ドール服を作ってみたいけど、手縫いよりミシンの方が良いの?
そう思われる方もいらっしゃるのではないでしょうか。
実際、ドール服は手縫いで作ることも出来ますが、やはりミシンの縫うスピード感は圧倒的。
かと言って、そんな一見万能そうに見えるミシンも、デメリットとなる面もあります。
ドール服作りを始める前に、手縫いとミシン両方の特徴を頭に入れておくのがおすすめです。
今回は、ドール服を作る上でのミシンと手縫いのメリット・デメリットを解説していきます。
ミシンのメリット・デメリット
まず、ミシンにはどんなメリットとデメリットがあるでしょうか。
ミシンのメリット
縫うスピードが速い
ミシンの一番のメリットは、とにかく縫うスピードが速いということ。
手縫いに比べ、ミシンなら圧倒的な速さで縫い進めることが出来ます。
よって作品作り全体の作業スピードが格段に上がり、機械だからこその正確で綺麗な縫製で、安定した仕上がりになります。
縫い目の長さを簡単に変えられる
ドール服は小さいので、それに合わせ縫い目の感覚も短い方が仕上がりが綺麗に見えます。
しかし実際、それを手縫いでやるとなると、相当な時間と労力が掛かかりますよね。
ミシンなら、縫い目の長さを自由に変えることができるのもメリットのひとつ。
ミシンは、ワンタッチで簡単に縫い目の長さを変えることが出来るので、そういった面でもかなりの時短になります。
ギャザー寄せが簡単に出来る
ふんわりとした可愛らしいシルエットを生み出す、ギャザー。
手縫いでも出来ないことはありませんが、均等に長い距離を縫うのはなかなか時間がかかってしまいます。
しかしミシンなら、縫い目が均等になる上に、長い距離も素早く縫うことが出来るので、綺麗にギャザーを寄せることができます。
1つ前に挙げたように、ミシンなら縫い目の長さを簡単に変えられるので、初心者さんには一見難しそうに思えるギャザー寄せも、気軽にトライすることが出来ます。
ミシンが一台あれば、ドール服だけでなく、実際に自分が着る服や小物など、様々な物を作ることが可能になり、作品作りの選択肢が格段に増えますよ。
ミシンのデメリット
本体や付属品でコストがかかる
ミシンのデメリットとして一番多く挙げられるのが、コストがかかるこということ。
まずミシン本体だけを購入するとしても、決して安い買い物ではありませんよね。
ミシンを使うには、ミシン専用の針と糸、ボビン(下糸を巻く糸巻き)などの付属品を揃える必要があります。
実際、これらの付属品は100均などでも購入することが出来るのですが、やはりミシンは精密機械です。
純正品以外の物が必ず不具合を起こすとは限りませんが、トラブルや故障の原因となる可能性を防ぐため、メーカー純正品を使うことが推奨されています。
ミシンの付属品は様々あり、例えば両手を使って作業をする場合に便利なフットコントローラー等も別売りの場合が多く、そういった物を揃えていくと、なかなかの出費になってしまうことも。
保管スペースが必要
その他にデメリットを挙げるとすれば、ミシンは大きいためスペースをとるということ。
また精密機器であり、重量もそれなりにあります。
よって、ミシンを保管するための専用スペースが必須となります。
作業時間や場所が限られる
ミシンは気軽に色々な場所に持ち運んで作業することが簡単でないため、作業場所が限られてしまいます。
また、ミシンは作業時にモーターが稼働することにより、多少なりとも音が出ます。
音の感じ方は人それぞれですが、やはり深夜や早朝の時間帯など、特に集合住宅等に住まわれている場合、作業時間に配慮が必要になってくることも。
手縫いのメリット・デメリット
続いて、手縫いのメリットとデメリットを見ていきましょう。
手縫いのメリット
細かい部分が縫いやすい
ドール服を手縫いで作る際のメリットのひとつが、細かい部分が縫いやすいところです。
ドール服はとにかくパーツが小さいため、いざミシンで縫い始めると生地が中に巻き込まれてしまったり、複雑な箇所を縫う場合には、更にコツが必要な場合もあります。
そういった場面で、ゆっくりと確認しながら着実に縫い進めることが出来るのが、手縫いの強みのひとつです。
コストがほとんど掛からない
また費用の面でも、手縫いであれば基本的に針と糸があれば完結できるため、ミシンのように様々なコストが掛かることもありません。
ミシンを購入すると決めたら、保管場所の確保や、どのメーカーのどの機種が良いのかなど、様々な下準備が必要になってきますが、手縫いであればそんな手間もありません。
生地と針と糸があれば、いつでも気軽にドール服作りを始めることが出来ます。
すぐに作業に取りかかれる
手縫いはミシンに比べ、準備や道具も最小限で済み、すぐに作業に取りかかれるため、場所や時間を選ばす作品作りが出来るといったメリットもあります。
たまにカフェで編み物などをしている方を見かけますが、それと同様で手縫いなら、小さな道具箱ひとつあればどこでも作業が出来るのは嬉しいところ。場所を変えることで気分転換しながら気ままに作品作りをするのも良いですね。
手縫いのデメリット
時間が掛かる
手縫いの一番のデメリットが、やはり時間が掛かるということ。
ミシンであれば数秒で縫えるところでも、手縫いだとよっぽどの腕前でもなければ、普通に縫うだけでもそれなりに時間が掛かってしまいますよね。
また、ワンタッチですぐに縫うことが出来るミシンと違って、手縫いは根気と集中力が必要不可欠。
「手で少しずつ縫っていく、この工程が好き」ということでもなければ、総合的に作業自体がストレスになってしまう可能性も。
縫い目のバラつきが仕上がりに影響する
ドール服は、人間用の服に比べれば縫う箇所も少ないので、手縫いでも作ることは出来ます。
しかし、その点やはり慣れていないと、どうしても縫い目がガタガタになってしまったりしますよね。
最終的に、縫い目の荒さは作品の仕上がりに大きく影響します。
結論:まずは「手縫い」から始めてみる!
ミシンと手縫い、それぞれのメリットとデメリットをまとめたところで、結局のところ、ドール服作りにはミシンと手縫いのどっちがいいのか?についてです。
筆者の結論は、まずは「手縫い」から始めてみる!です。
縫うスピードや仕上がりの面など、総合的にはミシンのメリットの方が多いのですが、やはり初心者さんがいきなりミシンを購入するのは、コスト面や技術面などを考えると、リスクもあります。
ドール服作りは人間用の服作りとはまた違い、小さく細かい作業が大変多く、根気も必要です。
まずは気軽に始められる「手縫い」で、ごく簡単な物から作り始め、ドール服のサイズ感や構造など、ある程度知った上でミシンの購入を考えるのがおすすめですよ。
手縫いでも出来る、簡単なリカちゃんのスカートの作り方をご紹介しています。
ぜひこの記事を参考に、作ってみてくださいね。
まとめ
今回は、ドール服作りにおける、ミシンと手縫いのメリット・デメリットをご紹介しました。
ミシンは縫製のスピードが圧倒的で、安定感のある仕上がりが最大のメリットである反面、付属品などの費用や保管スペースなど、様々なコストもかかってきます。
一方手縫いは、時間が掛かることが一番のデメリットでありながら、最小限の道具でコストがかからずに気軽に始めることが出来るというメリットも。
それぞれのメリット・デメリットを見極めて、ぜひご自分に合ったスタイルでドール服作りを始めてみてはいかがでしょうか。
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