ほうれい線ができる原因とは

ほうれい線とは

ほうれい線とは、鼻から口元の両脇にかけてハの字に伸びるシワです。医学的に鼻唇溝(びしんこう)と言われます。
原因は紫外線や加齢に伴いコラーゲンやエラスチンが変性することで、頬の皮膚や筋膜がたるみ、ほうれい線やマリオネットラインとして現れてきます。加齢とともに「目立ってきた」と感じる人が多く、顔にあるだけで見た目年齢が上がってしまう悩ましい存在です。

目次

皮膚の弾力の低下

皮膚の弾力の低下は、肌内部に存在する繊維芽細胞であるコラーゲンやエラスチンが、紫外線や加齢などによって減少することにより引き起こされます。弾力の低下により、肌は本来のハリを失い、しわやたるみが発生しやすくなります。さらに、紫外線や加齢、乾燥などによって肌の健康状態が損なわれ、細胞への栄養供給や酸素供給が不足し、血流が減少することで、新しい健康な細胞が生成されず、皮膚の保水機能も低下します。これらの要因が複合的に作用してほうれい線が生じるようになります。

表情筋の衰え

顔の表情筋は、他の筋肉とは異なり、骨だけでなく真皮層に直接接続し、皮膚の基盤を形成しています。このため、加齢に伴い表情筋が衰えると、皮膚全体をしっかりと支えきれず、重力の影響で下向きに垂れるたるみが生じます。さらに、生活習慣が表情筋の衰えに寄与することもあります。表情筋が弱くなると、皮膚の脂肪が下に垂れてたるみを引き起こし、ほうれい線ができやすくなります。

骨格によるもの

若い人でもほうれい線が目立つのは、生まれつきの骨格や筋肉の発達に影響していることがあります。特に20~30代でほうれい線が目立つ人は、鼻の横にあるくぼみが大きかったり、骨の構造が細めだったりすることが原因とされています。

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この記事を監修した人

征矢野 進一は、日本の医師。 長野県木曽福島町生まれ。1979年3月に東京大学医学部医学科を卒業後、1979年から1988年3月まで東京大学医学部形成外科に所属し、1988年4月に神田美容外科形成外科医院を開設。東京大学医学部附属病院の医局時代にコラーゲンの治験に携わり、日本の「注入剤によるシワ取り治療」に貢献した一人。以来長年にわたりコラーゲンやヒアルロン酸などのシワ取り注入剤の研究を重ねる。日本美容外科学会会長も務め、臨床医向けの「注入剤によるシワ取り治療」の講義を依頼され行うと共に、国内・海外で行われる美容外科学会での発表や医師向けの教科書など論文・執筆も行う。

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