いつもより早き目覚めや雪柳

 

「方円」2006年6月号雑詠掲載。

我が家は北向き。2階の寝室は南を向いていて、窓から庭が見える。毎年春になると、真っ白な雪柳の隣に、黄色の鮮やかな連翹の花が咲く。私の部屋の窓は、ちょうどその雪柳を見下ろす位置にあり、窓を開けると、朝日を浴びた白い花が実に鮮やかに見える。休日、元来朝は早い方だが、その日はいつもよりさらに早く起きる。いいお天気で、窓を開けると白が目に飛び込んでくる。今日はいい日になりそうだ。何となくそう感じる。そんな朝の風景を切り取って、素直に詠んだ句。

この句を詠んでから18年。両親とも他界し、今は同じ家に一人暮らし。今は当時寝ていた部屋から、隣の座敷に移って、雪柳からは少し離れた。恥ずかしながら、庭の手入れは行き届かず、雑草が生い茂っている状態。それでも雪柳や連翹は咲いてくれる。側溝近くには満開の躑躅にチューリップ。冬は万両。何も手を加えていないのに、咲いてくれる。そこに土がある限り、何も言わなくても、当たり前のように咲いてくれる。そんな草花に感謝して、この連休中、たまには庭や生垣を手入れして、放置していたことを謝らねばならない。

 

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