「すでに行き先が決まっていて、京都駅についた。さて、本願寺はどこだって、誰かに聞くのと違うよね。運良く、誰かに教えてもらったとしたら、的確に聞けるでしょ?、ここからどのくらいで、歩いて行ける?と、したらどの位の時間??とか」

「行く目標が決まっていたら、その方向への道をあるだろうねっ」

「うん、僕も実は起業する前にセミナーに行ったことがあるんだ。で、ああ、なるほど、なるほどって納得した。いい話を聞けたなあって思ったんだ・・」と、トーンダウンすると

「思ったけど??ってなによ」と、グイッとこっちに顔を寄せてくる恵子に

「ああ、でもなそれだけだった。僕の道を歩けるのは僕だけだった」

「僕の道って??」

「ああ、きっと君と同じように誰かに道案内をしてもらえる人を探していたのだろう。でも、道には看板だけがあり、そこに歩き出すのは自分の足しかない。看板はいくらでもあるけどたどり着けないんだ」