3dプリンターの表面処理とパテややすりついて
造形物のクオリティを上げたくなってきたので、表面処理の方法について考えてみます。
やすり
やすりのみで、試しに見てみました。
どのやすりを使うべきか迷ったので安くて色々入っていたスポンジやすりを使用しています。
粗さは400→800→1000で試してみました。
元のモデル
積層痕がみえていますね。
400番目でやすりがけ
所持している一番粗い番目です。
一番粗い目で大きな積層痕は消してしまわないと、番目を大きくしても消すのは大変です。
しかし、手でやるのはきつくて途中でやめてしまいました。
800番目でやすりがけ
1000番目でやすりがけ
触り心地はつるつるになっているのですが、積層痕は完全には消えていません。
この状態でサーフェイサーを振りかけてみました。
少しサーフェイサー失敗している部分もあるのですが、やすりのみだけよりはましになりました。
しかし、よく見ると、積層痕があります。
やすりのみで積層痕は消えない
やすり+サーフェイサーでましになるが、完全には消えない
パテの種類
色々調べてみると、外国人の方がパテを使っていたので調べてみました。
それぞれの製品で色々特徴があるのですが、一番の違い・選ぶポイントは固まる時間かなと思います。
ここで紹介しているもの以外にも種類があると思うので興味がある方は調べてみてください。
あと、タミヤ製品はAmazonで買うと割高なので、タミヤの公式サイトやヨドバシカメラなどで購入することをお勧めします。
ラッカーパテ
これが一番、一般的なパテらしいです。
あと値段が一番安い!
ポリエステルパテ
通称ポリパテ。
2剤を混ぜると固まり始めます。
エポキシパテ
粘土のようにコネたりして造形できるパテです。
フィギュア製作をしている方だと、これで造形をこなしている人もいます。
光硬化パテ
光硬化パテは、ラッカーパテのようなクリーム状ですが、光が当たると固まっていくという特徴があります。
特筆すべきは硬化時間の短さ。
でもちょっと高い………。
電動やすりの選定
手でやするのが大変なので、電動やすりを調べてみました。
結論から述べると購入したのはアルティマ7です。
迷ったものの一つ目としては、アルティマ7の前モデルアルティマ5です。
違いとしては、抵抗(負荷)によるストロークの減速を検知し、より多い電流を流すことによってストロークを維持する”フィードバック機能”を搭載していることです。
さらに、やすりを切るための定規がもともと付属していたりします。
迷ったものの二つ目としては、プロクソンのペンサンダーです。
こちらもいい商品だと思いました。
しかも値段が安い。
これは充電式とコード式があります。
アルティマ7はコードなので、持ち運ぶ必要がある方はこちらの方がいいかもしれません。
迷ったのですが、決め手としてはフィードバック機能と今後も3Dプリンタを使う予定なので高いほうを買おうと安易に考えました。
感想としては、フィードバック機能は結構いいです。
抵抗が大きくなった時に、きちんと加速してくれます。
しかし、値段の差が大きいので、この機能の差と値段をどう評価するかはあなた次第です。
ラッカーパテを試す
ラッカーパテが一番安かったため、購入し、試してみました。
まず一番粗い目で大きな造形の乱れを取り除きます。
次にラッカーパテを筆とヘラで塗りました。
しかし、想像よりも固まる時間が速く、塗り付けてからすぐ固まってしまうため、とても塗りにくく、塗りむらばっかりになってしましました。
これは僕の技術が不足しているだけかもしれませんが………。
そこで、ネットで調べると、薄め液で濃度を下げると塗りやすくなるという情報があったので試しました。
写真を撮り忘れてしまったのですが、断然塗りやすくなっています。
ただ、薄めすぎると肝心の溝がきちんと穴埋めされません。
間を飛ばしますが、その後、前項と同じようにやすりを3種類かけ、サーフェイサー→やすり→塗装したものが以下になります。
塗装するだけである程度雰囲気が出るのもありますが、パテで積層痕が見えなくなっていると思います。
ただ、製品レベルとは程遠いです。
複雑形状だとパテがきれいに塗り付けられないので、その熟練度と最初のモデルが如何によくできているかも塗りやすさや出来栄えに影響してくると感じました。
ポリエステルパテを試す
次いでポリエステルを試してみました。
二剤を同じ長さ出して混ぜます。
塗り途中が以下のようです。
手が不器用で細かい部分がいまいち上手くぬれなかったり、そもそもモデルが歪んでいたりしますが、塗り心地としては、少し薄めたラッカーパテと同じくらいかそれ以上に塗り易く感じました。
ラッカーパテと薄め液を買うくらいなら、ポリエステルパテを購入した方がいいかもしれません。
エポキシパテを試す
次いでエポキシパテを試してみました。
こちらも二剤混ぜるという点ではポリエステルパテと同じですが、エポキシパテは硬い粘土に近い感覚です。
これを積層痕に塗ろうとしましたが、硬く大変だったのでやめました。
このパテは積層痕を消すというよりは、欠けた部分を補填する用途に使うものだと感じました。
まとめ
まとめです。
- 積層痕を埋めるためにはパテが必要
- 積層痕を埋めるためのパテはポリエステルパテ≧ラッカーパテがおすすめ
- 手でやするのは大変なのでアルティマ7がおすすめ
- エポキシパテは造形物が欠けた部分などに使える
- そもそもの造形物の出来も重要(いいプリンタを買う・小さいノズルに変更する・積層ピッチを小さくする)