登場する人物・団体など名称は全て架空の物です

特定の地名なども一切関係ありません。

 

第2話

 

 家族に羽田空港衝突事故の分析を報告した

『ヒューマンエラーだから何も心配は無いよ』

空港関係者はしばらくはピリピリするから

逆に安心だと根拠の無い解説をしてやった

『母さん、春頃には足首は完治してるよね』

寒くも暑くも無い春に海外旅行計画を立てた

 お正月休みが明けて出勤すると地震の話だ

被災地の契約工場が大変だと言う

工場の片づけと地域住民への炊き出しだ

本社から応援を送る事になったが何故か

その名簿には『○○聖子』の名が有った

『急な話で済まない君達の経験と知識が必要だ』

重役は何度も頭を下げた

 その日の夜は小癪で可愛い妹に私が帰るまで

母の代打を頼んだが、どこか嬉しそうだ、気になる

翌日会社へ行くと『救援物資』の横断幕が見えた

そんな協力会社の大型トレーラーがカッコイイぜ

社員の皆に見送られ被災地へ向かうため高速道へ

しかし、社員送迎バスの車内が異様だ嫌な気がする

前方の座席シートが外され板張りで支援物資か?

バスの中で支援Gの責任者から役割説明がされた

その際に簡単な質問をしてやった

『古い建屋があればアスベストが使われていて

 今回の地震で現場に飛散している可能性があるため

 防塵マスクは配布して下さいね』

支援Gは詳しく知らない様子だった『無知相手は疲れるぜ』

アスベストを吸い込むと中皮腫に侵される可能性が高い

『直ぐに症状が出ないから厄介だぜ』

数時間掛け夕方近くになって契約会社に到着した

貴重品は携帯して各自の荷物はバスの中だった

契約会社の支援Gより活動現場を指示され移動した

そこは炊き出し現場だ、大学で学んだ事が試される

耐えた倉庫が地域住民の避難場所になっていた

支援初日は完成していたご飯と汁物を運んだ

工場だから台車があって運搬は便利だ楽チンだ

支援Gより言われた言葉『被災者に寄り添う事』

倉庫に入って目に飛び込んで来たのはテレビで観る

配置された灯油ストーブを中心に輪になって座る

現地の契約会社の社員が声を掛けながら配膳した

それを私はサポートして活動内容を覚えた

一通り終わって送迎バスに戻ると寝袋が渡された

予感は的中した、顔は寝袋から出てるため寒いぜ。

 

          つづく

 

主人公聖子炊き出しキャラ

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