中学受験において、お子さんの偏差値が思うように上がらないとき、親としては心配事も多いかと思います。
そのような時、偏差値がさらに向上する可能性はあるのか、また、偏差値の伸び幅が大きい子がどのような勉強をしているのか、疑問が生じることもあるでしょう。
この記事では、私の塾講師としての経験から、中学受験における偏差値の伸び幅が大きい子と少ない子の特徴についてお話しします。
お子さんの勉強習慣を見直す際などに、ぜひ参考にしてみてください。
中学受験で偏差値が急に上がることはある？
親にとって、子どもの偏差値は常に気になる点です。
模試の結果などで偏差値が上がらないとき、親としては心配が増すでしょう。
しかし、偏差値だけに固執しすぎるのは好ましくありません。
また、偏差値が上がらないからといって、すぐに志望校を諦める必要はありません。
偏差値は急激に変わることもありますし、これは最後まで分からないことです。
例えば、小学校6年生になってから偏差値が上がるケースもあります。また、ラストスパートで偏差値が上がることもあります。
重要なのは、偏差値に振り回されず、必要な勉強に集中し続けることです。
日々の勉強が受験の傾向に即していれば、結果もついてきます。
偏差値が上がる可能性を前提に、そのために何をすべきか、受験で成功するためには何が必要かを冷静に考えることが大切です。
受験勉強を行う際に意識すべき重要なポイントは、受験の傾向に沿った勉強を行っているかどうかです。
中学受験の目的は、志望校に合格することです。そのためには入試を突破する必要があります。ですから、受験勉強はただ勉強をするだけではなく、入試の傾向に合わせたものでなければなりません。
ある程度勉強をしているのに偏差値が上がらない場合、今の勉強が受験の傾向に適合しているかどうかを再確認する必要があります。
受験勉強は、高度な専門知識が必要なわけではありませんが、単に簡単な分野だけを勉強するのも効果的ではありません。重要なのは、入試の傾向に沿った勉強を行うことです。
難しい勉強だけを続けるのでもなく、簡単な勉強だけを続けるのでもなく、バランスよく受験の傾向に合わせた勉強を行うことが重要です。
日頃の勉強が受験の傾向に沿っているか、受験の目標から逸れていないかを確認し、改善することで偏差値が上がる可能性もあります。これらのポイントを意識してみてください。
偏差値の伸び幅が大きい子どもの特徴は？
偏差値の伸び悩んでいる場合、特に復習の重要性が際立ちます。復習をコツコツ積み重ねることが、偏差値を上げる上で大きな要素となります。
勉強において、一度覚えた知識も定期的な復習が欠かせません。全てを一度に完璧に覚えることは難しく、知識の定着や補強には定期的な復習が必要です。復習を継続することで、知識がより堅固になり、正答率も向上します。
ただし、復習による成果は即座に現れるものではありません。中学受験の勉強範囲は広範囲にわたりますから、すぐに全てを完璧に覚えることは困難です。しかし、根気よく復習を続け、少しずつ知識を精度よく補強していくことで、ある時点から偏差値が飛躍的に上がることがあります。
特に小学校6年生や受験直前期には、受験範囲の総復習が行われます。これまでの根気強い復習が功を奏し、この時期に実力を十分に発揮できることがあります。
復習は結果が即座に現れるものではないため、歯がゆい部分もありますが、根気強く続けることが重要です。長期的な視点でコツコツと勉強を進めることで、偏差値の向上につながります。
基本的な考え方ですが、苦手分野を克服し得意分野に変えることで、偏差値や成績が向上します。
これまで点数を落としていた苦手な分野で点数を獲得できるようになれば、成績も自然に上昇します。
ただし、苦手分野を得意分野にすることは容易ではありません。
受験勉強は幅広い範囲をカバーしなければなりませんので、常に苦手な分野だけを重点的に勉強するわけにはいきません。
しかしながら、苦手な分野を放置するわけにもいかず、他の範囲を勉強しつつ、苦手な分野の克服にも少しずつ取り組む必要があります。
このように、苦手分野の勉強や復習を効率的に進めることで、偏差値が大幅に上昇する可能性があります。
当然のことですが、まずはどこが苦手分野なのか、正確に把握する必要があります。
しかし、この正確な把握ができていないケースは意外にも多いのです。
漠然と「この範囲は苦手」という意識はあっても、具体的にどの単元が苦手なのか、どのような形式の問題が苦手なのか、十分に把握しきれていないことがしばしば見受けられます。
この点を正確に把握し、具体的にどの範囲のどの単元を復習すべきか、どのような問題形式に対策すべきなのか、方向性を明確にすることが重要です。
偏差値の伸び幅が大きい子どもは、このような苦手範囲の把握が得意な傾向にあります。
適切な方針のもと、コツコツと苦手分野に取り組むことで、必ず偏差値に反映されるでしょう。
まずは苦手分野を正確に把握し、冷静に分析を進めてみてください。
苦手分野の対策や復習は重要ですが、得意分野もしっかりと実力を維持する必要があります。
先に述べた通り、受験勉強では常に苦手分野ばかりに焦点を合わせるわけにはいきません。
苦手分野に時間を費やしすぎて、得意分野の勉強がおろそかになり、得意分野の成績が下がることもあります。
このような状況を防ぐためにも、得意分野の復習をしっかりと行い、高い実力を維持する必要があります。
また、得意科目の中にも苦手項目は存在するでしょう。そこにも少しずつ対策を行えば、得意分野がさらに強化されます。
勉強をしていると、自然と苦手分野に目が行きがちですが、偏差値を上げるためにも、得意分野の復習と実力維持を意識してください。
中学受験においては、知識の暗記だけでは試験に対応することはできません。
科目や分野ごとの知識の習得は重要ですが、それだけでは受験問題に十分に対応できないのです。
受験問題は単純な一問一答形式だけでなく、選択肢問題や記述問題など様々な形式が出題されます。
さらに、算数や理科などでは計算問題もあります。
従って、受験科目ごとにどのような形式の問題が出題されるかを理解し、その形式に慣れることが必要です。
知識を暗記しても、問題に正確に答えられなければ得点には結びつきません。
したがって、知識の習得と共に、受験の傾向に合わせた対策を行い、試験形式に慣れることが不可欠です。
また、近年の中学受験では思考力を問う問題も増えています。
知識だけではなく、なぜそのような結果になるのかを論理的に考え、問題を解決する能力が求められます。
このような思考力を養うためには、基本的な教科書の内容を理解した上で、問題演習を行うことが重要です。
特に最新の受験問題集には、応用力や思考力を鍛える問題が多く含まれています。
これらの問題に積極的に取り組み、実践的な力を養うことが大切です。
また、問題演習だけでなく、日常生活での社会や科学に関する事象にも関心を持ち、その背景や理由を考える習慣を身につけることも重要です。
まとめ
この記事では、中学受験において偏差値の伸び幅が大きい子の特徴について解説します。
中学受験における偏差値は、時に急激に上昇することがあります。その大きな要因の一つは、コツコツとした復習の徹底です。
復習は子どもにとって退屈な作業かもしれませんが、勉強においては欠かせない要素です。特に苦手な分野は徹底した復習が必要であり、これを克服することで偏差値や成績が向上します。
一方、得意な分野も油断せずに復習を行う必要があります。これにより実力を維持し、偏差値の上昇につながります。
また、受験の傾向に合わせた勉強も重要です。試験の傾向を把握し、適切な対策をとることで、偏差値アップにつながります。
中学受験は知識の暗記だけでなく、実戦的な力を養うことが求められます。日頃から勉強方法を見直し、改善点を見つけ出し、偏差値アップを目指しましょう。
参考文献
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