浅春の渓に張り付く弥勒仏
「方円」2020年5月号円象集掲載。
2020年2月24日、京都府南部・和束町のハイキングコースを訪れる。和束川沿いの道を暫く歩くと、川を覗き込むように佇む高さ6メートルの磨崖仏が姿を現す。足元には、正安二年(1300年)四月作との碑文が残されている。また、流域には水流による浸食の窪みに小石が入った事により出来た鴎穴が幾つか見られる。川沿いの道は桜並木が続き、花の季節はさぞかし奇麗だろうと思いながら歩いていたが、まだ寒い季節。そんな中で見た摩崖仏の堂々たる姿に感銘を受けて詠んだ句。
この摩崖仏は、亡父のアルバムで初めて存在を知った。生前様々な場所に足を延ばしては、石仏や摩崖仏をカメラに収めていた。そんなアルバムを全てデータ化しており、「摩崖仏」というフォルダを遺している。私の夢は、その中に収められた写真の場所を全て訪れる事。ほとんどが近畿圏内で、ほぼ辿り着けたのだが、元箱根と、父母の新婚旅行先である臼杵はまだ訪れていない。今は色々あってなかなか足を延ばせないが、いつか行ってみたい。自分にとっての未踏の地を訪れれば、句作の刺激にもなるだろう。
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