読書
アルプス席の母
早見和真
あらすじ
秋山菜々子は、神奈川で看護師をしながら
一人息子の航太郎を育てていた。
湘南のシニアリーグで活躍する航太郎には
関東一円からスカウトが来ていたが、
選び取ったのはとある大阪の新興校だった。
声のかからなかった
甲子園常連校を倒すことを夢見て、
息子とともに、
菜々子もまた大阪に拠点を移すことを決意する。
不慣れな土地での暮らし、
厳しい父母会の掟、
激痩せしていく息子。
果たしてふたりの夢は叶うのか!?
部活に打ち込んできた者に、
そして
全ての親に刺さる一冊
息子にご飯を作りたくなる
「本当は女の子のお母さんになりたかった」
この一文から始まるこのお話
私も、息子2人を育てていますが、
ほんとは女の子も欲しかった
少し立ち読みをしたら、
あーもう絶対買う!と思って読み始めました
その中で、小学5年生の
息子の航太郎は言うのです
「僕、身体を大きくしたい。白いご飯をいっぱい食べたい。できれば、チンしたご飯じゃない方がうれしいんだけど」
「わかった、炊きたてのご飯ね。了解した!」
と、母の菜々子は答えたのですが、
毎朝、毎晩、雨で野球のない休日はお昼までご飯を炊くことの、どれほど面倒だったことか。
ここを読んでいて、
バスケをしている、うちの次男も
背を伸ばしたい!と
言っているのを思い出し、
今、うちでも炊きたてのご飯を
毎朝、毎晩頑張って出していますが、
ほんとに、毎日って面倒だと気付く…
こんな息子に育って欲しい
そんな中、
大阪の高校に進学した航太郎は
なかなか
試合に出してもらえない日が続きます
でも、そんな時に航太郎は言うのです
「まぁ、大丈夫。結果を出し続ければどうせ使うしかないんやから。
俺がチームにとって絶対に必要な選手になってしまえばええだけのことや。
そしたら好き嫌いは二の次になる。絶対にチャンスは回ってくる」
これを読んで、
はぁ〜〜カッコイイ!と思いました
うちの息子も
こんな子に育って欲しい……
いつの間にか
航太郎のファンになっていて
最後に母に向けた言葉に
やっぱり泣かされました
帯にも
「全母親が落涙必至!!」
って書いてあったので、
逆に泣かないぞ!!って頑張ってたのに、
やっぱり、負けた……
久しぶりに爽やかな
素晴らしい小説を読みました
本当におすすめの一冊です!!