STEAM教育は、科学(Science)、技術(Technology)、工学(Engineering)、芸術(Arts)、数学(Mathematics)の頭文字を組み合わせた言葉で、これらの分野を総合的に取り入れた教育アプローチを指します。
これらの異なる領域を、子どもたちが探求することで、関連スキルや知識を結びつけることを通じて、クリティカル・シンキング、問題解決力、クリエイティビティなどを育むことを目的としています。
このアプローチは、現代社会で必要とされるスキルを促進し、子どもたちが協力し合いながら、現実の課題に取り組む力を養うことを重視しています。
例えば、科学的な問いかけに対するエンジニアリングのアプローチや、アートを通じた創造的な解決策の模索などがSTEAM教育の一環として取り入れられます。
STEAM教育は、子どもたちが単なる知識の蓄積だけでなく、実際の問題に対処し、イノベーションや創造性を発揮できるような総合的な学びを提供することを目指しています。
✅未就学児~小中学生を持つ保護者の方
✅子どもの年齢に応じた、STEAM教育のロードマップを知りたい
✅STEAM教育を子どもに取り入れる際に、親が心掛けるべき5つの習慣を知りたい
日本のSTEAM教育とは?
日本は、Society5.0時代を生きる子どもたちを支援するため、1人1台端末のGIGAスクール構想を急速に進めています。
Society5.0時代とは、サイバー(仮想)とフィジカル(現実)を融合させることで、経済発展と社会的課題の解決を両立させる社会のことです。
日本は、GIGAスクール構想で採用される問題解決型学習を通じて、文理分断を脱却し、STEAM教育の実現を目指しています。
STEAM教育のロードマップ
以下の段階的なアプローチで、子どもの年齢に応じた、プロジェクトや実践的な経験を通じて、STEAM分野への興味を育んでいくと良いでしょう。
- 3歳: 基本の触れる学び
- 色や形、基本的な数の概念を楽しいアクティビティで学ぶ
- シンプルな科学実験キットを通じて触れ合いながら学習
- 4歳: 創造的な遊びから学ぶ
- 創造的なプレイとしてのプログラミングの基本を導入
- 簡単なパターンやシーケンスを理解するゲームを取り入れる
- 5歳: 探求心を育む
- Scratch Jr.などを用いて基本的なプログラミングの理解を深める
- 簡単な科学実験を通じて自然の法則を発見
- 6-8歳: 基本を強化する
- Scratchを使ってシンプルなゲームやアニメーションを作成
- ロボットキットで基本的なエンジニアリングの概念を学ぶ
- 9-11歳: 創造性を発展させる
- より複雑なプログラミング言語を導入し、小さなプロジェクトを作成
- 数学系のボードゲームやアプリで数学的思考を強化
- 12-14歳: 深化と専門性の開始
- STEMプロジェクトに挑戦し、深い理解を築く
- 簡単な電子工学やプログラミングプロジェクトに取り組む
- 15歳以上: 進階したプロジェクトと実践的な経験
- 大学のオンラインコースで専門的な知識を深める
- インターンシップやリアルなプロジェクトに参加して実践的な経験を積む
STEAM教育で親が心掛けるべき5つの習慣
STEAM教育を子どもに取り入れる際に、親が心掛けるべき5つの習慣を紹介します。
- 好奇心を尊重する
- 子どもが自分で問いかけ、探求心を発展させることは重要です。親はその好奇心を尊重し、質問に答えるだけでなく、彼らが自分で答えを見つける手助けをすることが大切です。
- 実践的な経験を提供する
- 知識だけでなく、実際の経験も大切です。親は子どもに、手を動かして学ぶ機会を提供することで、STEM分野に対する興味を育むことができます。
- 失敗を許容する文化を作る
- STEMプロジェクトや実験では、時に失敗も含まれます。親は子どもに対して、失敗は学びの一部であり、それを通じて新しいアプローチや考え方を見つけることができると教えることが重要です。
- リソースを活用する
- インターネットや図書館などのリソースを活用して、親も一緒に学ぶ姿勢を示すことが重要です。親が自らも興味を持ち、学び続けることは、子どもに良い影響を与えます。
- 自己表現を奨励する
- 芸術もSTEAMの一部です。子どもがアートやデザインを通じて自己表現できるように奨励することで、クリエイティビティが育まれます。
これらのポイントを意識して、親は子どもにSTEAM教育を身近に感じさせ、楽しい学びの環境を提供していきましょう。