齋藤武夫の教育原論



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1

教育には矛盾した二つの側面があります。

A 子供の現在を否定して高めていくこと

B 子供の現在を肯定して在るだけで価値だと悟らせること

ふつうAが教育だと考えられていて、A がなければ教育ではないが、実はBがしっかりできないとAは成り立たちません。

不思議なことですが、あるがままの自分にかけがえのない価値があると悟ることが、あるがままの自分を否定して伸びていく力を生み出すのです。

これがぼくの教育原論です。

2

子供たちに、あるがままの自分のかけがえのない価値を悟らせるのが「日本が好きになる!歴史授業」です。

それは子供たちに「素晴らしい国日本のかけがえのない一員」という自覚をもたらします。それが一人一人の自己肯定感になります。

E・H・エリクソンのアイデンティティー概念と同じですね。共同体への帰属意識=自己肯定感ということです。

歴史授業ので実践を通してそれが実感できました。

3

Bのあるがままの価値ってのは、生まれてきたことが価値ってことですから、知識や能力や技術みたいに外側に張り付いてるものは関係ないのね。

ただおるだけで人は大事なの。

学校というところではとくにね。

これを教育の母性と呼びました。

Aのいわゆる「教育」が教育の父性です。

こういう原型的な発想はユングから来ています。

教育は教育だろうって、悩まない人はこういうことにも気付きません。現実の子供を見ていないから。
文科省は「自己肯定感」を育てるプロジェクトを一貫してAだけで考えています。

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この記事を書いた人

昭和24年、埼玉県生まれ。昭和59年、大宮市の小学校教員に採用される。大宮教育サークルを設立し、『授業づくりネットワーク』創刊に参画。冷戦崩壊後、義務教育の教育内容に強い疑問を抱き、平成7年自由主義史観研究会(藤岡信勝代表)の創立に参画。以後、20余年間小中学校の教員として、「日本が好きになる歴史授業」を実践研究してきた。
現在は授業づくり JAPAN さいたま代表として、ブログや SNS で運動を進め、各地で、またオンラインで「日本が好きになる!歴史授業講座」を開催している。
著書に『新装版 学校で学びたい歴史』(青林堂)『授業づくりJAPANの日本が好きになる!歴史全授業』(私家版) 他、共著に「教科書が教えない歴史」(産経新聞社) 他がある。

【ブログ】
齋藤武夫の日本が好きになる!歴史全授業
https://www.saitotakeo.com/

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