日記・雑談ランキング

 

需要が縮小するデフレーションの時には民間は投資を行わない。儲からないからだ。そんな状況で投資を行えるのは、通貨発行権を持つ政府だけなので、政府の財政出動つまり積極財政が必要なのだが、それに対して「何にいくら使うのかを示せ」という意見がある。政府がカネを出す以上「賢く使え(ワイズ・スペンディング)」と言いたいのだろう。
しかし、これは「財政出動=有限」を前提にした発想だ。有限なのは「金額」ではなく、政府の発注に応えられるだけの「供給能力」が、国民側にあるかどうか、だ。

財政出動が必要な分野なんて、インフラに目を向ければ、幾らでも出てくる。

 

2012年頃からずっと「国土強靭化」を訴えられている藤井聡先生によると、10年で200兆円。これは防災面になるが、高速道路と新幹線網、大規模コンテナが接岸できる港の整備(最大深度を深くする)、

 

老朽化した水道管の交換、

 

電柱の地中化、エネルギーの安定供給のためのベストミックスの研究と整備。特に原発は民間に任せるのではなく、国が責任を持つ体制にすべきだろう。

土木だけでなく、将来の日本を支える科学技術や学術研究にも十分な支援が必要だ。カネになるか分からない研究なんて民間には不可能なのだから、当然、国が設備にも人にも金を出さなければならない。
情報セキュリティ面でも、わが国独自のシステム構築が必要だろう。文化・芸術にしたって、2000年の歴史を誇る我が国が、我々の代で、それらを継承できずに滅びるに任せて良いはずが無い。新しい文化の漫画やアニメも同様。
もちろん、軍備もだ。拒否反応を示す人もいるだろうが、現代を支えている技術は、他国の軍事研究から民間に派生したモノが多い。インターネットもそうだ。

各省庁、各地方の担当者に予算要望を出させれば、本当に幾らでも出てくるだろう。実現に当たっての制約条件は「国民側の供給能力」なのだ。

 

それらはワイズ・スペンディングを主張する人達にも恩恵をもたらす。緊縮財政で得をする国民なんて、増税実現で出世が出来る財務省以外にはいないだろう(真の意味では、彼らも自分で自分の首を絞めているのだが)。

「積極財政のワイズ・スペンディングは金額ではなく、国民の供給能力の調整だ!」にご賛同いただける方は、
↓のバナーをクリック!↓

日記・雑談ランキング