日本語補習校ってどんなところ?ー補習校の時間割・行事・学校生活・宿題

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補習校では、どんなことをやってるの?
「宿題が大変」っていう噂だけど、実際どんな感じなの?

駐在でも永住でも、海外で子供を育てていると、子供を補習校に通わせるかどうかは、皆さん、一度は悩まれるのではないでしょうか?

わが家の娘は、年長のときは日本語教室に、小学 1 年生から小学 3 年生の1 学期までは補習校に、通っていました。

そこで、この記事では、補習校について詳しく知りたい方、通わせるか迷っている方のために日本語補習校に関する詳しい情報を、娘が通っていたカナダの補習校を事例にご紹介します。

目次

日本語補習校とは?

※このセクションの情報は、主に文部科学省海外子女教育振興財団のホームページを元に、まとめています。

海外で日本語を学べる施設

そもそも「補習校」ってどんな施設?

海外で日本語を学べる施設の種類は、いくつかあり、「補習校」とは、以下の「②補習授業校」のことです。

ミスマッチを防ぐためにも、補習校について正しく理解しておく必要があります。

他の施設と比べてみると、補習校の目的や特徴がわかりやすいと思います。

日本人学校、②補習授業校、③私立在外教育施設は、海外に在留する日本人の子供のために、学校教育法に準じた教育を行うことを目的として設置されています。
日本に帰国してから適応できる学力の維持と増進を図るために、日本語による教育をすることを主な目的としています。

それぞれの学校の違いについて、簡単に比較表にまとめました。
各学校の詳細は、表の次にあります。

主な対象時間認定学習指導要領準拠教科書配布国内の学校への入学資格
①日本人学校日本人駐在員の子供全日制文部科学大臣
②補習授業校現地校やインターナショナルスクールに通う日本人駐在員の子供土曜日や放課後外務大臣
一部
×
③私立在外教育施設日本人駐在員の子供
日本人留学生
全日制文部科学大臣
④補習教室・その他国際結婚・永住家庭の子供土曜日や放課後なし×××

① 日本人学校

  • 日本国内の小学校、中学校、高等学校と同等の教育を行う
  • 全日制の教育施設
  • 文部科学大臣が認定、日本政府からの援助あり
  • 文部科学省からの派遣教師が多い
  • 卒業者は、日本国内の学校の入学資格を得ることができる
  • 現地の日本人会等が運営委員会や理事会を設置し運営している
  • 日本の教科書・ワークを使用

② 補習授業校

  • 現地校やインターナショナルスクールに通学している日本人の子どもに対し、国内の小学校、中学校、高等学校の一部の教科について日本語で授業を行う
  • 土曜日や放課後などを利用
  • 外務大臣が指定、日本政府からの援助あり
  • 教員は主に現地採用職員だが、一部の大規模校では、管理職が文部科学省から派遣されている
  • 現地の日本人会等が運営委員会や理事会を設置し運営している
  • 日本の教科書・ワークを使用
  • 駐在員の減少と国際結婚・永住家庭の増加に伴い、永住者への教育も配慮される学校もある

③私立在外教育施設

  • 日本国内の小学校、中学校、高等学校と同等の教育を行う(ほとんどが高等学校)
  • 全日制の教育施設
  • 文部科学大臣が指定
  • 卒業者は、日本国内の学校の入学資格を得ることができる
  • 国内の学校法人等が設置
  • 国際教育が充実しており、日本からの留学生も多い

④補習教室・その他

  • 補習校と同等の教育を行う学校や、『継承語』としての日本語教育を行う学校など、さまざまな形態がある
  • 土曜日や放課後などを利用
  • 文部科学省や外務省の援助対象ではない
  • 学校年度は、日本と異なる場合がある

娘が年長のときに、日本語教室に通ったことがあります。
国際結婚家庭の子供がほとんどで、「継承語」のための日本語教室です。
現地校と同じ 9 月~ 6 月開校で、土曜日の午後 1 時から 3 時の 2 時間、日本語や日本の文化などを教えてくれました。
自宅から近かったので、お友達探しのために通いましたが、求めるレベルが違ったので、小学校からは補習校に変更しました。

在外教育施設の一覧

認定された在外教育施設一覧は、文部科学省ホームページから確認できます。

各学校のホームページへのリンクも、同ページに掲載されています。

補習校の時間割

補習校には、平日の放課後や土曜日の午前・午後のどちらか半日授業を行う学校と、土曜日に一日授業を行う学校があります。

授業時数や授業科目が日本人学校に準じている「準全日制補習授業校」という学校もあります。

土曜日は出かけたり、習い事を入れたりしたい人も多いと思います。
近くに放課後に開校している補習校があればいいのですが、土曜日開校の補習校が多いのが現実です。。。

時間割

こちらは、娘が通っていたときのカナダの補習校の時間割です。

コロナをきっかけに、感染症発生時や大雪などの悪天候時は、オンライン授業も行われるようになりました。
オンライン授業の時間割は異なります。

幼稚部小・中学部高等部
教育活動
(健康・環境・
言葉・表現・
人間関係)
9:00~11:30朝の会9:00~9:10朝の会9:00~9:15
19:10~9:5519:15~10:45
210:00~10:45
業間10:45~11:00業間10:45~11:00
311:00~11:45211:00~12:30
411:50~12:35
昼食11:30~12:30昼食12:35~12:50昼食12:30~12:50
終わりの会12:30~13:00昼休み12:50~13:15昼休み12:50~13:15
513:15~14:00313:15~14:45
614:05~14:50
終わりの会14:50~15:00終わりの会14:45~15:00
1単位時間:小・中学部 45分、高等部 90分

休み時間や昼食の時間が短いですね…(-_-;)
遠方からだと、朝早く家を出て、帰宅は夕方になるので、一日がかりで、保護者の負担も大きいです。

授業教科

半日授業の学校は、主に国語・算数のみ、一日授業の学校は、国語・算数・社会・理科の授業を行うことが多いです。

こちらは、娘が通っていた当時のカナダの補習校の授業教科です。

生活科の授業の中で、日本の文化や日本の歌なども教えてくれました。

一日で日本の学校の一週間分の内容をカバーしなければならないので、授業が進むスピードは速いです!

学部・学年国語算数社会理科生活
小学部・1~2年3216
小学部・3~4年22116
小学部・5~6年22116
中学部22116
高等部・1年213
高等部・2年2
小論:1 ※
1 ※3
高等部・3年2
小論:1 ※
1 ※3
1単位時間:小・中学部 45分、高等部 90分
※選択科目

カナダの補習校は高等部まであり、「小論文」「数学Ⅱ・Ⅲ」まで教えてくれます。
高等部を設置している補習校は多くありませんが、高校まで通えると、かなり高度な日本語力を身につけることができると思います。

※授業教科は学校によって異なるので、各学校の情報をご確認ください。

補習校の行事・学校生活

日本の学校と同じような行事があり、朝の会終わりの会日直などもあり、日本の学校文化を体験することができます。

学校全体の行事以外でも、普段の授業の中で、日本の季節の行事を取り上げてくれます。

クラブ活動生徒会がある補習校もあるようです。

補習校の目的は、「帰国後に日本の学校に適応できるようにすること」なので、補習校に通った経験があると、帰国後や一時帰国時の体験入学でも、スムーズに日本の学校に馴染めると思います。

日本の文化を体験できるのはありがたいですよね!

【学校行事の例】

  • 入学式・始業式
  • 授業参観
  • 運動会
  • 発表会
  • 七夕まつり
  • 書き初め会
  • 餅つき大会
  • かるた・百人一首大会
  • 漢字検定
  • 避難訓練
  • 個別面談・学級懇談会
  • バザー
  • 卒業式・終業式

※学校によって異なります。

娘が通っていた期間は、ちょうどコロナ禍でオンライン授業だったので、このような行事はまったく体験できませんでした。。。(泣)

補習校の宿題・テスト

「補習校は宿題が多くて大変」って聞くけど、どのくらい大変なの?

補習校の目的は、「帰国後に日本の学校に十分適応できること」で、将来日本の学校に編入することが前提なので、日本の学校と同じスピードと内容で学習を進めていかなければなりません。

宿題

補習校は、一日で日本の学校の一週間分の内容を進めなければならないので、授業では先生の説明が多くなり、演習の時間を取るのは難しくなりますから、演習や時間のかかる日記・作文などは宿題になります。

娘が通っていたカナダの補習校で出された宿題は、こんな感じでした。

※小学1~3年生のとき

【一週間の宿題】

  • 国語の教科書の音読(毎日/記録表)
  • 漢字ドリル (2~3ページ)or 漢字プリント(毎週)
  • 算数ドリル(2~5ページ)or 算数プリント(毎週)
  • 作文系(毎週:下記のうち一つ)
    • 国語ドリル(2~3ページ)
    • 日記(1日分)
    • 作文(下書き or 清書)
    • 短歌・俳句・詩
  • 植物の観察日記(1学期)
  • 作文発表会の準備(2学期)
  • 学年末漢字テストの準備(3学期)

【夏休み・冬休みの宿題】

  • 国語の教科書の音読(毎日/記録表)
  • 漢字ドリル・プリント(前学期の復習)
  • 算数ドリル・プリント(前学期の復習)
  • 国語ドリル
  • 日記
  • 読書感想文(夏休み)
  • 植物の観察日記(夏休み)

小学校低学年の頃は、思ったほど多くないなと思いました。

テスト

学校によっては、毎週のようにテストがあるので、テストのための勉強も必要になります。

娘が通っていたカナダの補習校でも、日本の学校と同じように毎週、漢字テストと単元テストがありました。

単元テストは、日本の学校でも使っている大判のカラーのものです。

中学生になると、定期テストもあります。

これだけ聞くと「やっぱり大変そう。。。」と思うかもしれませんが、
日本の子供たちは、普通に毎日宿題が出されているし、テストもたくさんあるし、夏休みの宿題だって山ほど出されているんですよね。
一週間分で比べたら、日本の学校よりは少ない気がしますよ。

カナダの補習校では「駐在家庭を対象」ということを強調しているので、宿題もテストもしっかりありましたが、永住家庭の多い学校など、補習校によっては、もっと少ないところもあるようです。

補習校に通っていると、「宿題」や「テスト」という「強制力」と「タイムリミット」があるので、やらざるを得ない状況を作られるところが、補習校に通うメリットでもあり、デメリットでもあるかなと思います。

まとめ

補習校は、本来、日本に帰国予定の子供向けの学校です。
でも、永住であっても、日本に帰国しなければならなくなる可能性もあるので、いつ帰国することになっても、ある程度対応できるようにしておきたいですよね。

それに、日本の教育を受けられたり、日本の文化を体験できたりするのは魅力的ですよね!

低学年のうちは、現地校の宿題も補習校の宿題もそれほど大変ではないと思うので、通える範囲にあって、習い事が忙しくなければ、噂だけで判断せず、まずはやってみてはどうかなと思いますよ(^^)/

各学校の詳しい情報については、学校のホームページを確認したり、学校に問い合わせたりしてくださいね。
説明会を行っている学校もありますよ!

次の記事では、補習校に通うメリット・デメリットについてまとめています!

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