派ミステリーが全盛の時代だった。社会派は、政治の内幕、企業の汚職やスパイなど少年には縁の無い世界。そんな中、少年が手にしたのは、ホームズ物。バスカヴィル家等の長編も好きだが、56ある短編は知的興味を掻き立てた。独創的なトリック、手がかりの科学的検証、精緻な推理が犯人を指摘する様は、少年自らが推理することを忘れる程興奮した。日本の短編ミステリーでもと 探したが、鮎哲先生くらい。そんな中、「13の密室」「13の暗号」で見つけた、大阪圭吉。ホームズ物が持つ要素全てが詰まった短編。現在、自分が本格一筋に来れた原点は大阪圭吉先生の短編群と言っても過言ではない。


ミステリとの出会い

2024年05月01日 19時10分23秒 | 例会
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つぐみ 生まれて初めて読んだ活字のミステリはアガサ・クリスティー『火曜クラブ』のジュヴナイル版『名探偵マープルおばさん』(各務三郎訳)です。
母親に連れられて小さい頃はよく近所の図書館に通っていたので、それなりに本が好きな子供ではあったと思います。今思えば、あまり子供を厳しく管理するタイプの家庭ではない我が家において、息子に本を読ませるのは教育の一環だったかもしれません。
ただ、子供はなかなか親の思うようには育たないものです。最初は母の見せる児童書をよく読んでいたのですが、小学生も学年が上がってくると自我が芽生え、人に勧められる本ではなく自分の読みたい本をたくさん選ぶようになります。ちょうどそのような時期に最も有名だから間違いないとクリスティーを手に取ったのだと記憶しています。ミス・マープルを選んだのは、編み物をしているおばあさんの表紙絵を見てこれなら安心して読めると思ったからかもしれません。大人っぽい知的な物語に触れてみたい一方で血とか死体、暴力が多く出てくる話は怖がりの僕には抵抗があったのです。
そしていざ読んでみると、知力によって読者をあっと言わせる名探偵の世界は、男らしい、腕力によるかっこよさに全く魅力を感じない変わり者の小学生にとって、なんとも魅力的でした。クラスメイト達に対して「自分はみんなが知らない面白いものを知っているんだ」と軽く優越感を抱いたものです(いやな子供ですね)。
大人になって『火曜クラブ』を読み返すと、ミス・マープルの推理は他のメンバーの「考えすぎ」な説と比較して実にシンプルで、かついちばん腑に落ちるものが多いことに気が付きます。特に遺言状が白紙のものにすり替えられた事件は、これ以上ないほど理解しやすいトリックなのにちゃんと意外なのです。またビーチを舞台に恐ろしい犯罪計画が描かれる一作は、ビビリの僕には刺激が強かったもののそれを上回る面白さがあったのを思い出しました(因みに、クリスティーはこの短編の一部のアイデアを別の作品で応用しています)。
高校時代にはまった館シリーズ、国名シリーズも夢中になって読みましたが、元を辿ると僕がミステリマニアになる運命は小学生の時点で決まっていたと言えそうです。