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[プロジェクト・ヘイル・メアリー]ベストSF2022


「火星の人」が代表作のアンディ・ウィアーの最新作、プロジェクト・ヘイル・メアリーのレビューです。ネタバレなしです。

あらすじ

グレースは、真っ白い奇妙な部屋で、たった一人で目を覚ました。ロボットアームに看護されながらずいぶん長く寝ていたようで、自分の名前も思い出せなかったが、推測するに、どうやらここは地球ではないらしい……。断片的によみがえる記憶と科学知識から、彼は少しずつ真実を導き出す。ここは宇宙船〈ヘイル・メアリー〉号――。

ペトロヴァ問題と呼ばれる災禍によって、太陽エネルギーが指数関数的に減少、存亡の危機に瀕した人類は「プロジェクト・ヘイル・メアリー」を発動。遠く宇宙に向けて最後の希望となる恒星間宇宙船を放った……。

これを読んでいただければわかるように、主人公は最初、記憶喪失状態にあります………。

だからネタバレなしなので何も書けません。

少しづつ記憶を取り戻していく展開がこの物語の面白いところで、色々重要なことを途中で思い出していきます

作者

アメリカのカリフォルニア生まれ。

カリフォルニア大学にてコンピュータ・サイエンスを学び、多くのソフトウェア会社で働いているそうです。

代表作は「火星の人」です。

2009年から自身のウェブサイトで「火星の人」を連載していたが、読者からまとめて読みたいとの要望を受け2011にkindleで出版。最低価格の99セントで売りだしたが、発売3ヶ月で3万5000ダウンロードを記録し、SF部門の売上げトップ5に躍り出た。

この小説は「オデッセイ」としてマッド・デイモンが主演で映画化されました。

作品情報

出版年は2021年12月です(日本)。

出版社は早川書房

ページ数が328ページ(上)320ページ(下)です。

日本だと第53回星雲賞海外長編部門を受賞しています。

映画化は?

2021年に『ファースト・マン』のライアン・ゴズリング主演、『LEGO ムービー』のフィル・ロード&クリス・ミラー監督によって映画化されることが発表されました。

また、2024年に撮影がスタートされることが決まったので2~3年後つまり、2027年あたりに公開されるのではないでしょうか。

文庫版はいつ出版される?

ハードカバー版はかっこいいのですが、重いし高いので、文庫版が出てから購入したい方もいるでしょう。

同じハードカバーで早川書房から出版された「三体」で考えてみると、一巻が発売された日が2019年7月であり、文庫版が2024年2月に発売されました。

つまり、4年と5か月です。

「プロジェクト・ヘイル・メアリー」で考えてみると、2026年の4月あたりでしょうか。

感想

まず、非常に読みやすい文体なので、普段SF小説を読まない人にもおすすめできる作品です。

序盤の何も覚えていないところから、段々記憶を取り戻していくストーリーが先が読めなくてドキドキしました。

そして中盤からは熱い展開でした。

舞台が宇宙船ということで、ほんの少しの判断ミスで人間が死んでしまう状況が続く緊迫感はとても読んでて飽きませんでした。

最後、結末は良かったんですが、賛否があると思ってます。

私は、「え………それでいいの?」って思ってしまいました。

まあ、人によっては感動的なエンディングとも言えます。

何はともあれ面白いことは間違いないので、変にネタバレ食らう前に読んでみることをおすすめします!

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