一言まとめ
胃食道逆流症(GERD)患者84名に、プロトンポンプ阻害剤(PPI)単独治療群と PPI+水素水併用治療群で3ヶ月間の比較試験を実施。水素水併用群で症状と酸化ストレスの有意な改善を確認。
3分で読める詳細解説
結論
水素水とPPIの併用療法は、GERDの症状と酸化ストレスを有意に改善し、患者のQOLを向上。
研究の背景と目的
GERDは、胃内容物の食道への逆流による慢性的な症状や炎症を特徴とし、酸化ストレスがその発症と進行に関与する。一般的な治療法であるプロトンポンプ阻害薬(PPI)は酸分泌を抑制するが、効果が不十分な患者や副作用も報告されている。本研究は、水素分子を豊富に含む電解還元水(ERW)が、酸化ストレスを軽減し、GERDの症状と生活の質を改善する可能性を評価することを目的とした。
研究方法
研究結果
Appendix(用語解説)
- GERD(胃食道逆流症): 胃酸などが食道に逆流して起こる症状や炎症。
- 酸化ストレス: 活性酸素種(ROS)が体内で過剰になり、抗酸化能力を超える状態。
- d-ROMsテスト: 血漿中の酸化ストレスレベルを評価する指標。
- BAPテスト: 血漿中の抗酸化能を評価する指標。
- NO(窒素酸化物): 細胞内信号伝達に関与するが、過剰になると炎症や酸化ダメージを誘発。
論文情報
タイトル
Modulation of the oxidative plasmatic state in gastroesophageal reflux disease with the addition of rich water molecular hydrogen: A new biological vision(水素水の追加による胃食道逆流症の酸化ストレス調整:新しい生物学的視点)
引用元
Franceschelli, S., Gatta, D. M. P., Pesce, M., Ferrone, A., Di Martino, G., Di Nicola, M., De Lutiis, M. A., Vitacolonna, E., Patruno, A., Grilli, A., Felaco, M., & Speranza, L. (2018). Modulation of the oxidative plasmatic state in gastroesophageal reflux disease with the addition of rich water molecular hydrogen: A new biological vision. Journal of cellular and molecular medicine, 22(5), 2750–2759. https://doi.org/10.1111/jcmm.13569
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