聖子が呟くシリーズ第２弾「炊き出し」
登場する人物・団体など名称は全て架空の物です
特定の地名なども一切関係ありません。
第１話
私は聖子、入社２年目の社会人
元旦早々北陸地方で地震が起きた
テレビでお正月番組を観ていたら突然
地震速報に全て切り替わった
『なんだよー、ふざけるなよ』
テレビ画面の隅に津波警報テロップまで出てる
ブツブツ言っていると母の視線が私に向いた
踏み台から落ちて足首を骨折した自分を
日本一災難に遭った可哀そうな人間だと
目で訴えているため仕方なく晩御飯を作る事にした
小癪で可愛い妹も手伝ってくれている
父は母と同じ事の繰り返し地震番組を観てる
家族で晩御飯を食べていると話題は地震だった
真冬だからインフラが救助活動がどうのこうのと
食べ終わってテレビ観てもまだ地震番組ばかり
部屋でパソコン立ち上げて動画観たり
飽きるとゲームして暇を潰した
お風呂から出ても一向に終わらない地震番組
翌日も相変わらずだから仕方なく駅伝を観てると
小癪で可愛い妹が初詣から帰って来た
暇すぎるお正月休みかと思ったけど
羽田空港でJAL機が海上保安庁の飛行機に
衝突して大炎上したニュースが飛び込んで来た
少しは気分転換になると思い観ていると
母が晩御飯時にひと言
『聖子、あんたは海外旅行好きだから心配だよ』
私は羽田空港衝突事故番組だけで得た情報を
自分なりに根拠の無い分析をしてみた
・JAL機本体の故障ではない
・海保機側も同様に故障ではない
私の分析結果が出たヒューマンエラーだ
管制塔の言い間違えかパイロットの聴き間違えだ
家族に羽田空港衝突事故の分析を報告した
『ヒューマンエラーだから何も心配は無いよ』
つづく