賃貸住宅の騒音トラブルで悩んだらどうすればいいの?

当ページのリンクには広告が含まれています。
悩む人

最近、引っ越してきた上の階の人の生活音が気になる…。
夜もびっくりして目が覚めたりして、結構深刻です。

フーラー

それは困りますね。騒音トラブルで事件に巻き込まれたり、精神的苦痛、体調を崩されたりしても大変ですので早めに対処しましょう!

目次

何デシベルから騒音?

人が騒音と感じるのは60、70デシベルを超えてからとされていますが、環境や人によっても感じ方は変わってきます。

また、昼間と夜間とでも違いますね。

騒音基準

環境基準は、地域の類型及び時間の区分ごとに次表の基準値の欄に掲げるとおりとし、各類型を当てはめる地域は、都道府県知事(市の区域内の地域については、市長。)が指定する。

昼間(午前6時~午後10時)夜間(午後10時~午前6時)
療養施設、社会福祉施設等が集合して設置される地域50 デシベル以下40デシベル以下
主として住居の用に供される地域
55デシベル以下45デシベル以下
住居と併せて商業、工業等の用に供される地域60デシベル以下50デシベル以下
環境省

音の大きさは「デシベル」で表します。

「デシベル」聞いた事はあるけど、実感がわかない方もいるかもしれませんね。

騒音の目安

  • 90db パチンコ店内
  • 80db ゲームセンター店内
  • 70db 地下鉄の車内
  • 60db 銀行の窓口周辺
  • 50db 書店の店
  • 40db 図書館の館内
  • 30db ホテルの室内

日常生活音のいろいろ

日常生活音のいろいろ音の大きさ
家庭用設備エアコン約41~59 デシベル
温風ヒーター約44~56 デシベル
換気扇約42~58 デシベル
風呂又は給排水音約57~75 デシベル
家庭用ヒートポンプ給湯機(エコキュート)約38~46デシベル
家庭用燃料電池コージェネレーションシステム(エネファーム)約37デシベル
家庭用機器洗濯機約64~72 デシベル
掃除機約60~76 デシベル
目覚まし時計約64~75 デシベル
電話のベル音約64~70 デシベル
ピアノ約80~90 デシベル
エレクトーン約77~86 デシベル
ステレオ約70~86 デシベル
テレビ約57~72 デシベル
その他犬の鳴き声約90~100 デシベル
子供のかけ足約50~66 デシベル
ふとんをたたく音約65~70 デシベル
車のアイドリング約63~75 デシベル
人の話し声(日常)約50~61 デシベル
人の話し声(大声)約88~99 デシベル
東京都環境局

騒音トラブルの判例

マンションの上階の幼児による騒音について、下階住民からの慰謝料請求が認められた事例

被告が居住開始後、長男(当時3~4歳)が在室のときは、室内を走り回ったり、跳んだり跳ねたりが多くなり、その音がひどくなった。原告が管理人に相談した結果、書面にて「子供の室内騒音発生を抑えるように」と配布されたが、それでも改善がなく同年掲示板に「日常の生活音に配慮」することを掲載したり、管理組合や警察に相談したが解決には至らなかった。

騒音調査の結果

第一種中高層住居専用地域、騒音計で騒音値を測定したところ50~60dbの騒音がほぼ毎日発生している。

原告の主張

・被告が同じマンションに引っ越してきて以来、子供が走る、跳び跳ねるなどの騒音に悩まされてきた。
・発生している騒音は東京の条例における規制値、受忍限度を超えている。
・被告に対して直接及びマンションの管理組合、警察から何度も警告しているが、改善しなかった。

被告の主張

・受忍限度は超えていない。
・騒音を発生させないようにカーペットを敷くなど配慮していた。
・長男は初めはマンションになれず遅くまで起きていたが、慣れてからは遅くまでは起きていない。
・被告からは一方的に注意をされたので、嫌なら自分が出ていけといった。

裁判所の判断

本件マンションは遮音性能上やや劣る水準である上、3LDKのファミリー向けであり子供も居住することも予定している。しかし、平成16年4月頃から平成17年11月頃まで、ほぼ毎日騒音がかなり大きく聞こえるレベルであった。

マンションの暗騒音は27~29デシベルと低く、騒音は50~65デシベルとかなり大きく、夜間や深夜に発生することもあったため、被告は長男をしつける等誠意ある対応をするのが当然である。しかし被告は床にマットを敷いたものの、その効果は明らかでなく、「これ以上静かにすることはできない。」と原告側の申し入れを取り合おうとせずその対応はきわめて不誠実なものだった。これによって原告は精神的な苦痛、食思不振,不眠等の症状を生じた。

損害賠償として36万円を支払い、訴訟費用の六分の一を負担するようにとの判決が下された。

建物の構造

  • 木造
  • 軽量鉄骨造
  • 重量鉄骨造
  • 鉄筋コンクリート造
  • 鉄骨鉄筋コンクリート造

防音性に優れている建物

木造 < 鉄骨造 < 鉄筋コンクリート造 < 鉄骨鉄筋コンクリート

鉄骨鉄筋コンクリート造が防音性に優れています。

また、二重サッシになっていると防音効果が高いです。

壁の厚さ、騒音トラブルの有無などを部屋を探す際に不動産会社に聞いてみると未然に防げそうですね。

防音対策

自分は大丈夫と気付かない場合もあります。いつ加害者になるか分かりません。

間違えてもうるさいからといって、こちらから天井をつついたりしないようにしましょう。

対策としては防音のカーペットやマット、防音カーテン、防音壁などしてみる。

騒音の相手に直接言わず、管理会社や大家さんに相談する。

管理会社は書面を各部屋に配布または掲示板などに貼りだしをするので、誰が言ったか特定しにくいようにしてくれます。

住み替えを考えてみる

いろいろ対策をしたけれども改善しない場合は引っ越しも視野にいれてみましょう。

賃貸なら持ち家と違い比較的引っ越ししやすいですね。

遠方の地域のお引越しならネットで探すのもおすすめです。

まとめ

騒音は環境や人によって受け取り方が違う。

騒音トラブルに巻き込まれないようにするには、部屋探しの時に建物の構造に気をつけてみる。周囲の環境をチェックする。

気にいった物件があったら不動産会社に騒音トラブルの有無を聞いてみるのもいいかもしれません。

もし、トラブルに遭遇したら管理会社や大家さんに相談してみる。

加害者にならない為にも普段から周りに気遣う生活を送りましょう。

ここまで読んで頂きありがとうございました。

応援ありがとうございます(^^♪

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!

この記事を書いた人

田舎の不動産会社で働いています。

日々の中での体験や気づいた事を少しでも誰かのお役に立てれば嬉しいです。

コメント

コメントする

目次