いつも Photo Life in Toyama へご訪問いただき、ありがとうございます。
最近、登山用クッカーを買い直したりメスティンを導入したりしましたが、ここで今までの登山用小型クッカーの復習とPRIMUSクッカーの長所・選び方を纏めておきたいと思います。
備忘録を兼ねているので読みづらい部分があるかもしれませんが、ご容赦のほどよろしくお願いします。
ではまず、これまでの経緯からいきたいと思います。
1.愛用してきたクッカーと使用感
高校生の頃から今まで、たくさんのクッカー(コッヘル)を使ってきましたが、私は山へ行くのに 1人、2人、3人というパターンが一番多かったので、クッカーもそれを基本に考えてきました。これが前提となります。
そしてアルミのものは基本的に消耗品。山ではどうしても凹んだりするので、長期間使用したものはチタン製になります。
従って、今までメインに使ってきたのは・・
・エバニュー チタンクッカー(浅型・深型)各種
最近では・・
・プリムス イージークックNS・ソロセットM(PCKK202) も使用しています
では、クッカーそれぞれの使用感です。
◆ エバニュー チタンクッカー 深型(セラミックコート)
900ml 単体 165g
エバニューのチタンクッカーは、初めて買ったのはもう思い出せないくらい昔ですが、それ以来、通常の型(浅型)と縦型(深型)のチタンクッカー各サイズを買い増しして使ってきました。
この900mlの深型は、昔あった1,400mlのエバニュー深型クッカーLと組み合わせると中にガス250OD缶と小型バーナーを入れることができますし、ちょうど2人用に使いやすいサイズとなり長期間愛用してきました。(途中でセラミック無しからセラミックコート有りに変更)
が、もう 1,400mlの深型は販売終了になって久しく、なかなか入手できなくなりました。
また、昔一般的だった大型(2-3L)を含めた浅型チタンクッカーシリーズも愛用していたのですが、これも今はないので、エバニュー・チタンで様々なサイズを揃えるのは不可能となりました。
そんなことや、使いやすいセラミックコートの軽量チタンコッヘルが欲しくなり以下のものを買いました。
◆ エバニュー チタンクッカー(セラミックコート)セットM
1,300ml, 900ml 重量 310g
これ、浅型ですが、セラミックコートで 1,300mlと900mlという2人用としてちょうどいいサイズでかなりの軽量。
中に追加で小鍋やアルミ食器が入れられることもあって今でも愛用しています。
◆ バーナーパッド NCNL サイズM
直径135mm 重量 30g
ただ、炊飯の予定がある場合チタンは少し使いづらい。ちょっとバーナーの火加減が強いと焦げついたりします。
そこでバーナーパッド。ですが、バーナーパッドってホームセンター等で売ってるものは意外に重いので軽いものを選ぶ必要があります。こちらのMサイズは安くて軽量 30g、そして直径135mmと上のチタンクッカーの小鍋にピッタリサイズなので、これなら許せます。
また収納袋付きなので、他のクッカーと組み合わせる時も傷がつきにくいのが良いですね。
※前述のエバニューチタンクッカー 深型(900ml)に使用する場合は上のリンク先・直径115mmのものを選ぶと良いです。
(重量 24g)
◆ ユニフレーム ライスクッカー ミニDX
1〜3合炊き 重量 415g
また、少々重くて良いなら炊飯クッカーを使うという手がありますね。軽い物はこれ一択でしょう。
これは今でも愛用しています。(2台目)
これは、沸騰するとフタがカタカタ音を立てるので失敗なくご飯が炊ける優れもの。私は様々な山へ連れていきましたが、底のアルミが厚いようで、どんな高山(日本国内)でも美味しいご飯が炊けました。内部はテフロン加工で手間いらず。また、3合までの米が炊けるクッカーとしては軽量で、私は一回り大きいチタンクッカーの中にスタッキングしていましたが、この方法が3人程度の縦走ではベストじゃないかと思います。
◆ PRIMUS クッカー イージークックNS・ソロセットM
900ml, 400mlセット 重量 250g
これは最近ソロ登山で使用するため買いました。
大鍋容量が900mlと小さいのでせいぜいソロ用ですが、大きい方の鍋で炊飯したところとても美味しく炊けるので、これもありだと思います。また小鍋は小さいですが、ぎりぎり簡単な調理ができるので最低限使用できます。
中に250OD缶が収納できる点を考えるとミニマル的な傑作かもしれません。
しかし、小鍋は大鍋のフタとして使う仕様なので、最低ほかにフタを買うのが必須です。そうでないと炊飯中・蒸らし中に小鍋が使えず何もできません。フタのサイズは、どちらの鍋にもシェラカップのフタ(リッド)が合います。
リッドは、熱い中使うので取っ手(ハンドル)付きが重宝します。(重量 32g)
2.PRIMUSクッカーの長所
私も最近PRIMUSクッカーを使う頻度が多くなりました。
PRIMUS イージークックNS・ソロセットM
そこでPRIMUSクッカーの良い点についてまとめます。
PRIMUSクッカーは現在とても人気がありますが、使っている立場としてその要因を探りたいと思います。
◆ ソロ用として使いやすいサイズ
◆ 堅牢
◆ ノンスティック(フッ素コーティング)加工済み
◆ 軽量
◆ 安価
下の比較を見ていただければ分かる通り、[1]はかなり小さいですが、それでもお茶等に最低限の容量を確保していますし、[2][3][4]ともソロ用として調理に最低必要な容量が確保されています。
また、ノンスティック加工は傷つきにくく、堅牢な割には軽量で安価とかなり実用性が高く、人気があるのも頷けると思います。
3.PRIMUSクッカーの比較
ところで、PRIMUSのソロ用クッカーにはいくつか種類があり、選択に悩みますね。
そこで、PRIMUSクッカーを比較してみました。
以下は、ソロ又は2人程度の使用を前提としPRIMUSクッカー4種を比較したものです。
[1][2]をひとつのグループ、[3][4]をひとつのグループと考えて見ると分かりやすいです。
[1] PRIMUS イージークック・ソロセットS (アルミ 630ml + 395ml / 収納時 110x128mm 重量 201g)
①収納できるガス缶サイズ:OD 110缶
②収納できる他クッカー:無し
③大小の鍋以外にフタの付属無し → フタとして95mmのカップリッドが使用可能
[2] PRIMUS イージークック・ミニキット (アルミ 840ml + 485ml / 収納時 113x124mm 重量 272g)
①収納できるガス缶サイズ:OD 110缶
②収納できる他クッカー:無し
③大小の鍋+フタがセット
[3] PRIMUS イージークックNS・ソロセットM (アルミ 900ml + 400ml / 収納時 125x150mm 重量 250g)
①収納できるガス缶サイズ:OD 250缶
②収納できる他クッカー:イージークック・ミニキット、ソロセットS
③大小の鍋以外にフタの付属無し → フタとしてシェラカップリッドが使用可能
[4] PRIMUS ライテックトレックケトル&パン (アルミ 1,000ml + フライパン / 収納時 113x124mm 重量 280g)
①収納できるガス缶サイズ:OD 250缶
②収納できる他クッカー:イージークック・ミニキット、ソロキットS
③鍋+フタ+パンがセット
以上を踏まえて、PRIMUSクッカーを選ぶポイントを見ていきます。
4.PRIMUSクッカーを選ぶポイント
PRIMUSクッカーは概ねソロから2人用ですがいくつかバリエーションがあります。分かりにくいですが、それぞれ意外に異なるので、その違いから選ぶポイントをまとめておきます。
※[1]や[2]は、上の「PRIMUSクッカー比較」の項目番号です
◆ 収納できるガス缶で選ぶ
最も一般的な250缶
小型の110缶
[1][2]は中に収納できるガス缶が110缶、[3][4]は250缶であり、サイズで2つのグループに区分できます。
従って [2]と[3]は価格・重量・容量が似ていても、サイズが違う別物と言えます。
そして、単体で使用する場合 [3][4]はもっとも一般的な250OD缶がすっぽり入るので、ザックにパッキングする際に有利になります。[1][2]と250缶を持参する場合、クッカー内に缶を入れることができないので、サイズ面の有利さがスポイルされるためです。
ただ、常に110缶を使用して軽量化を図っている方は[1][2]を主力にする選択肢がベターとなります。
◆ 構成・サイズの違いで選ぶ
例えば、絶対1Lの鍋は譲れないとか、食器として使うから深型のフタ(小鍋)でないといけない、といった拘りや納得性、微妙な構成要素・サイズの好みなどから、まず単体で使うものを選んだら良いと思います。
そして、それに足りないものを追加できるのがPRIMUSですから。
◆ スタッキング使用を考えて選ぶ
[1]と[2]はそれぞれ[3][4]の中にスタッキングできます。
従って、どれを選んでも使っているうちにクッカー(鍋)の数が不足すると感じたら追加することが可能です。
そこで、[1]と[2]のどちらを選ぶか、[3]と[4]のどちらを選ぶか、がポイントとなります。
ソロの場合
・[3][4]のどちらかを選択し、その内部にどうしても足りないものを追加したら良いと思います。
・ただし[4]の中に[2]をスタッキングすると([4]の直径が小さめのため)少々出し入れが面倒との情報が多いので、[3]を基本にして[1]か[2]をプラスするのがベターだと思います。
・また[1]の大鍋の容量が630mlと1合炊飯がぎりぎりなので少々不自由です。
・従って[3]と[2]を選び、900mlと840mlの鍋が使える状態がベストかなと思います。
・ただし[3]と[2]をフルセット持参すると272g+250g=522gとかなり重くなるので、[3]に加えて[2]の大鍋だけを組み合わせるのが良さそうですね。
2人使用の場合
・2人使用を前提にスタッキングを考える場合、「ソロの場合」で書いた"[3]+[2]の大鍋"でも2人で使用できますが、窮屈な割に重量的メリットが少ないので[3]か[4]をさらに大きいクッカーの中にスタッキングして使用する方法も検討したいところです。
・例えば[3]を中に入れるためクッカーサイズが、内径が125mm、高さが155mmくらいあれば良いので、以下のようなものを選べば可能です。
・こうした場合も、外側のクッカーは全て持っていかず必要なものだけにしておけば重量を減らすことができますね。
◆ 組み合わせ重量で選ぶ
そうは言っても山の道具で一番重要なのは重さ。組み合わせた場合の重量で選ぶことも重要です。
2人用クッカーでの目安はだいたい500g以内なので、これを目安に組み合わせを考え、重量オーバーの場合は一部抜いたりして調整したいものです。
ただし、PRIMUSクッカーのフタ側はほとんど立派な食器として使用できるものなので、クッカーを持ったら食器を持たない、シェラカップを持参しない、など工夫してトータル重量の削減に繋がるようにすれば良いでしょう。
PRIMUSクッカーはフタ部分がよくできているので、これをうまく使えば可能だと思います。
今日も最後まで読んでいただき、ありがとうございます。
週の半ば、エネルギーチャージして頑張りましょう。