さぁ今日の冒険が始まります!!
A la can が高卒後に通った専門学校のクラスメートにAさんという女性がいました。
彼女は素朴な人でした。
小太りで身長155cmくらい。
化粧は一切しない人で、福笑いのお多福さんが一番近い顔立ちでした。
失礼を顧みずはっきり書いてしまうと、容姿はひどくイケてなかった。
服装のセンスも変だったイケてなかった。
Tシャツにジーンズにスニーカー。
それが悪いわけではないけれど、見た人が「うわぁ…」って感じる、どこかちぐはぐなカッティングや色柄の取り合わせが多かったです。
ボソボソと話して明るさのかけらもなく、こちらの気が滅入るような印象の人。
そう、20歳前後の女子にしては壊滅的に、どこにも魅力を感じない人でした。
クラスメートとは言っても、私は親しく話したことはありません。
2年生になったちょうど今頃、Aさんに変化がありました。
着飾るようになったのです。
残念ながらそのセンスはやはり壊滅的で
・麦わら帽子
・サイズが合っていないブカブカでフリフリのきれいめ白ワンピ
・ボロッボロで汚れたスニーカー
よくわからない取り合わせで、奇異レベルに達していました。
高原の避暑地で過ごすお嬢様風を目指していたようにも受け取れますが、なんか違った。
麦わら帽子とワンピには、雑な手作業で造花のようなものをあぶなっかしく縫いつけていて、仮装行列かコスプレかと。
とくに麦わら帽子の花飾りはすごい量で、気持ちの悪い取り合わせの花輪を2~3周巻き付けて作られていました。
ある日、教室の出入り口近くに座ったAさんは、授業中に何回も外へ出ていました。
体調が悪くてトイレにでも行っているのだと思いました。
何回目かにAさんが教室へ戻ってきたなと思った次の瞬間のことでした。
うわぁぁぁぁぁぁ!!!
Aさんは大声で叫び、教室のドアにしがみついて泣き始めたのです。
うぉぉーーーーん!!!
後にも先にも人間があんな慟哭をするのは、あの時しか聞いたことがありません。
私たち学生はあっけにとられてしまい、身動きができませんでした。
Aさんと比較的仲の良かった女の子がAさんに駆け寄って立たせ、外へ連れ出しました。
その時に授業をしていた先生は、医学部中退という変わった経歴のかたで、Aさんが外へ連れ出された後、ポツリと言いました。
目つきが完全におかしかったな…
その日以来、Aさんが学校へ来ることはありませんでした。
精神的に病んでしまい、お家にいると聞きました。
病んだ理由が何とも後味の悪い話で…。
整理して箇条書きすると
-
Aさんは彼氏いない歴 = 年齢
- 1年生の終わりごろ、合コンに初めて誘われて行き、そこで会社員の男性と出会った
- 会社員氏は社会通念として挨拶代わりの名刺をAさんに渡し、合コンなのでそれなりに話もした
- 彼にAさんと付き合いたい希望は無く、その場を失礼なくやり過ごせればよかった
- 交際経験のないAさんは、自分の話を聞いてくれたので会社員氏と交際し始めたと勘違い
続きはまた今度ね!!