マイク役 フィン・ウルフハードの苦悩と今後

海外ドラマ
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この記事は前回の記事『マイク役 フィン・ウルフハードは日本が大好き!』の続きとなります。

人気子役と業界の闇

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フィンが「ストレンジャー・シングス 未知の世界」や「IT/イット それが見えたら、終わり。」など話題作に次々に出演し、キャリアを切り開いていた頃、ある騒動に巻き込まれます。

ハリウッドでのme too運動が盛んになっていた当時、フィンの事務所のスタッフが元子役から性的暴行で告発を受けたのです。多くの未成年が所属する事から、被害者をこれ以上増やさないように告発に踏み切ったとのことですが、その後も複数名から同スタッフに対する告発が続きました。

事態が明るみになると、フィンは事務所を移籍。
その後同スタッフは解雇されています。

しかし当時、そのスタッフが仕事をしていた一番知名度のある子役こそがフィンだったため、多くの人がフィンも被害者なのではと憶測をしました。

また同時期にある27歳のモデルがインスタグラムにフィンの写真を投稿。
そこには「4年後に連絡して」という文章が添えられていた事から炎上する騒ぎに。

当時14歳だったフィンを性的対象として見ること事態がタブーであるため、わざわざ4年後という言葉をつけるということは自覚があるはずなのに「子役を性対象として見るな」といった声が相次ぎました。

さらにフィンはストレンジャー・シングスの公開直後からストーカー被害に遭っていることも明かしています。
「13歳の時、撮影現場から帰る時に何人かの大人に自宅までつけられたんだ。一人で歩いていたら、後ろからついてきて、家のドアを開けるまで不安になってきて、少しはやく歩いたんだ。そしたら彼らも足早になって、突然”一緒に写真撮ろうよ”って言ってきたんです。僕は断って、子供を追いかけないでと頼みました。タクシーで追いかけてくる人もいるし、容赦ないんだ。」と振り返っています。

このように本人の意思とは関係なく業界の闇が渦巻く環境で子役として成長していくのは、フィンに限らず子役にとって辛いことも多いはず。

しかしフィンはストレンジャーシングスの現場では、そういった危険に晒す大人がいないと断言しています。密接な時間を過ごす現場の大人から被害を受ける子役が多い中、フィンは「もし僕が90年代の業界で仕事をしていたらトラブルに巻き込まれていたかもしれない。でも今は子役を守るルールが沢山設けられました。もちろん、全ての現場がそうじゃないことは知っています。そういう不快な出来事は今も起きていますから。でもこの作品の他の子役に聞いても同じ答えが返ってくると思います。子供にドラッグやアルコールをすすめたり、不快なパーティーに連れて行くような大人はストレンジャーシングスの現場にはいません。」

実際に14歳の時にコミコンで、司会者の俳優から「史上最高のポルノ・ネームで生まれた俳優」と紹介されたフィンが、まだ幼く対処に困って笑いながら「やめて」と言っているところを、すかさずスティーブ役のジョー・キーリーやホッパー役のデヴィッド・ハーバーが「何も言わなくていい」「大丈夫、無視するんだ」とケアしている姿が話題となりました。

直面したメンタルヘルスの問題について

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多くの子役が陥ってきたドラッグやアルコール乱用に関しては、自ら危険性を理解し距離を取って成長出来たというフィンは「その分、ジャンクフードに依存しているんだ。もう20歳なのに、まだ4歳児みたいな食事を好んでるよ。」と語っています。

しかし、彼は最近になって自らのメンタルヘルスの問題を明かしてきました。
人気作品に相次いで出演していた子役時代はあまりに忙しく、一躍スターとなったフィンは世間の注目を浴びながら成長をしてきました。

前述のとおり、熱狂する人たちに子供の頃から対処しなければならなかったフィンですが、15歳頃からパニック発作を起こすようになってしまったそう。

一見順風満帆そうに見えるフィンに対して「元気そうだね。今が一番良い時期だよ!」と声をかけてくる人が沢山いたそうですが「でも僕の脳内ではあらゆる考えや不安が渦巻いていました。まだキャリアも発展途上だったし、不安も大きかった。それでも仕事に支障をきたさないように、無意識に自分の中に抑え込んでいったんです。」と振り返っています。

日常的にパニックアタックに襲われるようになってしまったフィンですが、ある人の存在がとても癒しになったと明かしています。
2024年に日本公開予定の映画「僕らの世界が交わるまで」の撮影をしていたフィンは、「これが大人として初めて任された役だ。しっかり果たさなきゃ」とプレッシャーと緊張を感じていたそうで、いざ撮影が始まるとパニック発作に襲われてしまったそう。

その時、脚本・監督を務めるジェシー・アイゼンバーグがフィンに寄り添い励ましてくれたそうです。
自身も10代から俳優として人気を得ていた経験があるジェシーは、自らもパニック障害に苦しめられた過去を共有し、どんな風に対処してきたか教えてくれたそう。
ジェシーと自身の悩みを共有できたことで、安心感を感じることが出来たと明かしています。

また、ストレンジャー・シングスの現場でも度々パニック発作に襲われていたというフィンは、とある撮影中に発作を起こした時の事を「ダスティン役のゲイデンとルーカス役のケイレブと撮影していた時にパニック発作を起こしてしまったんだ。ダファー兄弟がすぐに気付いてすぐさま撮影を中断してくれました。そしてゲイデンとケイレブが、駆け寄ってきて一緒に座って二人が僕を抱きしめてくれたんです。彼らと強い絆があるのは、お互いにそういった状況を支え合ってきたからです。彼らとは一生の絆があります。生涯付き合って行くでしょう。」と振り返っています。

フィンはストレンジャー・シングスの共演者たちについて「同じ境遇で育ち、似たような悩みを共有している彼らの存在は、とても支えになっています。でも私たちは文字通り家族のようなので、毎日グループチャットをする訳ではありません。いとこと毎日連絡を取りますか?おそらくしない人が多いですよね。お互いの誕生日など大事な日にはお祝いをしたり話をしますが、それ以外の時は実際の家族がそうであるように、必要としている時には必ずお互いがいるという存在なんです。」と語っていて、キャストとは友情を超えた絆があると明かしています。

周囲の存在に支えられながら、自らのメンタルヘルスの問題に向き合うことを決心したフィンは、今では症状が改善してきた事を報告しています。

「不安が完全に消え去ることはありません。しかし、理解することではるかに扱いやすくなります。」と語るフィンはCOVID-19のロックダウン中、自らのメンタルヘルスと向き合いセラピーを受けていた事を明かしています。またチャリティー活動や瞑想がとても役立ったと語っており、実際にフィンは現在メンタルヘルスの問題に関するサポートやチャリティー活動を盛んに行っています。

弁護士であり、現在は先住民の権利研究者として活動している父親を持つフィンは、幼い頃から先住民の問題について常に話し合い、歴史的な認識を両親から教わって育っていた事から、先​​住民の権利を擁護する活動も行っています。
「無視されたり差別されたりしている彼らのコミュニティを人々に知ってもらうのを手伝うことで、私たちは一緒になってお互いから学ぶことができるかもしれません。」と語っています。

また「私は自閉症スペクトラムの人たちと関わりながら成長しました。とても心の近くにいます。」と語るフィンは、自閉症に関する慈善活動も行っていて「多くの財団は、自閉症は治療すべきものであるとしていますが、私は自閉症は治療するものではなく受け入れるものだと考えています。自閉症を防ごうとするためではなく、彼らがどれほど素晴らしいことであるかを研究するためにもっと資金が投入されるべきだと思います。」と語っています。

その他にも、自身もバンド活動をするミュージシャンでもあるフィンは、医療ケアを必要とする音楽家たちをサポートする資金を集めるためにチャリティーショーを主催するなど様々な慈善活動を行っています。

シーズンフィナーレと今後の活動

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俳優、ミュージシャンなどマルチな活動をするフィンですが、監督デビューも果たしています。
実は既に短編映画などでは既に監督を務めた事がありましたが、自身も出演する長編ホラーコメディ映画「Hell of a Summer」で共同監督を務めています。

元々製作に興味があったフィンは、ストレンジャーシングスの現場でもよく撮影に関してカメラアングルや全体の流れなど、熱心に製作陣と意見を交わしている姿が撮られています。

シーズン5でフィナーレを迎えるストレンジャーシングスについて、フィンは「シーズン4を観終わったら”あぁ、早く現場に戻ってシーズン5の撮影をしたい”って思いました。このドラマを早く終わらせたいって意味ではなくて、僕も早く続きが観たいって思ったんです。」と語る一方「でもマイクと離れるは寂しいです。それでも人生の次の章に行くには、別れは必要な事だと思っています。」としています。

シーズンが続行される可能性については「それはないはずです。」と断言していて「ダファー兄弟は、完璧なラストを描いているはずです。でもみんながこの作品をもっと観たいと思ってくれてる事は嬉しいです。」

10年にも渡り共に成長したキャストについては、「私が望むのは、キャラクターそれぞれにファンの人が満足するようなエンディングが用意されている事です。私たちはシーズン5のプレミアの時にはお酒が飲める年齢になっています。びっくりだよね。キャストみんなと乾杯できるんです。ストレンジャーシングスが終わっても、私たちが友達じゃなくなる事はないです。永遠の絆があるからね。」と語っています。

今回はストレンジャー・シングスでマイク・ウィラーを演じるフィン・ウルフハードの活躍や人柄についてご紹介しました。
また気になる情報があれば随時更新していきたいと思います。

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