車の全幅の拡大が止まりません。
アウディは、2025年2月17日、A4(モデル名は「A5」ですが、早晩「A4」に戻る見込み)をフルモデルチェンジ(FMC)しました。そのサイズは、全長4835㎜×全幅1860㎜×全高1455㎜(ワゴンは全高1470㎜)です。
先代のサイズは全長4760㎜×全幅1845㎜×全高1410㎜(ワゴンは全高1435㎜)でしたので、全幅1850㎜の壁を軽々と飛び越えたことになります。
私は、ベンツE450ワゴンとアウディA3スポーツバックを保有しています。今年の年末に、E450ワゴンは3年目、A3は5年目の車検を迎えます。
どちらも非常に良い車であり、乗りこむたびに質感の高さにうならされます。乗り換えるつもりは全くないのですが、どちらも全幅の拡大が著しく、現行Eクラスは1850㎜、A3は1800㎜の壁を越えてしまいましたので、仮に乗り換えたいと思ったとしても物理的に乗り換えることができない状況になってしまっています。
というわけで、ドイツ御三家の原状を整理してみました。
ベンツ(「●クラス」))、BMW(「●シリーズ」)、アウディ(「A●」)は、「ドイツ御三家」(ジャーマンスリー)と呼ばれています。
ドイツ御三家の代表的な車種の名称とサイズは、次のとおり。なお、ベンツは、AクラスとBクラスは現行モデルで終売し、4ドアクーペ(CLA)、シューティングブレーク(CLA)、SUV(2列シートのGLA、3列シートのGLB)の4種類のみを存続させます。
※「FMC」はフルモデルチェンジ、「MMC」はマイナーモデルチェンジの略です。「FMC」で世代が変わり、「MMC」で前期型から後期型に変わります。
●Bセグメント(ベンツ、BMWは発売なし。A1は2026年に生産終了)
A1(19.11.25FMC)4040㎜×1740㎜×1435㎜
●Cセグメント(Aクラス、Bクラスは現行型で終売)
Aクラス(23.2.27MMC)4430㎜×1800㎜×1440㎜
Bクラス(23.2.27MMC)4424㎜×1795㎜×1565㎜
1シリーズ(24.11.1FMC)4370㎜×1800㎜×1465㎜
2シリーズ グランクーペ(25.3.5FMC)4550㎜×1800㎜×1435㎜
A3(24.12.12MMC)4355㎜×1815㎜×1450㎜
※3/13にワールドプレミアされた新型CLA(2025年末発売予定)のサイズは、4723㎜×1855㎜×1468㎜で、Cクラス(1820㎜)や先代Eクラス(1850㎜)よりも幅広です。AクラスとBクラスの終売によって全幅1800㎜以下のモデルはベンツから消滅することになります。新型CLAの内装は高級感があるだけに(開発担当者は「Sクラスフィール」にしたとコメントしているようです。ピアノブラック塗装やむき出しのプラスチック樹脂が極力排除されており、動画で見る限りこれらが多用されている現行EクラスやSクラスよりも質感が高く感じられます)、サイズの拡大がとても残念です。
●Dセグメント(Cクラスワゴンは2028年に廃止見込み。3シリーズは2026年のFMCで新世代ブランドデザイン「ノイエクラッセ」が採用される)
Cクラス(21.6.29FMC)4755㎜×1820㎜×1435㎜
Cクラス オールテレイン(22.1.18FMC)4760㎜×1840㎜×1495㎜
3シリーズ(24.10.28MMC)4720㎜×1825㎜×1445㎜
4シリーズ グランクーペ(24.10.25MMC)4785㎜×1850㎜×1450㎜
A4(25.2.17FMC)4835㎜×1860㎜×1455㎜
●Eセグメント(Eクラスワゴンは2030年に廃止見込み)
Eクラス(24.1.12FMC)4960㎜×1880㎜×1470㎜
Eクラス オールテレイン(24.3.22FMC)4960㎜×1890㎜×1495㎜
5シリーズ(23.7.13FMC)5060㎜×1900㎜×1515㎜
A6(25.3.3FMC)4990㎜×1880㎜×1660㎜
●Fセグメント
Sクラス(21.1.28FMC)5180㎜×1930㎜×1505㎜
7シリーズ(22.7.1MMC)5390㎜×1950㎜×1545㎜
A8(22.4.21MMC)5190㎜×1945㎜×1470㎜
車のサイズは年々大型化しており、とりわけ全長と全幅の拡大が著しいです(上記のセグメントは全長を基準にした分類ですが、伝統的な分類方法だと全長4800㎜超でEセグメント、全長5000㎜超でFセグメントとなるところ、全長4800㎜を超えたA4と全長5000㎜を超えた5シリーズはどちらも一つ上のセグメントに相当します)。ドイツ御三家だと、最初にアウディが大胆な大型化をし、それにBMWが対抗し、最後にベンツが追いかけるという流れになっています。
【参考】
●全幅1800㎜以下のクルマがない
https://tawaradanshaku.blogspot.com/2025/01/1800.html
私の所有車のサイズは、次のとおりです。どちらも現行型の1つ前の世代(先代後期型)ですが、どちらも現行型は全幅が3㎝拡大し、Eクラスは1850㎜の壁、A3は1800㎜の壁をそれぞれ越えてしまいました。
E450ステーションワゴン(4代目後期型。現行は5代目前期型)4950㎜×1850㎜×1465㎜
(E450ワゴンに買い替え前のE250ワゴン=3代目後期型は4920㎜×1855㎜×1500㎜)
A3スポーツバック(3代目後期型。現行は4代目後期型)4323㎜×1785㎜×1450㎜
(A3スポーツバックに買い替え前のC200ワゴンは4600㎜×1770㎜×1460㎜)
これだけサイズが違うと、簡単に乗り換えることができません。
修理対応でどうにもならなくなったときにどうするか、悩みは続きます。
以前一度暦年贈与についてお聞きした者です。
返信削除男爵様が以前から懸念されているように、車の全幅の肥大化は本当に何とかして欲しいです。
ベンツCクラスに乗っていますがこれ位が自分の全幅の許容範囲の限界です。Eクラスに乗りたいのですが自分の住環境では厳しいです。
駐車場でのドアパンチやすれ違いに大変気を遣います。
デカい車で我が物顔で端に寄せる事もしない、できない、やろうともしない人が最近物凄く増えてる気がします。
国産もデカくなりましたし、Cクラスがこれ以上幅が大きくなればコンパクトカーになっちゃいますね、、、。
レクサスのUXやLBXのトランクの狭さには唖然としましたね。
愚痴を失礼しました。
鋭い視点の記事を楽しみにさせて頂いております。
ニッセイ基礎研究所のこのレポートが非常に興味深いです。
返信削除https://www.nli-research.co.jp/report/detail/id=81384?site=nli
コメントありがとうございます。
返信削除>ベンツCクラスに乗っていますがこれ位が自分の全幅の許容範囲の限界です。
私も、1770㎜のC200ワゴンから1855㎜のE250ワゴンに乗り換えたときは、8.5㎝も幅広な車で本当に大丈夫なのかドキドキしました。
ただ、1930㎜のSクラスに乗り換える勇気は出ず、1850㎜のE450ワゴンの認定中古車に出会って本当に良かったと思っています。
>駐車場でのドアパンチやすれ違いに大変気を遣います。
確かに狭い駐車場は嫌ですよね。私も停めないようにしています。
>ニッセイ基礎研究所のこのレポートが非常に興味深いです。
前回も思ったのですが、このレポートは、全世界株が検討対象外のため、今ひとつ説得力に欠けます。
楽天証券で不正ログインされて、保有資産を売却されたうえで中国株を買われるという恐ろしいことが起こっているようですね。気をつけたいです。
返信削除https://sn-jp.com/archives/234924
コメントありがとうございます。
返信削除>楽天証券で不正ログイン
公式サイトで大々的に注意喚起されていますね。
届いたメールに記載されたリンクは絶対に踏まず、確認したいことがあれば公式サイトからログインすることが重要ですね。